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病とフットボール

2008年02月20日 | Weblog
「病とフットボール」~エコノミークラス症候群との闘い~
高原直泰著  角川SSC新書  720円

  はじめに

 2002年4月に、俺は「肺血栓塞栓症」という病気を発症しました。
「エコノミークラス症候群」という名前のほうが、みなさんにはピンとくるかもしれません。体の中にできた小さな血栓が、肺や脇の下の血管に詰まって炎症を起こす病気です。
 最近では飛行機の中で注意喚起のビデオが流れたりするので、長時間同じ姿勢でいると発症する可能性があることは、みなさんもご存知ではないでしょうか。
 ただ、この病気の本当の恐ろしさは、まだまだ知られていないように思います。
 もし、血栓が太い血管につまってしまったら、立った瞬間に意識を失ってしまったり、そのまま死んでしまうこともあります。
 そして覚えておいてほしいのは、エコノミークラス症候群は、一度発症したら、一生付き合っていかなければいけない病気だということです。
 俺もまさか自分がなるとは思っていませんでした。病名さえも知らなかったのですから。エコノミークラス症候群は、いつ誰に起きるかわかりません。みんな可能性があるし、予備軍の人はたくさんいると思うのです。
 この本を出版するにあたって、エコノミークラス症候群のことを、少しでも多くの人に知ってもらって、予防につながれば嬉しいし、現在この病気と闘っている人には、病気になってもサッカーを続けている人間がいるんだぞ、ということを知ってもらいたい。自分次第でどうにでもなるんだ、ということを伝えたいのです。
 それと同時に、高原直泰というひとりのサッカー選手が、ブンデスリーガで、日本代表で何を考え、何を感じてプレーしているかも知ってもらいたいという思いもあります。
 俺は人見知りをするので、話すのが決してうまいほうではありません。雑誌の取材やテレビの出演だけでは、伝えきれないことがたくさんあります。
 どうやって病気と向き合いながらプレーしているのか。今どんなことを感じ、どんなことを考えているのか。
 そういうサッカー選手の生き様を通して、エコノミークラス症候群だけではなく、すべての病気の人を少しでも励ますことができれば幸いです。   高原直泰
(以上、「はじめに」全文)


 この本を読んではじめて知った。エコノミー症候群というものは治らないものであることを。高原選手は、いつまでサッカーができるのかということを常に考えているのだと思う。だからこそレッズに移籍し、クラブワールドカップ、ワールドカップ予選、本大会に彼は賭けているのだろう。今年の彼は期待に必ず答えると思う。だからこそ今回の東アジア選手権は出なくてよかった。今日の試合など中東の選手の方がよっぽどフェアに見えた。笛の尺度も脅威だし、観客は何者だったのか。日本でJ開幕に備えるのが賢明。
 高原選手はもし大きな負けを喫したら、ピッチ上で自分のサッカー人生を回想した後、心の旅に出るのではないだろうか。長く続けてほしい選手なのだが。

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