『サッカーボーイズ 卒業 ラストゲーム』
はらだ みずき 角川書店発行 1500円
県大会出場をかけた大事な試合で、右膝に怪我を負った遼介。さらに監督の草間までもがベンチで倒れて入院してしまう。キャプテンと監督が離脱することになり、桜ヶ丘中サッカー部は不穏な空気に包まれる。遼介たち3年生にとって中学最後の大会となる夏の総体があと1ヶ月と迫っていた…。がむしゃらでピュアな少年たちを描いた「サッカーボーイズ」シリーズ、いよいよ完結。 (「BOOK」データベースより)
●三年生の送別試合で、あの「魔法の言葉」が大声でそろった。すがすがしくもせつないラスト。いつも思うことだが、それこそ魔法であのころに戻りたい。
「桜ヶ丘中サッカー部三年生は、明日、卒業式。旅立ちの日を迎える。」
これが最後の一文。旅立ちかぁ、またまたせつなくなってしまう。
武井遼介;桜ヶ丘中サッカー部3年、キャプテン、CB、MF
草間泰造;桜ヶ丘中サッカー部監督
小暮優作;外部コーチ、元桜ヶ丘FC監督
星川、沢村、山崎、浅野、湯川、中津川、市原、小暮、蜂谷、尾崎、青山、甲斐、霜越、西牧、安原、長内、鮫島;桜ヶ丘中サッカー部
子どもたちそれぞれが、今までみてきた子どもたち、そして今の子どもたちに重なる。人物描写がはっきりしているので姿、顔つきなどのイメージも浮かぶ。
高学年の子どもたちには是非読んでほしい作品。シリーズ第一作から少年チーム時代から学年をおって読んでほしい。自分と同一学年を読むと、共感や反発などをリアルに体感できるのではないだろうか。
青春小説、成長小説ではあるが少年たちを見守る大人たちの喜びや苦悩、ドラマが数多くあるので、子をもつ親である大人向けかもしれない。
また、低学年向けでジュニア版が何冊か出ているようです。
「エンジョーイ! フットボール!」
ブリングアップ2012年2月7日で過去のシリーズを紹介しました。ご参照ください。