初上陸。
思春期の頃、親からミナミには近づくなと言われてました。あそこは堅気の人が行く場所ではないと。
今から思えば、酔客も多い繁華街を学生がうろつくもんじゃないぐらいのニュアンスだったと思うのですが、当時は『ミナミの帝王』的な、その筋の人が闊歩する、けんかやカツアゲが日常茶飯事に起きてるところだと素直にビビり(笑)、言いつけを守って、遊ぶ場所は、JR大阪近辺のいわゆるキタでした。
あれからウン十年、難波の松竹座に歌舞伎を観に行くことになって、嬉し恥ずかしの道頓堀デビューです。有名な場所なので、目新しい風景はないかと思いますが、とりあえず本人が目からうろこ的な感じなので、ベタ写真で突っ走ります。よろしければおつきあいください。
1枚目は松竹座前の通り。観光客はいるものの、平日の午後なんで意外に静かめです。でも、ちょっとドキドキ。カメラをひったくられないようしっかり握りしめたりして(笑)。
出逢って嬉しいかに道楽。
通称「ひっかけ橋」の戎橋。テレビの取材カメラが来てました。想像よりキレイな橋です。
食い倒れの街らしく、両側はびっしりと食べ物屋さんですが、その店構えはあくまで派手なベタ。
ラーメン屋。
ホルモン屋。
忘れちゃいけないくいだおれ太郎。派手やのぉ。
基本、串カツとか、から揚げとか、お好み焼とか、大阪ベタ全開なのですが、なかにちょいちょい「Forever21」とか「Starbucks coffee」とか外資が入りこんでて、この大阪でさえも・・・と感慨深かったです。人が集まるところに外資あり。貪欲です。
実は途中、道に迷って助けを求めたかったのですが、吉本の芸人さんのミニライブのチラシくばってる人だとか、お店の呼び込みの人とかばっかりで、下手に声をかけると、あっというまにペースに乗せられてどこかへ連れていかれそうだったので聞けませんでした(^^;)ある意味、親の言葉は正しかった。
結果、地図を見て、事なきを得たのですが、そんな中「浮世小路」という不思議な通路を発見。
どうやら、懐かしの道頓堀の風情を紹介する粋なコーナーのようです。
なんば花月のパンフレットでしょうか。勢いが伝わってきます。
アチャコや三木助、春団治などそうそうたるメンバーです。行ってみたい!
広告みたいですね。「紡績」という文字が見えるところが、線維の町、船場の近くだなって感じです。
基本、風俗の街(へんな意味じゃないです)の思い出のせいか、昭和なんて江戸や平安に比べたらそんなに昔じゃないのに、妙にレトロな感じがしますね。身近なものがちょっとだけ古いとそういう風に感じるのかもしれません。
昭和を味わった後は、松竹座で江戸を堪能しました。
極悪人が二人も出てきて、それぞれが欲望のおもむくまま、思う存分人殺しをして、悪徳の限りを尽くすというもの凄い話でした。でも、歌舞伎だと存外楽しんで観られるのが不思議な所。とりあえず「こわ」カッコ良かったし。イヤー怖い~と思いながらぞくぞくして目が離せません。お化け屋敷と一緒ですね。
劇場を出るとすっかり夜。いよいよ本番!?
通りの向こうに輝くネオン。
しかし、田舎者は帰れなくなると困るので、涙をのんで退散です。いつか大阪駅あたりに泊まって道頓堀に乗り込んでみたいです