日々ふさおまき

走って跳んで歩いてます。

大岩を滝がくり貫く のもすごいがスイス人はもっとすごい

2008-08-21 13:33:16 | ふさおまき(オス)日記
20日は、グリンデルワルドのアイガーが目前に迫る風景が自慢の
はずのホテルからも、霧で深く覆われたために麓の牧草地帯しか
見えない、なんとも旅行としては負けな天気。
外に出ると日本の初秋さえ思わせる肌寒さ。うっ。

こういうときは滝見物。
登山電車を使って、グリンデルワルドとは違う川筋に広がる
平地のラウターブルンネンに入ります。
ここは、一大U字渓谷が長く続く真ん中。
視線を前にやれば、両側に牧草地がなだらかにしかも広いのだけれど、
視線を上にやったとたん、200メートル以上はあるだろう大岸壁が
右にも左にもすっくと立ち上がり、威圧感をもって迫ってくるのです。
それずっと向こうまで続く・・・どれだけの大きさの氷河が
ガリガリと大地を削ったのか、想像するのが楽しいお散歩気分で
45分。
到着したのはトーゥーメルバッハの滝です。ちなみに音楽家の名で
知られるバッハとは小川とか渓流とかいう意味のようですが、
ここはそんなかわいらしいものではありません。
さっきたどってきた大岸壁の中をくりぬいて滝がゴーゴー
落ちています。

これは今までまったく見たことのない地形風景でした。
川が岩をくりぬく鍾乳洞というのは何度か見たことがありますが、
それが垂直、縦に大穴が開き、上からものすごい量の滝が
流れ落ちてくるのです。

さらにすごいのがスイス人。
この岩をくりぬく滝を間近に見るために、
滝に沿って螺旋階段を掘りぬいてしまったのです。
滝の上までやはり200メートルほど、
螺旋階段が滝に接するところで10箇所ほどの
展望台が作られ、岩のこっちがわから、
すぐ目前を流れ落ちる滝とご対面してしまいます。
水の量が多い上、岩の中という閉鎖空間ですから
音の響き方も尋常ではありませんし、冷たい水しぶきは
こちら側にも目いっぱい飛んでくるので、
全身ぬれるとともに凍えてしまうほど。

入場するのに11スイスフラン徴収されるのが
悔しいと一瞬思ったのですが、この思いつきと実行力を
目の当たりにすると、文句をいうのも申し訳ない気分になって
しまいます。

大昔は普通に岸壁の前を垂直に落ちる華厳の滝のような
流れだったのでしょうが、どこか岩の弱いところが内側まで
続いていたのでしょう。あるところだけどんどん水が岩を
削り、こんな岩の中の滝を作り上げたのでしょう。
ああ、地球。



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