日々ふさおまき

走って跳んで歩いてます。

京都旅行一日目 2013年12月28日

2013-12-28 23:41:41 | 旅行記


京都町歩きは「裏具」さんからスタートです。
祇園界隈、町屋らしい路地をどきどきしながら入ります。
12時の開店で私たちが1番客です。
店内は二坪ほどあるでしょうか、和紙を使った便箋や葉書、そして小さなメモ帳が並びます。しゃがんで眺めたり、手にとってページをくったりして、ポチ袋とカワウソの絵がほほえましい葉書にマメモ=小さなメモ帳をいただきました。

朝が新幹線の中でサンドイッチをつまんだだけだったので、もうお腹が減ってきました。しかも寒い。では、葱うどんなんかはいかがでしょう、と地図を見ながら探した「萬や」さんは既に長蛇の列で私たちには堪えられません。一昨年の昼ご飯でふらっと立ち寄った、お寿司屋さんに行くことにしました。





押し寿司の盛り合わせは、この時期ですから鯖寿司が脂ものって絶品です。二切れあって、一つは皮と身と血合いが荒々しく混じったキトキトの鯖。もう一つは、身の部分だけを合わせた、あっさりタイプ。ご主人によると、こちらだけを選ぶかたもいるとか。

すっかりお腹がいっぱいになって、南座前からバスでピューンと一気に洛西へ。金閣寺が昼を過ぎた斜めからの陽光を真っすぐに照り返して、えらく眩しい、豪華な景色です。欧米から中国からと世界から集まる観光客が見つめる、日本の世界文化遺産を巡ります。






次に訪ねたのは龍安寺。



大雲山 龍安寺は1450年に徳大寺家の別荘を臨済宗妙心寺派の寺地にしたものだそうで、いわくここで目に入る風景はすべて龍安寺の敷地だそうで、まあ広いこと広いこと。



板の間に皆が腰掛けて眺めるのは、心のキャンパスか?





有名な石庭は東西25メートル、南北10メートルに敷き詰められた白砂に15コの石が配されていますが、この空間のありかたが、なんらかの象徴を語るのではないかと、多くの人が想像を巡らせるわけです。

ちなみに私はさりげなく風が通り過ぎるままに見せている、龍の襖絵が気に入りました。




きぬかけの道を急いで、閉門の30分前、4時に入った仁和寺では、門跡寺院としての壮麗な国宝の金堂や五重塔を目にするのですが、冷た過ぎる大粒の雪に、記憶は曖昧になってしまったのも正直なところです。










仁和寺の扉が閉まり、雪のなかに嵐山電鉄を東に向かい、北野神宮前へ。上七軒という風情ある花街に目指す店がありました。





「京都の中華」という本を読んで、行きたい食べたいと願うこと一年半、やっと実現しました。
『糸仙』さん。格子戸の前には、本日は予約で満席の貼紙が、
ああ、電話しておいて良かった。

こちらでも1番客、17時半の開店と同時です。
女将さんの気遣いあふれるおもてなしにすっかりくつろぎながら、
“春巻““酢豚““焼き豚そば“は、メニューを見る前から決めていました。カウンターに座って、綺麗に磨かれた厨房を見ながら料理を待つのはいいものです。
思い募る料理、最初に出てきたのは、音もなく中華鍋の油の中であげられた春巻です。口に入れるなり「メチャクチャおいしい」と声を上げてしまいました。こういう直接的な褒め言葉にあんまり言葉を返してくれないのも京都の店らしいところです。あんまりはしゃがずに、ゆっくりおあがり、と言われているような気がします。
でもその食感たるや、皮はサクサクのパイのようで、アンは中から春雨とタケノコなどが柔らかく、簡単に噛み切ることができます。

続く酢豚もそうなんですが、味も形も温度も、実に優しく食べやすい。多分、店に出る前の芸子さんたちのため、というだけではなく、
日ごろの食事はこんな感じがよろしいでしょう、と京都の人達は思っているにちがいない、と旅人の勝手な想像を巡らせるのでした。

食べるのに舞い上がって、お料理の写真は撮りませんでした。



夜の北野天満宮を参って、バスで市役所前へ。
こちらは、半年前に雑誌で読んで行きたかった喫茶「葦島」さんで、
5階までエレベーターで上ると、香しい焙煎香が広がります。
ここも、居心地のよい空間で、テーブルもカウンターも、東京では考えられないゆったりした配置になっていて、珈琲の丁寧な入れかたで供される満足感とあいまって、鎧を着た心が知らぬ間に緩くほどけていくのでした。




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