平賀緑『食べものから学ぶ世界史――人も自然も壊さない経済とは?』岩波ジュニア新書,2021年7月26日

著者は京都橘大学経済学部准教授。京都大学博士(経済学)。植物油を中心に食料システムを政治経済学的アプローチから研究している由(出所は本書奥書の頁上部の著者プロフィール)。「食品を過剰に生産して必要以上に消費(食べ過ぎ)すれば経済成長、メタボになってジムや医者に行けば経済成長、トクホやダイエット食品を買い食いすれば経済成長、食品ロスを増やせばその処理事業でも経済成長というぐあいに。」(p.10)、昨今の暗黙の悪しき風潮、すなわち、経済をGDPで計っていると、人や地球が不健康になればなるほど「経済成長」することになるのは、変だ! という発想は重要。良書。
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