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まだまだ頑張っている!

2006-09-12 | music : favorite


果たして今、彼らのことを知っていて、アルバムを持っている人はどのくらいいるのかな~なんて、ふと思った。
90年代、オルタナ系が大ブレイクしていたUSバンドの中でも、初期Teenage Fanclubのフォロワー的なサウンドを奏でていた彼ら。
ノースカロライナ州Chapelhill出身の4ピース・バンド、Dillon Fence。
これは、93年にリリースされた彼らの2nd 『Outside In』。
ジャケがいまひとつパッとしないが(それでもメンバーの顔のアップが並んだ1stのジャケよりは良いのだが・・・)、ぶ厚く歪んだギターの音、4人ともがVo.を取れるという利点を生かしたコーラス、甘酸っぱくとも芯のあるメロディ。中身は良質のパワー・ポップだ。
元gigolo auntsのPhil Hurleyにすすめられたのがきっかけで聴いたのが、私と彼らの音楽との出会い。
特にブレイクした訳でもなく、日本で話題になった訳でもないが、地道に活動している彼らの音楽は、ふと気付くと私の心のどこか片隅に存在している。
M-1 『Collapsis』 のイントロのギター・メロや、M-2 『Poor Poor Lonely』 の甘くて切ないメロディ・ラインは、TFCに負けずとも劣らぬ素晴らしさだ。
スロー・ナンバーのM-7 『Any Other Way』 は、泣きまくりの切なさ炸裂のナンバー。
サビではバツグンのハモりを聴かせ、パワー・ポップ好きにはたまらないメロディ展開のM-9 『Black Eyed Susan』 やM-11 『Headache』。
全体的には地味だが、押さえるところはビシッと押さえた聴きやすい一枚。
パワー・ポップの要素の中にソウル・ミュージックのルーツ的素材を取り入れ、このアルバムでは特に後半にその影響が現れている。
彼らは今でもコンスタントにライヴ活動を続けている。これは素晴らしいことだし、嬉しいことである。
良質のポップ・サウンドは変わらず、Greg HumphreysのちょっぴりハスキーなVo.は益々味が出て、ソウルフルになっている。