Franz Ferdinandの大ヒット曲 「Do You Want To」 は、CMの相乗効果もあって、洋楽を聴かない人たちにも親しまれ、巷では携帯の着メロにこの曲が氾濫した時期もあったほど。
私は世の波に少し乗り遅れてこの2ndアルバム 『You Could Have It So Much Better』 を聴いたのだが、ダンサブルでカッコいい曲が詰まった楽しいアルバムだ。
同じGlasgow出身でも、Teenage Fanclubを始めとするGlasgow一派のほっこりした音楽とはまた違った路線で、UK色が華やかに出ている。
粋でお洒落でダンサブル。私には彼らの音楽は、80年代のニュー・ロマ辺りを思い起こさせる。
Duran Duranのサウンドと共通するものを感じ、どことなく懐かしささえ漂う。
クラブで大音量でかかると、すごい盛り上がりが想像できそうな曲ばかり。
バンド結成のコンセプトも、“女の子たちが楽しく踊れるような音楽を作りたい” というのがきっかけだったそうで、その言葉通り、余計なことは考えずに楽しめて、自然と踊り出したくなるナンバーばかりである。
サラエボ事件で暗殺されたオーストリア皇太子の名前を、バンド名にしたという由来も面白い。
彼ら自身、楽しんで音楽をやっているので、聴き手側にもその楽しさが伝わるのだろう。
USでも異例のヒットを獲得し、グラミーにもノミネートされ、日本でも早くも武道館公演という、短期間での成功を掴んだ彼ら。
この人気の波が、果たしていつまで続くかが注目される・・・。
こういう売れ方をするアーティストというのは、次のアルバムが勝負どころだし、一歩間違えるとワン・パターンになりかねない。
そういうことの無いように、常に新鮮な楽しい楽曲を作って行って欲しいと思う。
それにしてもこの歌詞カード、筆記体なので読みにくいったら・・・。(苦笑)