TASTING CUBE

Wine by your side…我が家は毎晩がワインサロン。最近のマイブームはBOX WINEです。

ブショネと隣客

2006-07-14 10:40:18 | ワイン育
「ブション(bouchon)」とはフランス語でワインのコルクのこと。そして「ブショネ(bouchonné)」とはコルク臭がついたワインのことで、カビ臭かったり、本来のワインの香りの邪魔をする。ワインが傷んでしまっているということだ。

少し前にも触れたが、実はワインは統計上100本中3本~7本程度は傷んでいるそうだ。月に400本開く店なら最低でも10本以上やられていることになる。ワインの状態を見抜けないソムリエも多いと聞く。

というのも先日レストランでブショネに当たった知人がこんな風に言っていた。
「ワインの代金をそのまま取られたし、隣のテーブルのお客が煩かった」とご立腹。そのレストランのポイントは一気にダウンしてしまった。そのお店は私が気に入っていて、紹介したお店なだけにちょっと淋しい出来事だったかも。

その数日後ワイン会があって、周りにきいてみた。
「ワインのブショネ、どうします?」
絶対取り替えてもらうべき、状態によっては飲んでしまう、ワインの値を下げてもらう・・・と意見は様々。
注文したワインがどんなワインかということによっても、対応は異なりそうだ。



で、先日私にも同じ事象が起こった。レストランにて「ブショネと煩い隣客」、である。
でもコチラの状況はちょっと違った。
ソムリエはオーダーしたワインのブショネを確認し、「ご注文のワインはブショネしてました。最後の一本だったので、他のワインを考えていただけませんか?」と案内。残念だけど、まったく気分が悪くない。
そのお店は友人が「美味しかった」と言っていたお店。サービスもてきぱきとしていて気持ちが良い。
仏は南西地方、ラングドック地方のお料理を出すお店。一皿一皿の焦点がずれてない、シェフの気持ちがキュっとつまっている感じがする一品が出てくる。


そしてもう一つ美味しかったのがワイン。

南西地方のワイン「カオール」。名前はシャトー・ピネレ。
この地の主要品種であるオーセロワ(マルベック)をメインにメルロ種を加えているそうだ。
色は漆黒。タンニンの強さもバランスがよい。
以前飲んだ「カオール」よりもずっとどっしりした骨太ワインの印象。


お料理もワインも満足で、友人に感謝。
だから、うるさいお隣のテーブルも許せてしまうのだ。

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