土地の豪農を改造した宿に泊まった。
食事をすると
目のクリクリした柳原可奈子に似た
女主人が餅をいくらでも食べてと焼き餅を炭で焼いてくれ
夜食に炊き立てのおむすびを大と中と小とあるけど どのくらいに入るか聞いてくる。
家は農家だから米はいっぱいあると大笑いする。
わたしは中のおむすびをたのんだ。
見るとお客さんは3人しかいないのだ。
この辺一帯は水道の水ではなく天然水が湧き出ていて自由に組んでいるみたいだ。
蛇口をひねればどこも天然水が流れてくる
日本でも珍しい水体系だ。
コロナ対策の空気清浄機を最新のものにし
たった3人の客のためにどうかも玄関もいっぱい夜中中灯りをともし
4つの貸切風呂に行くまでの道を暖房で温めている。
その4つの貸切風呂を一晩中24時間入れるように温めてくれている。
お客は3人しかいないのだから電灯も暖房も節約してもいいのだ。
お風呂だって2つを閉鎖して使っても良いのに4つとも寒空の中ガンガンと熱い湯を送る。
朝ご飯を食べていると自家製のパンを作ったからパンも焼くから食べろと
そして根っから明るくコロナの経営の辛さを大笑いしてかっとばすのだ。
まさに逆転の発想だ。
コロナだから切り詰める考え方もあるだろ
でもこの豪快な女主人はとにかく明るい。
そして米はいくらでも食べると言う。
聞くと4代目だそうだ。
支払いの時にその明るさを褒めるとすぐまた来てくださいねと明るく交わす。
そしておまけにまた海苔を巻いたおむすびをお土産に持たせてください。
私は感謝は無し出たが、すぐに戻らなければならなかったんだ。
部屋の鍵を渡すのを忘れてそのままチェックアウトしていたのだ。
コロナだから、深刻そうな表情になるのも良いが、この女主人のように豪快に笑い飛ばしめっちゃ明るくし、そして精一杯通常と同じ無駄と思えることをするのも良いかもしれない。
私はしみじみと思い返しながら宿を後にした。