1,三浦小太郎氏のエッセイ
反グローバリズムも、アメリカや一部欧州の独善性を批判するのも必要。しかし、ナショナリズムを評価するとき「悪しきナショナリズム」(力による領土拡大や排外主義、他民族への抑圧)と、「良きナショナリズム」(自国への誇り、自民族伝統文化を資本主義や新自由主義から守る意志)とをきちんとわけないといけません。そしてプーチンが、「ナチスと闘ったソ連は偉い」「ヒトラーとスターリンを同じとみなす歴史観は認めない」と言い、対日宣戦布告や北方領土侵略を正当化していることを見過ごしてはならないはずです
2,【DHC】2022/3/3(木) 有本香×ナザレンコ・アンドリー×居島一平【虎ノ門ニュース】
約一週間前後には削除されると思いますので、お早めにご視聴ください。
00:00:00 準備画面
00:03:56 番組開始・・・青い字は出演者の有本・ナザレンコ両氏の発言。
00:10:24 ウクライナ市民2千人死亡 ロシア 主要インフラ標的/ウクライナ「侵略」認めない 国連 露非難決議を採択
00:29:55 プーチン氏判断に懸念 米高官 情報収集を指示か・・・故郷の都市に爆弾が降り注いでいて心痛めているナザレンコ氏のSNSにも心無い書き込み絡む人がいる、酷いと思う。「ロシアは悪くない、闇の勢力が・・・アメリカを中心とした・・・プーチンは自衛の戦争だ・・・ウクライナはネオナチがいる(極右はどこにもいるはずだが)・・・ウクライナはネオナチとユダヤ人に狙われている・・・など。
00:35:21 プーチン政権 重ねた「嘘」 集団殺害→死者は減少・・・ロシア兵も何で闘っているのかわからない、「演習」と言われてきた。・・・日本もいつプロパガンダで悪者にされるかわからない。ナザレンコ氏は最初はゼレンスキーを特に支持していなかった。今回はフィンランドもNATOに入ると言っている。ロシア国民を敵に、とは思っていない。
反プーチンである。スポーツの世界チャンピオンでも外国での高収入を捨ててウクライナに帰って戦うという。
日本にはロシアの経済的混乱の中で北方領土を取り返すチャンスがあるかもしれない。
ウクライナの日本人退避のことは昨年末から動いていた。なぜ「林外務大臣」は一か月、ウクライナ大使の面会要望を一か月も放置したのか?
00:56:31 総理 避難者受け入れを表明 ウクライナ侵攻巡り/「義勇兵」に日本人約70人志願、今回中止になったが 日本からの「義勇兵」は言葉ができないと思うのでもし再考して「義勇兵参加」になればナザレンコ氏は通訳で行きたい、という。ウクライナ大使館にそれを相談に行く予定。
01:06:27 ウクライナ大使 林外相と面会希望も1カ月実現せず・・・在ウクライナ日本人の帰国はどうなったのか。
01:12:25 トヨタ 国内全工場の稼働再開 サイバー攻撃で停止、中国はロシアに協力?「こうもり外交」になるか?
ドイツの方向転換について。アイヌはロシア、というプーチン、「アイヌ新法」が利用される懸念。
01:30:18 緊迫するウクライナ情勢の行方
01:55:57 核兵器共有議論 安倍元総理発言は「妄言」 中国
02:05:01 「サプリのミカタ」〜マカ〜
「ロシア即時撤退を」国連決議141カ国賛成、5カ国反対
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3, 池田悠氏のエッセイ
国営ロシア通信に、ロシアがウクライナに勝利した際の論説
「ロシアと新しい世界の到来」が誤って掲載された件が話題になっています。
無論、掲載直後に削除されたのですが、ウェイバックマシンによって
保存されてしまいました。
このミスは、先日の後藤田正純議員の「うっかり名簿を掲載しちゃった」とは
比較にならないほど、世界の歴史に影響を与えそうです。
ロシアの国営メディアが、ウクライナ軍との戦争で
ロシアが勝利したことを前提とする論説記事を誤って公開した。
掲載直後に削除されたが、インターネット上で拡散した。
短期決戦での勝利を見込んでいたロシア側の思惑が露呈した形だ。
記事は、ロシア軍がウクライナに侵攻を始めた2日後の2月26日午前8時1分、
国営ロシア通信のウェブサイトに掲載された。 勝利に備えてあらかじめ用意した
原稿を誤ってアップしたとみられる。
表題は「ロシアと新しい世界の到来」。「ウクライナはロシアに戻った。
ロシア世界の一部としての自然な状態に戻された」と宣言。
ウクライナとの戦争の「勝利」によって「ロシアは欧米に挑戦しただけでなく、
欧米の世界支配の時代が完全かつ最終的に終わったことを示した」と強調し、
冷戦後の欧米主導の国際秩序が終わりを告げたと誇った。』
全文の日本語訳を山形浩生氏(「21世紀の資本」などの翻訳者の方ですね)
が掲載されていました。
最初に読んだ感想は、「我が闘争」かよ!でございますが、
これを狂っていると切り捨てるのは危険だと思います。
現在、経世史論で池田悠先生の
「一次史料が明かす南京事件の真実アメリカ宣教師史観の呪縛を解く」を
公開していますが、動画の最後の方で、池田先生が、「有能なインテリジェンスオフィサーは
皆、詩を読まなければいけない」という「イスラエル情報機関史」の言葉を紹介してくれています。
詩を読むとは、つまりは相手の価値観や感覚を理解すること、という意味ですね。
相手の文化や感情を理解しなくては、情報を生かすことができないと、イスラエル情報機関は教えているのです。
「ロシアと新しい世界の到来」において、「ロシア」「ベラルーシ」「ウクライナ」は一体であると主張しています。
1991年末のソ連崩壊(文中では「1991年の悲劇、我らが歴史上の恐るべき大災厄、
その不自然な断絶」と表現されています)によって分断された「ロシア」が、統一された、と主張しているのです。
しかも、ウクライナについて、わざわざ「小ロシア」という蔑称を使っている
(蔑称のつもりはないかもしれませんが)。
歴史的事実を申し上げますと、現在のウクライナは「分割されたロシア」ではなく、
ポーランド・リトアニア共和国時代の「ウクライナ・コサック」をルーツとする国です。
そうでなければ、ウクライナ・フリヴニャ紙幣の肖像が、ボフダン・フメリニツキーや、イヴァン・マゼーパ(共にウクライナコサックのヘーチマン(統領))である説明がつかんでしょ。
大北方戦争以降、ウクライナはロシア帝国の支配下に入ることになりましたが、元々は「違う国」なのです。
今のロシア連邦について、「以前はモンゴル帝国の支配下にあったため、モンゴルの国だ」
と、主張する人はいないでしょう。
あるいは、「イランはかつて、アレキサンドロス大王に征服された。
よって、イランはギリシャの一部だ」と、主張する人は「狂人」と烙印を押されます。
話がややこしいのは、ロシア(ベラルーシも)のルーツは、九世紀末に成立したキエフ・ルーシ
だということです。
「キエフ」とついていますので、現在のキエフを中心に成立した国家でした。
(キエフ・ルーシが、いかに「ロシア」になっていくのかは、経世史論の歴史時事十三回
「兵士と剣の国」で解説しています)
もっとも、ウクライナ人からしてみれば、千年も昔などどうでもいい話で、
現在は「ヘーチマン」をルーツとするウクライナなのです。
それに対し、ロシア(プーチン大統領)は、ウクライナを「小ロシア」として、
ロシアの一部とみなしている。
「いや、あんた、いまさら何を言っているの」というのは、我々の感覚であり、
「プーチン大統領の詩」の世界では、ウクライナは「当然のこと」として
「ロシアの一部」として認識しているのではないでしょうか。
そういえば、プーチン大統領は、大北方戦争のポルタヴァの戦いで勝利し、
ロシアを大国化したピョートル大帝を尊敬しているそうです。
(ポルタヴァの戦いで、スウェーデンと共にロシアと戦った英雄が、先述のイヴァン・マゼーパ)
自分の価値観ではなく、相手の価値観、相手の「詩」を読み、対応しなければならない。
つまりは、中国共産党が「台湾」や「沖縄」あるいは「日本」について、どのように考えているか、
我々の常識や価値観で判断しては「危険」という話なのでございますよ。
中国共産党の「詩」に基づき、対応しなければならないのです。(「中国共産党の~」ここは爆笑)
From 三橋貴明 @ブログ ブログ主より
イワン・マゼーパ・・・先日、ブログでご紹介したリストの交響詩「マゼッパ」のことですね。
彼はウクライナの「コサック」を率いてスウエーデンを護ろうと、ピョートル大帝の大軍と戦い、コサック全滅されてしまう悲劇の主人公、リストはハンガリー出身ですが、「マゼッパ」についてはロシアのチャイコフスキーが心酔してオペラ「マゼッパ」を書いている、またフランスの作家のユゴー(「レ・ミゼラブル・ノートルダムの〇男」を書いた有名な作家です)が「マゼッパ」を書いています。
ウクライナのお札に「マゼーパ」として肖像画が印刷されています)
このことは私が歴史を考える時に、特にウクライナの名誉を思う時に、後半の雄々しい旋律が頭の中を駆け巡ります。
最近の、20世紀のイザコザよりはるか昔のことから、ロシア皇帝がウクライナを利用しながら反発されると皆殺しにしてきたことを思います。ですから私の思いは芸術から教えられたことが多いのです。
悲しいのは、今回の「ウクライナ」を巡って、SNS上で激しいやりとりが多いことです。特にホシュ層です。
一歩も譲らない「DSが、ユダヤが」という(これも私は否定はしません)ことを大きくとりあげて、反論を書いた人を
まるで仇敵のようにののしるコメントが多い、私自身はこのようなところにコメントはしません。
無駄な労力をつかい、疲れるからです。
それと今回の大事件は何がどうあろうとも、決して許されない暴力・殺人犯罪と思うのです。
「こうに決まっているから文句言うな」というコメントが、名も実力もある評論家の書いた記事に向けてもひどい言葉を投げつける人たち、FBなどSNSは、書かれた文よりもこうしたひどい「荒らし」のような礼を欠いたコメント主のサイトは放置しているという矛盾、こちらのほうに気分を害します。ところがこれらは「放置」です。
ますます「いい気にさせてしまう」・・・取り締まるところが違うだろう、と思うのですが。
そういうのは「烏合の衆」であり、脅しで相手の意見を貶め、封じ込めようとする悪質な存在です。
それは保守とは縁遠いのに「我こそは保守」と、得意げになり恥ずかしいほど思いあがっているのです。
また、ブログにあれこれ指図するコメントもありますが、そういう人は自分のブログを作成し、自分なりの意見を書けばよいと思います。人それぞれ違った意見があるのですから。(以上、ブログ主)人気の百田尚樹氏の「新版・日本国紀」連載です。
百田尚樹の新版・日本国紀#20 《明日香〜奈良時代編》第6回 「なぜ、日本は唐と戦ったのか?」
ブログのティールーム
リスト作曲 交響詩「マゼッパ」
若い頃、ポーランドの宮廷で美しい貴婦人に恋し、追い出されたマゼッパはその後ウクライナで強いコサックの集団を指揮し、英雄となる。
スウエーデンがロシアに占領されそうになった時にマゼッパはロシア皇帝ピョートルの大軍と戦い、遂にコサックは全滅、悲運の英雄マゼッパはウクライナの人々の誇りとなり、リストは交響詩「マゼッパ」を作曲。
ピアノ版で作曲していたが、後にオーケストラ版で書く。
やはりこの曲はカラヤン指揮、ベルリンフイルハーモニーの不滅の名演奏で。
Liszt: Mazeppa, Symphonic Poem No. 6, S. 100
ウクライナの民族衣装