ベッラのブログ   soprano lirico spinto Bella Cantabile  ♪ ♫

時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

<漢>指揮者トスカニーニのヴェルディ「運命の力」序曲

2011年01月25日 | オペラ
Toscanini FORZA Overture


ムッソリーニの時代、スカラを追放され、アメリカに渡った巨匠トスカニーニ、彼はムッソリーニと真正面から対立、しかし、イタリアの聴衆は彼を慕った。

はな様のおっしゃるように、イタリアはドイツとは仲が悪い、「何でドイツと!」と国民感情はファシスト政権にソッポを向いていたようだ。
トップだけがおかしかった・・・あれほど祖国統一戦線でガリバルディ将軍の元、一致団結し、作曲家ヴェルディはカヴール将軍を尊敬し、音楽で国の団結を高めたのに。

あのファッショ政権の時は、イタリアはバラバラだった。
ムッソリーニは人望がなかった。

日本とは全く違うし、ヒトラーのドイツとも違う。
「ちゃらんぽらん」のボケを装い、オペラをやめなかったのだ(と思うが…自信はない)

トスカニーニはユダヤ人を救い、ロシアから亡命したユダヤ系の天才ピアニストであるホロヴィッツを保護した。
ホロヴィッツはトスカニーニの娘と結婚する。(この娘がまた恐妻で有名、顔も怖い、森ゆうこのような・・・)

硬骨漢トスカニーニの演奏には、ムーティが子どもに見えるほど剛毅である。・・・マイリマシタ、マエストロ・トスカニーニさま!

序曲は素晴らしいのですが・・・歌い手の立場からいわせて頂きますと、ブレス(息継ぎ)くらいは、たっぷりさせて下さい。
窒息しそうです。ムーティもそうだけど!!!

この辺がオペラそのものの指揮者としての評価が分かれるところですが・・・。
オペラのシーザーとでも???
コメント (3)
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BBC番組がいかに二重被爆者を取り上げたか・・・英国マスコミの報道

2011年01月25日 | 事件
BBC番組がいかに二重被爆者を取り上げたか 彼らは何と言っていたのか(gooニュース・JAPANなニュース) - goo ニュース・・・・・クリックしてご覧下さい。   


記事が長いので続きはここに転載します。


○彼らは何を言っていたのか

24日朝まではYouTubeやBBCサイトで観られていた動画が、その後、削除されてしまったので、もはや実際に画像とテキストをつきあわせて各自が自分で検証するわけにいかなくなってしまいました。とても残念です。削除される前に私が動画を観て、(複数の方のご助力を得て)確認していた内容の一部をご紹介します。

司会者の名前はスティーブン・フライ。「SF」と表記します。その他のイニシャルの人たちは回答者(みんなコメディアンです)。(略)としているのはその間に言葉のやりとりなどがあったことを意味します。

SF: 世界で一番不幸な男の何が幸運なんだと思う?(略)えーと、この人は見方によって、最も不運とも最も幸運とも言えるんだ。(略)この人の名前を言えば、ヒントになるかも。彼の名前は、ツトム・ヤマグチというんだ。実際には2010年1月に93歳で亡くなっているんだけど。ずいぶん長生きだったから、それほど不運だったとも言えないね。
(略)
AD: 爆弾がその人の上に落ちて、跳ねとんだとか。
(会場笑い)
SF: この人は原爆が爆発したときに商用で広島にいて、ひどい火傷を負ったんだ(略)次の日、彼は汽車に乗って、ということは驚いたことに、原爆が落ちた翌日なのに鉄道は動いていたわけだよ。なので彼は長崎へ汽車に乗って、そこでまた原爆が落ちたんだ。
(会場笑い。回答者の一人ははすごいな……と言いたそうな表情で首を振っている。背景には、二つのキノコ雲の写真とその間に山口さんの大きな写真)
SF: 彼は称えられ、ある種の英雄のように扱われて、でも二度被爆した人としてようやく正式に認定されたのは90代になってからだった。自分と同じような経験をした100人以上もの人に会っていると言い、たくさんの友人がいたんだそうだ。とても陽気な人だったんだよ。
(略)
RB: 要はあれだね、杯は半分空だというか半分入ってるというかで。でもどちらにしても、放射能を帯びてるわけだ。だから、飲んじゃダメだよ。
(会場笑い)(略)
SF: でも僕にとって何が驚いたって、広島に原爆を落としたのに次の日には鉄道がもう動いていたっていうのが。だってこの国だったら……。
(略)
BB: 枯れ葉が何枚か落ちただけで、もう終わりだ(訳注・イギリスでは英国鉄道が列車遅延の理由として、落葉や「the wrong kind of snow(雪の種類がダメ、違ってる)」と説明して国民に馬鹿にされるので。これに引っ掛けたジョークが以下続く)(略)
BB: 爆弾の種類がダメなんですよ、爆弾の種類がダメなんです。
(みんな大笑い、以下ずっと笑いが続く)
SF: (駅アナウンスを真似して)明らかに、爆弾の種類が合ってましたから。大丈夫ですよみなさん、心配しないで、爆弾の種類は合ってますから)

――などなどです。もっとほかにもやりとりはありますが、引用の範囲にとどめようと思います(これでも多いかな…)。

イギリス人が「だってあれはイギリスの鉄道をバカにしてたのに」と当惑する理由が、これで少しでも伝わったならいいな、と思います。

この番組内容について、日本では「二重被爆者を嘲笑」(時事通信)し、「被爆者を愚弄」(日経新聞)し、「二重被爆者を笑いのタネ」(共同通信、読売新聞)にした、「被爆者を笑った放送」(朝日新聞)だったと報道されました。対して私は、嘲笑や愚弄というよりは、日本人が原爆に抱くヒリヒリした痛みと悼みに対して無理解で無神経だったことによる、過ちだったと思っています。過失です。過失だからと言って免罪にはなりませんが、悪意はなかったと。悪意がなかったからと言って免罪にはならないが、それでも悪意はなかったのだと。擁護と言われれば擁護でしょう。でも無罪判決を勝ち取ろうとしているのではなく、少しでも情状酌量してもらえないかと思っているのです。

二重被爆者の体験をこういう番組でこういう形で取り上げるべきではなかったと私も思うし、一部の回答者の軽口や会場の笑い声はとても不快でした。日本人がこの件でBBCを叱るのは当然で必要なことだと思う。それでも尚。被爆者に対する嘲笑や愚弄ではなかったと思うのです。少なくともスティーブン・フライについては。

スティーブン・フライという人は、イギリスでは誰もが知っているコメディアンであり知識人です。英コメディの大傑作と世代を超えて評価される『Blackadder』というシリーズにレギュラー出演していたほか、自分のヒット番組をいくつも持ち、自伝や小説や書評など著作も多く、博学で、社会問題についても深い見識と洞察を示してきた人です。そして(イギリスでは周知のことですが)彼は同性愛がまだイギリスで犯罪だった時代に生まれ、その中で自分が同性愛者だと自覚しながら少年時代を送った人です。学校になじめず詐欺罪で逮捕・投獄。自分を必死に立て直してケンブリッジ大に入学しスターになったものの、双極性障害に苦しむようになる。自分が生まれる前に親類がアウシュビッツで殺されていたことも、後から知るに至る。つまり彼自身が色々な意味でマイノリティであり、そういう姿を世間にさらしながら、自分の才能と知性で身を興した人です。

そういう彼の言動を以前から見ていた私は正直いって、このニュースを最初に聞いたとき、「スティーブ・フライともあろう人が、被爆者を笑いものにするはずがない」と強く思いました。そして日本で騒ぎになっていると知った複数のイギリス人知人が「彼はまともな人間だ。被爆者を嘲笑するつもりなんて絶対なかったよ」と私に連絡してきました。彼に対する信頼があるから、多くのイギリス人は「嘲笑じゃないよ」と思って、日本人の反応に当惑しているというのがまず一つあります。

そしてもう一つ。これは日本とイギリスでの「笑い」に対する感覚の違いだと思うのですが、イギリスのコメディというのは、世の中の現実をありのままに赤裸々に語ろうとする表現方法です。世の中の様々な「負」を、バカバカしく奇妙でネガティブなものを、アイロニーを通じて浮き彫りにしようとする手段です。日本で思われているほど、題材そのものがアンタッチャブルだというタブーはありません。弱者・被害者をわざと傷つける表現方法は、もちろんタブーですが。

「笑い」というものはそういうもの、スティーブン・フライト言えばそういう人――と思っているイギリス人は、だからあの番組に多くの日本人が怒り悲しんでいると言われても、なかなかピンと来ないようなのです。このギャップをどうやって埋めたらいいのか、両国の心ある人たちの感情が不要にこわばらないためには、自分に何ができるのか、ずっと考えています。日本人として。イギリス生活経験者として。イギリス・コメディを愛する者として。



☆これも文化の違い、考え方の違い、というのは日本人として疑問です。
イギリスという国は、鈍感なのではないかと思います。
二重被爆者の方をテレビで放送しているのを以前に観ましたが、明るく積極的に強く生き抜き、感動を覚えました。
もしできましたらイギリスでも、その生き方を描いた番組を報道し、共に考えて頂けたらと思うのですが・・・。

      

コメント (4)
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Muti / Philadelphia - Verdi - Jun. 5, 1981 - NHK Hall, Tokyo

2011年01月25日 | お知らせ
Muti / Philadelphia - Verdi - Jun. 5, 1981 - NHK Hall, Tokyo


リッカルド・ムーティの若き日の来日公演、ヴェルディ「運命の力」la forza del destino ・・・この序曲の演奏は入神の域でした。
しかもこれが「アンコール」で演奏されたなんて!

スカラ座指揮者ムーティの颯爽たる名演、オーケストラはフィラデルフィア管弦楽団、まるでスカラのオーケストラのように華麗な音を奏でていました。
コメント (1)
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