号泣

ママが“あかちゃん”をうんで、“にゅういん”してるとき…
ぼくは、たくさんないた。
じつは…おねえちゃんも、ないた。

“くるま”でかえるときに、かなしくなっちゃったんだって…
おにいちゃんは“スゴイ…”って、カメラでとったんだって。
おおきくなると、たくさん“なく（泣く）”ってしない。
けど、“なみだのえほん”で…
「“なみだ”は、ゴミをだしたり…“こころのつまり”をながしたり…する。
　だから、“なみだ”ながしたあと、スッキリするでしょ？」
って、かいてあった。
だから、ぼくも“なく（泣く）”ことにした…ママ、よろしく。

本物

“うみのおばあちゃん”との“おわかれ”のあと、ちかくの“まつえじょう（松江城）”にいった。
おにい　「ママ！　ほんもの！　ほんものの“にんじゃ”がいた！！」
ママ　　「うそ～ん、“くさ”とってるシルバーさんじゃないの？」
おにい　「ほんと！　きて！！」
ママ　　「あ…」

“ほんもの”がいた。
おにいちゃんは、きんちょうで…ちかづけない。Mちゃんは、しっかり“あくしゅ”してた。
それから、“との（殿）”もいた。

“との”は、“かたな”のフリした“かさ”をかしてくれた。
　
おにいちゃんは、“やるきまんまん”で“まつえじょう”にむかった。

おにい　「ここに“にんじゃ”は、かくれるのかも…」
おねえ　「みせて！」
　
おにいちゃんは、いろんなところを…かってにあけてた。

“まつえじょう”からでると、あのひとたちが…いた！

おにい　「あのふたり、たたかってる！　…いや、たたかう“れんしゅう”かな？」
Tくん　　「みして、みして…」

みんな、こっそり…あのふたりをみてた。

あのふたりは、“まつえじょう”でパフォーマンスをしてくれる“むしゃ（武者）”なんだって。

おにいちゃんの“め”は、ずっとキラキラしてた。
“ほんもの”のちからって、スゴイ…
これからも、たくさんの“ほんもの”に…あいにいこう！

思ひ出

“うみのおばあちゃん”は、なかなかスゴイひとで…
ママも、いくつか“わすれられないこと”があるんだって。

≪其の一≫
ママの“おとうと（S）”がうまれたときに、“うみのおばあちゃん”がてつだいにきた。
ばば　　「きらいな“たべもの”ある？」
ママ　　「ピーマンとニンジ～ン」
ばば　　「わかった。」
つぎのひから、まいにち…ピーマンとニンジンしか、でなかった。

≪其の二≫
ママが“ちゅうじえん（中耳炎）”になった。
ばば　　「これ、なんにでもきくから！」
ママ　　「どうすんの？」
ばば　　「いいからいいから、よこになって…」
ママ　　「…」
“うみのおばあちゃん”は、ママのみみのうえで…アロエをしぼった。

≪其の三≫
“うみのおじいちゃん”と“うみのおばあちゃん”とママで、ウナギをたべにいった。
じじ　　「もう、はいらんわ…“ウナじゅう”だけで、“うどん”はええわ。」
ばば　　「もったいない…スミマセン、これ、もってかえれます？」
みせ　　「いえ、おもちかえりは…」
ばば　　「わかりました。」
ママ　　「しょうがないね。」
ばば　　「じゃ、これにいれて…」
ママ　　「え、やぶれない？」
ばば　　「なんまいか、かさねて…」
“うみのおばあちゃん”は、テーブルのよこにあったペーパーに“うどん”をのせて…もちかえった。
かえってから、みずであらうと…ペーパーがフヨフヨういてた。

“うみのおばあちゃん”は、“エコ”なひと…？

ありがたい言葉

ママは“うみのおばあちゃん”から、たびたび“おたより”をもらってた。

「人生は垂直だけでは有りません。七転び八起きが…立ち直る精神が大切です。」
　　　　　　　　（おじいちゃんの介護中に、助産学校時代のママへ）

「若い時には、いろんな経験も大切だと思います。悔いのないよう頑張ることを願ってます。」
　　　　　　　　（教会のボランティアを終えたママへ）

「おばあちゃんは“笑”と云う言葉、大好きです。
　人間、笑みのない人程、不幸な事はないと思います。
　お互いに、右脳で楽しい事を考え乍ら、日々を幸に過ごしたいと思います。」
　　　　　　　　（看護学校時代のママへ）

「暑い夏も終わり、実習も始まる事と思います。
　学校とは違った人間関係もあると思いますが、自分の希望した道ですから、
　しっかり足を地につけて、後期の勉強に励んで呉れる事を…祈っております。」
　　　　　　　　（助産学校時代のママへ）

“うみのおばあちゃん”のおねえさん…“いわたのおばさん”からも“おたより”もらってた。

「おばあちゃん（うみのおばあちゃん）に来て頂き、話し合いますと
　一人色々と思い悩んでいても、心の底より悩みも吹き飛び、心温まります。
　お逢いして、お話をしたり、電話で話をするのが、
　唯一のお互いのストレス解消になっています。」

　　　　　　　　
“うみのおばあちゃん”は、いろんなひとの“こころ”をあったかくしてたんだって。
ママも、“こころのあるひと”になりたいんだって。