幕末掃苔屋 公式ブログ

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川路利良追っかけ日誌 かまぼこ編

2011年01月16日 | 川路利良
川路利良は「焼酎」と「かまぼこ」が大好物だったといいます。

焼酎は「客が来ると朝でもお茶がわりにすすめた」と伝わっていますし、かまぼこは「いつも
買いに来るので宿屋かと思われていた」と伝わっています。

川路が飲んでいた焼酎の銘柄はわかりませんが、川路の名がつけられた「川路大警視」という
名の焼酎についてはこのブログでも以前紹介しました。
今回は川路のもう一つの大好物、かまぼこを追っかけてみました。

かまぼこを「いつも買いに来るので宿屋かと思われていた」とのことですが、川路家がひいきに
していたかまぼこ店については伝わっていません。
まず時期ですが、かまぼこは高級品だったので、維新前の貧しかった川路家が頻繁に買えた
とは思えません。
「いつも買いに来る」というのは、維新後に政府に出仕してからのことだと推測します。
いくら大好物でも、遠いところまで頻繁に買いに行かせるとは考えにくいので、竜泉の川路邸
からさほど遠くない場所にあるかまぼこ店で頻繁に購入していたのだと推測します。

川路が竜泉に住んでいた時期からすでに130年が過ぎていますが、川路邸付近のかまぼこ店
を探してみました。

その1
根岸三丁目の「和泉屋」

明治より三代にわたり親しまれてきた老舗のかまぼこ店です。
根岸出身の林家三平も愛した味だそうですが、2006年に惜しまれつつも閉店してしまったよう
です。
創業が明治何年かは不明ですが、この界隈では最も川路の生きた時代に近いかまぼこ店だった
と思われます。
場所は、川路邸からは500メートル程度です。
「和泉屋」の建物だけは今でも残されており、歴史を感じさせるどっしりとした姿を見ることは
できました。
しかし「あと5年早く存在に気づいていれば、この地で明治時代から愛され続けたかまぼこを
いただけたのに・・・。」との無念がつのりました。

つづく

※写真は鹿児島県姶良郡横川町民部塚にある川路の銅像