小菊

公園の花壇で
季節になると
綺麗に植え替えられる花と違って
「小菊」という花は
畑の片隅が似合う花だと思っている。



さも、計画して綺麗に植えました。。という感じじゃなくて

大根植えたんだけど
ちょっとスペースがあいたから花でも植えよう。

そんな気楽なカンジで
大根の葉っぱの脇で
わさわさと元気に咲いている花だと思ってたんだ。

だから、多少、花に勢いがなくなっても
枯れるまでそのまんまで
枯れてきたら
ああ、秋は終わって冬なんだなぁ。。と
なんとなく風景と季節に溶け込んでいく花だと思ってたんだ。

町内のゴミ集積所の近くの狭いスペースにも
そんないい感じで小さな菊が植わってたから
朝、ゴミを捨てに行きがてら
楽しみに見てたんだ。

そしたら、今朝、その小菊が
きれいさっぱりと刈られていた。
小菊がわさわさ咲いてた場所は
がらーんとして
次の花を植える準備をしているようだった。

違うんだ。
あの菊は、枯れるまで、あの場所にずっといていい花だったんだ。

そう思っても
あの菊は誰かのもので、私の勝手な思い込みなんかで
どうにもなるわけじゃないんだけどね。

なんかね
本格的に冬なんだなって
実感した朝だった。

小菊がいなくなった朝。