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ビター☆チョコ

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カサノバ

2006-06-21 | 洋画【か】行


「ブロークバック・マウンテン」での寡黙なカウボーイの印象がまだ鮮やかなヒース・レジャーが、180度違うカサノバの役を軽快にさわやかに演じていた。

フリルの衣装だし、これはもう絶対見逃せないと思っていたのだけど、カサノバとヒースってどうなんだろ。
ヒースだし、もしかしてシリアスな感じなのかと思ってたら、期待通りのコスチューム版ラブコメディ。
カサノバ=プレイボーイという図式しか頭になかったから、カサノバってもっと冷淡で嫌味な男って思ってたんだけど、
この映画の中のカサノバは口八丁手八丁ではあるけど、嫌味がない。
恋多き男だけど、一つ一つの恋に真剣だから。
なるほどこんなカサノバ像なら、ヒースが持ってるちょっと素朴な少年のような持ち味が生かされるわけだ。

話のまとめ方もかなりひねりが効いていて、ご近所?というか関係者総出の大アクションシーンも観てて爽快になる。
ちょっと「パイレーツ・オブ・カリビアン」のワンシーンを思い出してしまった。
ついでに、デップがカサノバを演じたら、ヒースとはまたちょっと違った魅力のあるカサノバになるんじゃないかと思ったり。。。
予告編で思いっ切り「パイレーツ~2」を観たばかりだったので、頭がちょっとそっちにスイッチ入ってたかな?(笑)

ヴェネチアの街並みも美しい。
流れる音楽はバロック風。軽やかで華やかな感じ。
豪華な舞踏会。
洒落た会話。
そして!フリルの衣装
どれもきっちり私のツボにはまりました。
驚いたのはカトリックの描かれ方。
今はどうなのか知らないけど、こんなに男尊女卑の宗教だったんですね。
「ダビンチ・コード」以来、ちょっと関心があったので気になりました。
ヴェネチアって、この時代はイタリアとは別の共和国だったことも初めて知ったし(恥)
美しい絵巻物はなにかと勉強にもなったのでした。







クラッシュ

2006-02-22 | 洋画【か】行
                             

ロサンゼルス、深夜のハイウェイで黒人刑事のグラハム(ドン・チードル)と同僚で恋人のリタは交通事故に巻き込まれる。
事故現場の近くでは黒人男性の死体が発見される。
その事件の陰にはロサンゼルスで暮らすさまざまな人種の複雑な感情があるのだった。


予想通り打ちのめされました。。。
帰りは買い物をする気力もなくまっすぐ戻りました。
映画館を出るとそこはもうディズニーの世界。という環境も悪かった。(イクスピアリで観賞)
アメリカの光と影を見せ付けられた感じがして。
もし私がロスに住んでたとしたら、間違いなく差別される側の人間なわけだから、
すごい勢いで映画の中に引っ張られてしまった。
だから余計に痛かった。涙があふれた。
映画館の中に、いつもと違う張り詰めたような静けさがあったような気がしたのは私の気のせいではないと思う。


ほんとにいろいろな人種のアメリカ人が出てくる。
白人の人種差別警官ライアン(マット・ディロン)と、ライアンの行動を許せない若い警官ハンセン(ライアン・フィリップ)。
仕事では成功してるのに自分が黒人であるということに引け目を感じてる男キャメロン(テレンス・ハワード)とそんな夫に苛立つ妻クリスティン(サンディ・ニュートン)。
アラブ人と間違われることに耐えられないペルシャ人の雑貨屋ファハドとその娘ドリ。
まじめに働いても人種のせいで不愉快な思いをさせられる鍵屋ダニエルとその娘ララ。
いつも何かに苛立つジーン(サンドラ・ブロック)とその夫で検事のリック(ブレンダン・フレイザー)。
悪事を繰り返す黒人の若者二人。
それらの人々が複雑に絡み合って物語は進む。

皆が自分を守ろうとして、傷つけられる前に人を攻撃する。
でもけっして弱者が強者を告発するような映画ではない。
誰もが抱えてる弱さや哀しさ。
行き場のない怒り。
一人の人間の中に同居する悪意と正義。
そんなものを見せつけられたような気がする。
これが現実なんだ。
知ったからどうなるというものでもないけど、知らないよりはずっといい。
多くの場合、偏見や差別は無知や思い込みから生まれるのだろうから。
まずは知ること、そして自分を守るために着込んだ硬い鎧を脱ぎ捨てること。
父が娘を愛するように、幼い娘が父を助けようとするように、妻が夫を愛するように、息子が病んだ父を労わるように、
大切なものを守るためには鋭い言葉も銃も必要ないはずだ。

グラハム刑事が最後に土の中から見つけた神様の小さな像は、「救い」のようなものだったのだろうか。
この映画からもらった荷物は重いものだけど、絶望してるわけじゃない。
問題は多いけど、人も人生もそんなに悪いものではないんだと信じたい。




キングコング

2005-12-18 | 洋画【か】行
                
大恐慌時代のNY。喜劇女優のアン・ダロウ(ナオミ・ワッツ)も職を失い途方にくれている。
そんな時,今まで誰も足を踏み入れたことのない髑髏島での映画撮影を企むカール・デナム(ジャック・ブラック)と知り合い,映画出演を持ちかけられる。
はじめは乗り気になれないアンだったが,憧れの脚本家のジャック・ドリスコル(エイドリアン・ブロディ)が台本を執筆すると知って,映画出演を承諾する

一方ドリスコルもデナムにだまされ,強引に船に乗せられ撮影に加わることになる。
乗組員にすら行き先を知らせないまま
危険な航海が始まった。
たどり着いた髑髏島では想像を遥かに超えた世界が一行を待っていた。


絶対に映画館で観るべき映画だと思う。
子供の頃から胸の中で暖めていたキング・コングへの思いを,素晴らしい形でスクリーンに再現させたピーター・ジャクソン監督に心から拍手。
あまり多くは語りたくない。
とにかく観て!
3時間強の時間をけっして長いとは感じさせない展開。
髑髏島に上陸してからは,スピードとスリルと恐怖で体中がぞわぞわした。
虫嫌いの人には耐えられないかも。。。

キング・コングに生贄として捧げられたはずのアンが,キング・コングと心を通わせてからは,
私の目に映るキング・コングは恐ろしい怪物ではなくただの恋する男だった。
体を張ってアンを守り,美しい夕焼けを眺めながら眠りにつく幸福。
キング・コングがひたすら求めたのは,ただ愛しいアンの姿だけなのだ。
欲に駆られた人間の浅ましさ,身勝手さが,すべてラストシーンに表されていたような気がする。

キング・コングにとってはどうだったのだろう。
髑髏島で孤独に生きていた怪物が,たぶん初めて愛することを知って,もしかしたら幸せだったのかもしれない。
エンパイアステートビルのてっぺんで,アンをかばいながら戦う姿は誇らしくさえ見えた。
戦うキング・コングがせつなくて,涙が止まらなかった。

たぶん今年最後に映画館で観る映画。
とてもいい映画で締めくくれたと思う。
ぜひ,大きなスクリーンで観てほしい。














ギター弾きの恋

2005-10-09 | 洋画【か】行
1930年代,アメリカ。
天才ジャズギタリスト,エメット・レイ(ショーン・ペン)。
金遣いは荒いし,娼婦のポン引きはするし,仕事はすっぽかす。
趣味はごみ置き場のねずみを拳銃で撃つこと,列車の見物。
知り合いにいたらおもしろいかもしれない。
友達なら時々キレそう。でもなぜか憎めない。
はっきり言って絶対夫にはしたくないタイプの人間。
そんな彼が,たまたまナンパした口のきけないハッティ(サマンサ・モートン)
と暮らし始める。でもそんな蜜月の生活もエメットを落ち着かせることはなく
一方的にハッティの元を去ったエメットは
衝動的に作家のブランチ(ユマ・サーマン)と結婚する。
わがままな二人の結婚は,ブランチの浮気で破局を迎え
失意のエメットはやっと自分が本当に愛しているのは誰なのか気づくことになる。

この映画はサマンサ・モートンを観るために借りてきた。
春に公開予定の「リバティーン」でジョニー・デップと共演してるので予習といいますか・・・
口がきけずにちょっと頭も弱いという難しい役をとてもかわいらしく見せてくれた。
とにかくいつもなんか食べてる。
一心不乱に食べる姿がかわいい。
ユマ・サーマン演じるブランチに比べると圧倒的に野暮ったいけど
その野暮ったさが,またかわいらしくみえる。
この映画からは,デップが演じる「ロチェスター伯爵と恋に落ちる新進女優」ってちょっと想像しにくいけど,楽しみではある。

ショーン・ペン,最近の「ミスティックリバー」「21グラム」の
暗く重いイメージが強かったので,まったく反対の役柄を違和感なく演じてるのは驚き!だった。
一見,やりたい放題に生きてるエメットが,実は自分の心を閉ざしていて
素直になれない様はちょっと私にも覚えがあるような。。。

私生活ハチャメチャのエメットと,こちらも私生活いろいろありのショーン・ペンをつい重ね合わせてしまう。
天才って周りに波風が立ちやすいのかもしれない。

作品全体に流れるギターの音色が心地よい。
本当に大切なものは失ったあとにわかる。
幸せは自分の足元にあるのかもしれない。