9月29日付けの信濃毎日新聞に「山里にアサギマダラ乱舞」という記事が載りました。山里とは、長野市の七ニ会(なにあい)塩地区なので、国道19号線を安曇野市に向かう途中で、蝶が飛来しているフジバカマ園に寄ってみました。
アサギマダラという蝶をそれと認識して、初めて見たのですが、ひらひらとして舞う様子は優雅で、とても長旅をするようではありません。しかし、一心不乱に花の蜜を吸っているのは、長距離の移動に備えて体力を養っているのでしょうか。ごく近くに行っても、逃げないことも多く、そういう点では珍しいかもしれません。
はじめは東園の方に行きました。駐車場が狭く歩道が整備されていないので、多くの人は寄らないと思いますが、傾斜が西園よりも緩いので、歩きまわるにはこちらの方が適していました。アサギマダラ以外にも蝶がいて、まさに蝶の楽園といった光景でした。
東園の看板。
ミドリヒョウモン(メス)
アカタテハ
地区内に2箇所あるフジバカマ園は、はじめは50株を植えたところから出発したそうですが、現在は600株ほどに増えているそうです。自生でも増えて行くと話をしてくれましたが、草を刈ったり、遊歩道を作ったりと地区の方の保存活動があって、維持されているのでしょう。
西園の看板。
見に来る方の利便性のために西園には駐車場が設けられ、写真の展示や、日によってはお茶のサービスがあります。僕も御馳走になって、地元の方とちょっとお話ができました。昨年からの催しで、今年で2回目だそうです。10月3日(土)に寄ったのですが、最盛期は9月下旬あたりで、既に多くの蝶が南を目指して飛び立ったそうです。
山岳写真家、田淵行男が山の写真撮影と、高山蝶に魅せられ、200数十回も常念岳に登ったのもむべなるかなと思いました。
田淵も一心不乱に山の撮影と、高山蝶の生態研究に没頭したのでしょう。
何事も夢中になって取り組むのは、素晴らしいですね。
アサギマダラは、近くにいってもあまり逃げようとせず、子供でも捕まえようと思えばつかまえることができ、不思議な蝶です。
田淵行男記念館には、僕も2~3回よったことがありますが、近年、田淵行男賞として、写真作品の公募も行っていて、少し活動が活発になったようです。常念岳は、安曇野市の自宅から見るばかりでしたが、来年は登ろうと考えています。
「アサギマダラ」・・・・・旅する蝶ですね。
先日、沖縄に行きましたが、あちらでは、「ヒヨドリバナ」に「リュウキュウアサギマダラ」がたくさんやってきていました。
またちょっと違った色で綺麗でした。
上の写真を見ていますと、弊店の庭にも「フジバカマ」を植えたくなってしまいます。
フジバカマは、自生で増えていくようです。庭に植えれば、たくさんアサギマダラが来てくれるのではないでしょうか。どこに長旅をする力があるのか、自然の神秘といっていいかもしれませんが、すごい蝶です。