安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ミヒャエル・ザンデルリンク指揮ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団演奏会(6月28日 長野市ホクト文化ホール)

2017-07-03 20:06:13 | 演奏会・ライブ

6月28日(水)にドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団長野公演があったので聴いてきました。ドレスデン・フィルの弦楽合奏の響きを楽しみに出かけました。

    

 (出 演)
指揮:ミヒャエル・ザンデルリンク
管弦楽:ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団

(曲 目)
ベートーヴェン / 交響曲第5番 ハ短調Op.67「運命」
ブラームス / 交響曲第1番 ハ短調Op.68

(アンコール)
ブラームス / ハンガリー舞曲第5番

ドレスデンは人口50万人ほどなのに、ドレスデン・シュターツカペレ(ザクセン州立歌劇場管弦楽団)とこのドレスデン・フィルがあり、さすがにクラシックの本場です。しかし、音楽情報誌の「ぶらあぼ」には、ドレスデン・シュターツカペレの日程しか載らないので、ドレスデン・フィルの方は格下だという先入観で聴き始めましたが、特にブラームスがよくて、やはり素晴らしいオーケストラでした。

指揮者のミヒャエル・ザンデルリンクの指示によるものだと思いますが、ベートーヴェンの「運命」の楽器配置は、両翼にヴァイオリンが座り、コントラバスは左手でした。演奏も重くならず、淡々と進んだ感じです。実は、「運命」は苦手な曲で、大げさなテーマに強迫観念を抱かせるような弦楽合奏が続くので、あまり聴きたくないのですが、本日は、いくらかそのへんが緩和されていました。

ブラームスの第1番は、大好きな曲で、ドレスデンフィルの重心の低い弦楽器サウンドに浸りまくりました。第4楽章のおなじみのベートーヴェン風の旋律は、しぶくて、しかも美しく印象に残りました。第2楽章のコンサートマスターによるヴァイオリン独奏とホルンの響きもいいものでした。

全体を通して管楽器がよく、特にオーボエ奏者の演奏は抜群で、ベテランが中心のこの楽団の演奏能力は高いのだろうと思いました。アンコール曲もさらっと軽く舞曲らしい演奏でよいものでした。会場はブラボーが飛び交い、興奮したお客様がいましたが、フライング気味のブラボーは、勘弁してほしいものです。 

   

パンフレットです。



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4 コメント

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こんばんは (tempo1078)
2017-07-03 22:14:56
私は
クラシックの演奏家に関しては
誰でもいい・・・そういうレベルの
素人ですが。

ベートーヴェンは
第5交響曲があればこそ、
そうして、彼の病気に悪化があってこそ、
第9交響曲という不滅の偉大な音楽を
創作出来たと思っています。
つまり、第5交響曲は礎です。

ブラームスは
ベートーヴェンあってこそ
あれだけの作曲家たり得たと思います。
第1交響曲がベートーヴェンの第10番と呼ばれるのも仕方ないでしょう。

ブラームスが
それを納得するか否かは
分りませんが。

両者とも偉大過ぎて
私にとっては神様にも等しい。
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「ドレスデン・フィルの方は格下」 (pfaelzerwein)
2017-07-03 22:59:48
ランキングなんかの悪い影響ですね。一方は世界最高級の歴史的座付き管弦楽団で、一方は近代管弦楽運動で創立された交響楽団ですから主要レパートリーが元々異なりますから、上のプログラムでどちらがそれらしい演奏をするかは一概には言えないでしょう。シュターツカペレにも限界があり、フィルハーモニカ―にも限界があるのは当然でしょうが、最終的には芸術的な判断と言うことでしょうか。

「ベテランが中心のこの楽団」と言うことで、東独時代から引き継がれているものが少なくなさそうで、反対に将来的な課題もそこにあるのでしょう。
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コンサートが増えました (azumino)
2017-07-04 17:08:26
tempo1078さん こんばんは

コメントありがとうございます。tempo1078がお書きになっているように、まさにベートーヴェンがいたからブラームスですね。僕は、ベートーヴェンの交響曲だと第6番「田園」を最も好んでいて、中学生の時からの愛聴曲です。

最近、クラシックのコンサートが長野県内でたくさん開かれるようになったので、主にオーケストラを聴きにいっています。ほとんど日本の楽団ですが、面白いので、当分やめられそうにありません。
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ドレスデンの新ホール (azumino)
2017-07-04 17:28:17
pfaelzerweinさん こんにちは

ドイツからコメントありがとうございます。ドレスデンは、今回新しいホールを作り、こけら落し公演は、このドレスデンフィルが行ったということですが、すごいなと驚いています。地方政府から、オーケストラへは補助金が出ていると思いますが、市民の理解や音楽に限らず芸術文化を大事にする伝統があるからでしょう。

今回、地方都市で公演をやってくれたので、気軽に聴きに行けました。そういった点も、ありがたいことでした。
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