安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ミシェル・ルグラン「LEGRAND JAZZ」と雑誌「Premium 私の好きな映画」の話題

2020-06-28 20:00:05 | ピアノ

マガジンハウスから出版されている雑誌「&Premium」8月号は映画特集で、パラパラみたら面白そうだったので購入しました。「私の好きな映画」として、推薦する映画が紹介されています。最初に登場した轟節子さんがゴダールの「女は女である」を挙げています。音楽はミシェル・ルグランです。彼のジャズアルバムを。

MICHEL LEGRAND (ミシェル・ルグラン) 
LEGRAND JAZZ (Columbia  1958年録音)

   

フランスの音楽家のミシェル・ルグラン(1932~2019年)は、「シェルブールの雨傘」をはじめとした映画音楽の作曲でよく知られています。ジャズについては、ピアニストとして活躍したばかりでなく、編曲者として腕をふるっており、この作品が代表に挙げられます。

3つのセッション(ボーナス・トラックを入れると4つ)からなり、ルグラン以外はメンバーが異なります。ミシェル・ルグランの編曲、指揮によるビッグバンドに近い大型コンボによる録音です。マイルス・デイヴィス(tp)、ジョン・コルトレーン(ts)、ビル・エヴァンス(p)、ベン・ウェブスター(ts)、ハービー・マン(fl)、アート・ファーマー(tp)ら、トップミュージシャンが加わったニューヨークにおける録音です。

曲は次のおとり。

1  The Jitterbug Walts (Thomas Waler)
2  Nuages (Django Reinhardt)
3  Night in Tunisia (Dizzy Gillespie)
4  Blue and Sentimental (
5  Sompin' at The Savoy (Benny Goodman)
6  Django (John Lewis)
7  Wild Man Blues(Louis Armstrong)
8  Rosetta (Earl Hines)
9  'Round Midnight (Thelonious Monk)
10  Don't Get Around Much Anymore(Duke Ellington)
11  In A Mist (Bix Beiderbecke)
12  Have You Met miss Jones? (Richard Rodgers)
13  This Can't Be Love (Richard Rodgers)
14  The Lady is  Tramp (Richard Rodgers)
12~14は、1962年録音のボーナス・トラック。1、6、7、9がマイルス・デイヴィスが加わったセッション。

ルグランが作ったアルバムが大ヒットしたので、そのご褒美として作ることができたもの。選曲やミュージシャンの選択などルグランが思いのままに腕をふるったもの。彼が編曲した厚くてムーディーでカラフルなサウンド、そのサウンドにのって出てくる気の利いたソロなど、大型コンボの面白さが存分に発揮されています。とりわけ、マイルス・デイヴィスのソロが聴ける「The Jitterbug Waltz」や「Django」は格別。

【&. Premium 8 私の好きな映画】

   

表紙

(推薦されている映画)

轟節子(スタイリスト)さんが挙げた「女は女である」

滝口和代(ネストローブプレス)さんが挙げた「シェルブールの雨傘」

岩永有理(フローリスト)さんが挙げた「パリの恋人」。オードリー・ヘプバーン主演のミュージカル。

「音楽が素敵だから、この映画が好きです」のジャズの項目ついて、菊地成孔さんが書いています。ウディ・アレンの「レイニー・デイ・イン・ニューヨーク」がこれから公開されるようです。ジャズファンにはこのページは役に立ちます。

   

映画好きに観てほしい、海外ドラマという特集もありました。