マガジンハウスから出版されている雑誌「&Premium」8月号は映画特集で、パラパラみたら面白そうだったので購入しました。「私の好きな映画」として、推薦する映画が紹介されています。最初に登場した轟節子さんがゴダールの「女は女である」を挙げています。音楽はミシェル・ルグランです。彼のジャズアルバムを。
MICHEL LEGRAND (ミシェル・ルグラン)
LEGRAND JAZZ (Columbia 1958年録音)
フランスの音楽家のミシェル・ルグラン(1932~2019年)は、「シェルブールの雨傘」をはじめとした映画音楽の作曲でよく知られています。ジャズについては、ピアニストとして活躍したばかりでなく、編曲者として腕をふるっており、この作品が代表に挙げられます。
3つのセッション(ボーナス・トラックを入れると4つ)からなり、ルグラン以外はメンバーが異なります。ミシェル・ルグランの編曲、指揮によるビッグバンドに近い大型コンボによる録音です。マイルス・デイヴィス(tp)、ジョン・コルトレーン(ts)、ビル・エヴァンス(p)、ベン・ウェブスター(ts)、ハービー・マン(fl)、アート・ファーマー(tp)ら、トップミュージシャンが加わったニューヨークにおける録音です。
曲は次のおとり。
1 The Jitterbug Walts (Thomas Waler)
2 Nuages (Django Reinhardt)
3 Night in Tunisia (Dizzy Gillespie)
4 Blue and Sentimental (
5 Sompin' at The Savoy (Benny Goodman)
6 Django (John Lewis)
7 Wild Man Blues(Louis Armstrong)
8 Rosetta (Earl Hines)
9 'Round Midnight (Thelonious Monk)
10 Don't Get Around Much Anymore(Duke Ellington)
11 In A Mist (Bix Beiderbecke)
12 Have You Met miss Jones? (Richard Rodgers)
13 This Can't Be Love (Richard Rodgers)
14 The Lady is Tramp (Richard Rodgers)
12~14は、1962年録音のボーナス・トラック。1、6、7、9がマイルス・デイヴィスが加わったセッション。
ルグランが作ったアルバムが大ヒットしたので、そのご褒美として作ることができたもの。選曲やミュージシャンの選択などルグランが思いのままに腕をふるったもの。彼が編曲した厚くてムーディーでカラフルなサウンド、そのサウンドにのって出てくる気の利いたソロなど、大型コンボの面白さが存分に発揮されています。とりわけ、マイルス・デイヴィスのソロが聴ける「The Jitterbug Waltz」や「Django」は格別。
【&. Premium 8 私の好きな映画】
表紙
(推薦されている映画)
轟節子(スタイリスト)さんが挙げた「女は女である」
滝口和代(ネストローブプレス)さんが挙げた「シェルブールの雨傘」
岩永有理(フローリスト)さんが挙げた「パリの恋人」。オードリー・ヘプバーン主演のミュージカル。
「音楽が素敵だから、この映画が好きです」のジャズの項目ついて、菊地成孔さんが書いています。ウディ・アレンの「レイニー・デイ・イン・ニューヨーク」がこれから公開されるようです。ジャズファンにはこのページは役に立ちます。
映画好きに観てほしい、海外ドラマという特集もありました。