安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

佐々木譲著「北海道警察シリーズ」(ハルキ文庫)が面白いので、続けて全8冊を読みました。

2020-06-01 22:15:42 | 読書

佐々木譲著「笑う警官」(ハルキ文庫)をこの3月に読んだところ面白かったので、続けてシリーズ全8冊を読みました。佐々木譲さんは1950年札幌生まれ、「鉄騎兵、跳んだ」でオール読物新人賞、「エトロフ発緊急電」で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞、「廃墟に乞う」で直木賞を受賞。著作多数。

(北海道警察シリーズ全8冊のラインナップ)

1  笑う警官
2  警察庁から来た男
3  警官の紋章
4  巡査の休日
5  密売人
6  人質
7  憂いなき街
8  真昼の雷管

(内容と感想など)

一言でいうと、北海道道警を舞台に描く警察小説です。警察内部の組織の軋轢や人間模様、事件の捜査、謎解き、恋愛などを描いています。ストーリーは謎解きが入る推理小説の形をとっていますが、実際に起きた事件を下敷きにしている部分があり、リアリティが感じられます。

文章にはテンポの良さがあり、また、札幌の街や風物詩を描き込んでいて、物語に厚みがあります。登場人物にも魅力があり、読み進みむきっかけともなりました。個人的には、文中にジャズバーが登場するので、それも気に入っています。

特に印象に残ったのは、第6冊目の「人質」と第7冊目の「憂いなき街」なので、表紙とストーリーを掲げます。

    

   

緊迫感と書いてありますが、そのとおりで、スリリングなストーリーが展開します。

   

   

ジャズピアニストと警官の淡い恋愛が描かれ、ジャズバーの「ブラックバード」も主な舞台となるので、謎解きと同時に、ジャズが出てきて、楽しめました。

(気にかかった点)

何か所で起こっている事件や事象が、最後にいって一つになり事件が完結するというプロットがシリーズ後半では目立ちますが、やや複雑なので、若干軽めにしたほうが理解しやすいかもしれないと思いました。


ナット・キング・コール「AFTER MIDNIGHT」と喫茶店「パウゼ安曇野」の話題

2020-06-01 13:36:35 | ヴォーカル(L~R)

(この記事は、amebaブログに2020年5月7日に投稿したものです。4月29日から5月10日までamebaブログに投稿した記事を順次gooブログに移していますが、これはその8回目)

連休中に安曇野市の喫茶店「パウゼ」に寄りました。持参したレコードとCDを試聴させてもらい、マスターと四方山話をしました。マスターは犬を散歩に連れて行き、サッカーチームに入り練習して試合に出場するという健康的なライフスタイルです。見習わなければいけないのですが。個性的なスタイルをもつヴォーカル兼ピアニスト。

NAT 'KING' COLE (ナット・キング・コール)
AFTER MIDNIGHT  (Capitol 1956年録音)

   

ナット・キング・コール(vo,p 1919~65年)は、ヒット曲を多数持つ歌手ですが、僕も彼の歌声に魅せられて、レコードを結構集めました。その中で、特にジャジーなものとして忘れられないのがこのアルバムです。

メンバーは、ナット・キング・コール(vo,p)、ジョン・コリンズ(g)、チャーリー・ハリス(b)、リー・ヤング(ds)という彼のレギュラーグループに、曲ごとにゲストが加わります。ゲストは、ウィリー・スミス(as)、ハリー・エディソン(tp)、スタッフ・スミス(vn)、ファン・ティゾール(tb)で、豪華です。

曲目と曲ごとにフューチャーされるソロイストは次の通り。曲目はよく知られたものばかりです。

1  Just You, Just Me (Willie Smith)
2  Sweet Lorraine (Harry Edison)
3  Caravan (Juan Tizol)
4  It's Only A Paper Moon (Harry Edison)
5  You're Looking At Me (Willie Smith)
6  Lonely One (Juan Tizol)
7  Don't Let It Go To Your Head (Willie Smith)
8  I Know That You Know (Stuff Smith)
9  Blame It On My Youth (Juan Tizol)
10  Route 66 (Harry Edison)
レコードで聴いているので、A面が1~5、B面が6~10です。

ナット・キング・コールの滑らかで張りのある声、ツボを押さえたピアノ、ゲストのソロと、なんともゴージャスな演奏。キング・コール(vo,p)がポピュラー畑はもちろん、ジャズ畑でも超一流のミュージシャンであったことがよくわかリ、しかも楽しい傑作。「Just You, Just Me」、「Sweet Lorraine」、「It's Only A Paper Moon」、「Route 66」というコールを代表する歌に加え、スローテンポでしっとりとした「Lonely One」や「Blame It On My Youth」も記憶に残ります。 

【パウゼ安曇野】

住所:長野県安曇野市豊科南穂高353−9
電話:0263-31-6996

看板

外観

店内

オーディオ機器

スピーカーは、JBL4344M。

このランプは、東京にいた時にお店の閉店セールで購入したものだそうです。ガレ工房のもののようですが、寄るたびに同じようなものがほしくなります。

コーヒー。モカを淹れてもらいました。ほんのりとした甘さがあって美味しい。