安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ソニー・ロリンズ NEXT ALBUM

2013-12-22 10:26:33 | テナー・サックス

先日、長野市から友人のY君が飯田市に所用で来たので、近くのレストランでワインなど飲みながら四方山話に花を咲かせました。彼もジャズが好きで、そもそもは長野市のジャズ喫茶「サテン・ドール」で知り合いになりました。そのお店は、メインストリームジャズを聴かせてくれて、僕もよく行ったのですが、残念ながらかなり前に閉店してしまいました。Y君は、テナー・サックスを吹き、憧れのミュージシャンの一人がロリンズです。ロリンズを聴いてみます。

SONNY ROLLINS (ソニー・ロリンズ)
NEXT ALBUM (Milestone 1972年録音)

   Nextalbumsonnyrollins

ソニー・ロリンズ(ts)が、1968年から72年まで活動を停止していた後の復帰作です。正確には、66年から72年まで録音がなくて、6年間もの間レコーディングから遠ざかっていたので、このアルバムはたいへん待たれていたものです。出た当座の評価は、ロリンズへの期待感が大きかったせいか、否定的なものもあって、賛否両論があったように記憶しています。

メンバーは、ソニー・ロリンズ(ts,ss)、ジョージ・ケイブルス(p,elp)、ボブ・クランショウ(b,elb)、ジャック・デジョネット(ds)又はデヴィッド・リー(ds)、アーサー・ジェンキンス(conga,per)。エレクトリックピアノとエレクトリックベースが導入されていて、これも従来のロリンズファンがとまだっと点だと思います。

曲は、ロリンズのオリジナルと、スタンダードです。オリジナルが、「Playin' in The Yard」、「The Everywhere Calypso」、「Keep Hold of Yourself」、スタンダードが「Poinciana」と「Skylark」で、全5曲。カリプソが初めて演奏されたことや、「Poinciana」では、ソプラノ・サックスを使用していて、新鮮さがありました。どの曲も親しみやすいものばかりです。

6年間のブランクを感じさせない、次から次へとテナー・サックスからメロディが出てくる歌が溢れているアルバム。「The Everywhere Calypso」は、ロリンズの吹く明るくて大らかなメロディがよいですし、「Skylark」では、バラードが堪能でき、無伴奏カデンツァ部分も圧倒的です。ジョージ・ケイブルスのエレピは、音もチープであまりいいとは思えませんが、同じエレクトリックでも、ボブ・クランショウの弾くベースは、ソロもメロディアスで、ロリンズの音楽に相応しい。