9月12日から5日間の予定で南アルプスを予定していたが、
天気予報が思わしくなく、急遽晴れの地域の東北まで足を延ばした。
この岩手山は6月に挑戦し、4合目半まで登ったところで大雨のため、
引き返した経緯がある。
岩手山サービスエリアより撮影
「北へ向かう急行が盛岡を出てまもなく、左側に、ポプラ並木の
梢越しに見えてくる岩手山は、日本の汽車の窓から仰ぐ山の姿の中で、
最も見事なものの一つだろう」。と深田久弥は書いている。
岩手山はですね、高さが2000m以上もある岩手一のお山なんです。
夏には真っ青な空に緑がまぶしく映えて、秋にはススキの穂が夕日
にキラキラと輝いて、冬には白い綿帽子をかぶった花嫁さんのよう。
そして春にはそう、春にはあの小麦畑の一本桜から見たあの岩手山。
春の岩手山は日本一だと思います。そしてもう一つ、岩手山にはいろ
いろなお顔があるんです。それはみんな自分の心です。うれしいときは
うれしいお顔に、悲しい時は悲しいお顔に・・・。
-NHK朝のテレビ小説「どんど晴れ」(6月放送)より-
岩手山の美しい姿は老舗旅館「加賀見屋」のおもてなしの一つでもある。
ふるさとの山に向かひて
言ふことなし
ふるさとの山はありがたきかな
石川啄木
山を見て育った人にはその山が住みつくという。
9月13日 天気予報
登山口駐車場5時30分発 岩手山山頂10時20分 下山駐車場14時30分着
広ーい駐車場には岩手ナンバーの車がもう10数台も停まっていた。
「岩手の人たちの心の山なのだ」と思い知らされた。
登山口からココまで50分
ミヤマオダマキ(上)とハクサンチドリ 6月28日撮影
6月には歩き始めてまもなくから出迎えてくれたミヤマオダマキも
9月には種になっていた。
オヤマボクチ アザミのお化けのような大きさ。咲き終わり頃。
8合目避難小屋
大きな避難小屋には管理人がいて整理されていた。
水も豊富。
東北の山はどこの山も避難小屋が充実している。
お地蔵様 山頂のお鉢の回りに道案内をするように並んでいる。
山頂は霧と強風でやっと歩いたが砂礫のすり鉢の中にはコマクサもあり、
時期によってはは高山植物も見られるようだ。
岩手山 山頂
今回、自衛隊の10名ほどの3グループに出会った。
ヘルメットをつけ革のハンチョウカを履いていた。
迷彩服にリュック、水筒のケースも全て迷彩柄。
足がつって辛そうにされている方に、我リーダーT氏は、即座に
バンテリン軟膏を差し出して感謝された。
帰りがけに、地元の方に声をかけてみると、行程9時間(標高差1400m)の
「この山は地元の人でもよほど覚悟をしないと登れない山ですよ」といわれた。
そう、単独峰のこういう山は登りっぱなし、下りっぱなしと、偏っているので
辛いといえば辛いかな…。
同行のT夫妻は岩手山3度目の挑戦だった。