jazz and freedom and avenger

勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

BLUE NOTE 4001 ・・・・ NEWK'S TIME / SONNY ROLLINS

2017-09-28 | ジャズ・ts

 

 

たまたま寄ったホームセンターでLPジャケット・フレームを見つけた。

枠が白木なのでちょっと躊躇したが、茶系のペイントを塗ればOKと思い試しに一枚を。いい塩梅に染まった。

 

`NEWK'S TIME’、青のモノトーンに白いラフなシャツ姿がカッコいい、「SONNY ROLLINS」が 眩しく浮かび上がる。絶妙のアングル。

知らぬ者はいないメジャー・リーグのエースに因んだタイトルは、当時のロリンズのポジションそのもの。

  

 

 

噎せ返るようなハード・バップの匂いに骨の髄まで痙攣する。

BLUE NOTE 4001、記録にも記憶にも残る不滅の名番・盤ですね。


CHILD'S DANCE / ART BLAKEY & THE JAZZ MESSENGERS

2017-09-24 | ジャズ・ds

(PRESTIGE  10047)

 

 

日経に「私の履歴書」という連載コーナーがある。

各分野で功成り名遂げた方々が登場するわけで、今回は音楽評論家・作詞家の湯川れい子さんの番。そろそろ中盤に差し掛かった所?でしょうか、若い時の自由奔放な生き方がなかなか面白く語られている。

音楽評論家になるキッカケがジャズ専門誌「スイング・ジャーナル(SJ)」に「ジャズ評論の疑問」(だったと思う)というテーマで読者欄への投稿と、そこから始まり、1961年に初来日したA・ブレーキーのインタヴュー(SJ誌の依頼)を務めたことからこの道を進むようになったそうです。

インタヴューの中でブレイキーはファンキー・ジャズについて、「あれはレコード会社が勝手に言っているだけで、オレは演りたいスタイルで演奏しているだけさ」と答えたそうです。

ジャズ・メンセンジャーズの絶頂期と言えば、この時期を含め3管編成になってからの数年間で、ハバード、ショーターが次々に退団してからは時代の変遷に飲み込まれた感がするけれど、「名門」には違いない。

 

因みに今日のタイトルは「休業宣言」。「語りたい音楽がない。世間の物差しとのずれ、大きく」と。60年代後半のベトナム戦争激化・反戦運動のうねり、特に日本では70年前後、「学生運動の過激化」による音楽環境の悪化、等々・・・・・・・ ジャズだけでなく広く音楽に携わった彼女の苦悩が・・・・・・・

確かに、この時代を体験した者には良く解りますね。

 

この作品は、丁度過渡期の1972年に録音され、嘗ては花形と言われたtpにW・ショーが座り、bにS・クラークが入っている所が聴きものですね。

全4曲とじっくりと時間を掛け、時代を反映した演奏が続き、中でもショーが良いプレイを聴かせ、特に`C.C.’でのソロは彼のベスト・パフォーマンスの一つと言えるでしょう。

 

ただ、惜しむらくは「音」がいまいち、ヴァン・ゲルダーが録音・カッティングまでしているのに、どうしたのだろう。

演奏スタイルだけでなく「音」も時代と共に変化するものだが、本作は「弘法にも筆の誤り」というところでしょうか。

 

なお、プロデュースはSAVOYでお馴染みのOzzie Cadenaが務めて、1曲だけ異なるメンバーの演奏を差し込んでいるのも、ちょっと欲張りしているような・・・・・・・

 

演奏レベルは良好なので、この2点が勿体無いなぁ~


LEGACY OF FREDDIE HUBBARD (6)・・・・・ MISTRAL

2017-09-16 | Legacy of Freddie Hubbard

駅前で待ち合わせまでの僅かな時間、書店に。

「僕が選んだ『いい音ジャズ』201枚  オーディオファンも聴いておきたい優秀録音盤」が眼に留まった。

著者はオーディオ・ライターなので、評論家のジャズ本と切り口・視点が異なり、しかもページ端にアクセサリー、音を良くするコツ等々、同時進行で読めるアイディアがとてもGoo。

聴いたことがない作品が多い中、パラパラとめくっていくと本作が現れた。暫く聴いていないなぁ~、「音」の記憶もないし・・・・・

掲載されたメディアはCDで、恐らく高音質リマスター版だろう。

手元にあるのはリアルタイム購入のレコード、システムは今よりかなりプアだった。

 

 
 
EAST WORLD  EWJ-80194
 
 
メイン・パーソネルは

Freddie Hubbard (flh,tp)  Art Pepper (as)  George Cables (p)  Stanley Clarke (b) Peter Erskine (ds)

他に曲によりギター、パーカッション、シンセサイザー、トロンボーン等が加わる

録音データは 

Produce:John Koenig
Co-Produce:菊地洋一郎
Recorded at Ocean Way Recording in Hollywood, CA. September 15, 17, 18 and 19. 1980

Engineer : Allen Sides

 

針が降りる2、3秒の間、これがアナログの堪らない魅力一つ。

 

NHK「ブラタモリ」のエンディングで流れる陽水の「瞬き」を連想させるTOPのS・クラーク作`Sunshine Lady’、浮遊感ある柔らかなメロディと伸びやかで豊潤な「サウンド」にいきなりW・コーストの世界に引きずり込まれる。

この時代の音造りの主流に沿ってハバードのflhとペッパーのasが全体のサウンドの中に包み込まれるように浮び、個人的にはもう半歩ほど前に出てきた方が好み。

そこで、カートリッジの取り換え、SPのアッテネーターの調整、そして電源コードとコンセントの組み換え、等々を。

満点までは行かないものの、現状ではOKレベルまで追い込んだが、高音質リマスターCDをより上のグレードのシステムで聴くと、もっといい結果になるでしょう。

技術的なことは解りませんが、このLPは「76㎝/sec マスター・ハーフ・スピード・カッティング・ディスク」と記載されている。

 

   

 

 

プロデュースはコンテンポラリー・レコードの故L・KOENIGの息子で社長のJ・KOENIGが務め、録音はハリウッド、エンジニアはAllen Sidesだが、実質的に東芝EMIサイドにより制作されている。米国側に「丸投げ」せず、充分な打ち合わせの上、録音に4日間も掛け入念に仕上げている。

メイン・メンバー5人だけのセッションは`I Love You’1曲のみで、残りの5曲は ギター、パーカッション、シンセサイザー、トロンボーン等が曲毎に入れ替わるという力の入れ様です。

制作コンセプトは「旬」。これを読み誤りハバード、ペッパーの2管 バトルを追う「アナクロニズム」に陥ると、本作の存在価値・魅力を見失う。

G・ケイブルスが書いた名作`Blue Nights’、ちょっとルーズで心地よいビートに乗り、各ソロが続くソフィスティケートされた流れはその象徴的なナンバー。エンディングにかけてのハバードのflhはタイトルのイメージにピッタリ、さすがですね。

また、`I Love You’もスタンダードと知らなければ、誰かのオリジナル曲と思い込んでしまうほどスタンダード臭が消され、クール、かっこイイ。ハバード、ペッパー、二人のアスリートのソロもジャージーだ。

 

誰もいなくなった季節外れのビーチ、地平線を眺めながら汗をかいたグラスを・・・・・・・・・

間違っても居酒屋風情を求めるのはNG、「ミストラル」が「空っ風」に。

 

100%、ハバードのリーダー作だが、黒子に徹するペッパーの存在は小さくない。

大名盤、傑作の類ではないけれど、なかなか美味しい一枚。

 

東芝EMIのプロジェクト・チーム、良い仕事してますね~ 


40年前 ・・・・・ MAY DANCE / 日野 皓正

2017-09-10 | ジャズ・tp

 

録音は1977年5月7日、NY

パーソネルは

 日野皓正 (tp)  John Scofield (elg)  Ron Carter (b)  Tony Williams (ds)

なんとR・カーター、T・ウィリアムスがバックに回った「ワン・ホーン・カルテット」で、日本の制作会社の全面的バック・アップで実現した一枚。

あのマイルス、フレディでさえこうした布陣はなく、フレディは「エイピリアン・アイリス」であるけどリーダーではない。

勿論、本作の狙いは渡米していた日野の成長ぶりを印すことだが、肝はp或いはelpに替りに新進の Scofield (elg)を入れたことだろう。これが成功している。

東洋的ムードが横溢したTOPの`Wind Blows Your Skin’も良く、ラストの軽いボサ調の`Lovin’ May’もいい。

40年前、新緑のセントラル・パークを走る日野の足は軽快だ。

 

報道陣に対し「お前らが文化をダメにしているんだ!」と凄む姿は似合わない。まるで「オレは文化の伝道師なんだ」と・・・・・・・・


醸し人九平次・・・・・ 純米大吟醸「あるちざん」

2017-09-08 | 日本酒・洋酒

 

 ひょんなことから手に入れた一本。

意表を突いた歌舞伎役者のラベル、山田錦100%・精米歩合50の歴とした「純米・大吟醸」。

度数が14°と低目、???????・・・・・ 期待感より「怪しさ」が広がる(笑)

 

一口含んで想定外の味にドッキリ。

酸味?と苦味? 主張が強い・・・・・・・・

 

その日は干物がメインの和食、「あるちざん」が主役になっている。

次の日、ステーキ、ピタッと合う。

調べると「海外輸出専用モデル」だった。

なるほど、納得です。

 

 

そう言えば、元サッカー日本代表選手・中田英寿氏がプロデュースし、話題になった日本酒「N」。

1,000本(720ml)限定でシンガポールのハイエンド・レストラン、バーで17~24万円で販売されているそうです。

 

 

「売れることが目的ではない」、氏らしいですね。

日本酒の素晴らしさの発信にこれからも情熱を傾けて欲しいものです。


また発掘盤が ・・・・・・・ BILL EVANS / ANOTHER TIME

2017-09-04 |  Artistry of Bill Evans

 

 

日経のカルチャー・コーナーで片面の1/3を占めるほど異例に大きくフューチャーされていた。

昨年発売された`SOME OTHER TIME’に続く第二弾。

前作が個人的に「スカ」だったので未聴。

 

「最高の布陣の一つ」という認識はないなぁ~、自分だけ?

 

`SOME OTHER TIME’ではほとんど死んでいるディジョネットのdsはどう?

「緩急自在でバンドに活力を与えている」そうだ。

ま、どうでもいいのですが・・・・・・

 

因みに、ディジョネットは「正直言うと`SOME OTHER TIME’よりdsが上手く録れている本作の方が好き」と語ったそうです。

うぅ~ん、見事、発売元にやられましたね、もう遅いわ(笑)。 商売上手です。


衝動買いを ・・・・・ クラシック カメラ

2017-09-01 | 写真

 

 

夏の最後を飾る人気の東急ハンズのイベントに。名古屋駅店は全国一の売上を誇るそうで、確かに人の頭、頭、頭状態。

ガラス・ケース2本ほどのスペースでクラシック・カメラが出品(店)されていて、何気なく見ているとデジカメにはない「味」のあるフォルムに惹かれた。

 

 

その中の一つがこの「コニカⅡB」。係員の説明では1955年発売で完動品という。

半世紀以上も前だが、傷一つ無く、そのずっしりした重みは何故か心地よく、電池を使わない機械式なのでメタリックながら、その手造感りは妙に「凛」とした佇まいを放っていた。

一目惚れですね。

 

 

 

もう一つ目に留まったのが、ちょっと分厚いこのニュークなボディ。

国産ではなく旧東ドイツの「エクサⅡa」

 

  

なるほどTOPにIhagee Dresdenのロゴが。こちらは1960年代初めだそうです。 

 

 

マニュアルで数値を合わすフィーリングがノスタルジックというより新鮮に感じるから不思議。

レンズを見たら、やはりCarl Zeissでした。ファインダーはやや曇っていたけれど、こちらも傷らしい傷もなく完動、美品。

 

 

昔の人は、モノを大事に扱いますね。

殺風景な飾り棚に置いたら、結構、サマになりました。