新鹿山荘控帳

山荘管理人が季節の移ろいを、書きとめました
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崎陽軒の矜持を感じました。

2018-07-24 18:02:35 | グルメ
今日も暑いです。室内の温度計は36度です。でもベランダを全開したら夕方を感じさせる風が入り込んできます。昔八王子で40度越えの時、PCを壊したことがある管理人です。富士通の工場で、CPUを暑さで壊れたのは初めて見たと言われたことがある管理人です。
画面が英文字のメッセージに変わり、それが赤青黄色?に点滅しだしたのです。

さて昨日の事です。3時半の所要が4時半に終了し、バス停からターミナルまでバスに乗りました。駅に戻りましたら5時近くです。
これから最寄駅まで帰ってさらに自宅まで戻っての食事はかったるいです。駅前の百貨店の食堂街で久しぶりに、ちゃんとした弁当等でも買うかとうろうろしました。コンビニ弁当ではちょっとねと言うことです。

時々真空パックの焼売を買う店で思い切って「シュウマイ弁当」を購入しました。初めて人に言いますが、私シュウマイ弁当を食べたことがありません。今ごろそうなのかと聞かれますと、物心つかない子供のころに誰かに買ってもらったことがと思うこともありますが、確信はありません。つまり買ったことがないのです。
1箱買って帰宅しました自宅の室温は40度。部屋中の空気を入れ替え、温い水道を流してから多少冷たい水で顔を洗ってから、クーラーを入れました。

一段落してからシュウマイ弁当を食べ始めました。これがなかなかうまいのです。冷めたといいますか、そんな温度の弁当です。コンビニ弁当なら何秒温めてと書いてありますが、これの包装紙にはそれもなく、そのまま食べました。このパッケージも有名な、手作業の紐が掛けてあります。これがその紐かと納得しました。

この日から辛子が解禁になりましたのでたっぷりシュウマイに点けました。筍の煮つけがたっぷりです。もともと竹はゾウの食べ物だとあまり好きではなかったのですが、これは美味しいです。これで印象が変わりました。他の付け合せもおいしく、すべて完食しました、満足でした。また買いに行きたいと思っています。

ですが一つ気にいらないところがありました。経木の底にご飯粒は引っ付いてお箸で取りにくいのです。力を入れれば箸が折れそうです。段々イライラしてきました。でも綺麗に底のご飯粒をとっているうちに、そんな自分の姿に悲しくなりました。こんな時長年のシュウマイ弁当ファンはうまいテクがあるのではと思いつきました。もう6時半を過ぎていましたが、ダメもとで、崎陽軒の「お客様相談室」に電話しました。

ーーー「恥ずかしながら生まれて初めて崎陽軒のシュウマイ弁当かって食べました。大変美味しかったです。想像した通りと言いますか、想像以上でした」
相談員「それは大変ありがとうございます」
ーーー「しかし一つ気にいらないことがありました。クレームと言うわけではありませんが、経木の箱の底に着いたご飯粒がとれないのです。箸が折れないように加減している自分が悲しくなります。長い歴史のシュウマイ弁当のファンの中には、どうやったらご飯粒がうまく取れるかなんて言う話題は盛り上がっていませんんか?」
相談員「そういったお話は出てませんが」
ーーー「弁当を食べる前に軽くチンをしてご飯粒を柔らかくするなんてことはどうですか?」
相談員「当社の弁当はチンして頂くことは考えていません。そのままでお召しあがる下さるように考えて居ます」
ーーー「食べた後お茶を掛ければ底から漏れますね」
相談員「経木の底のご飯をそぎ取って食べていただくまでを含めて、当社のお弁当を食べていただいたと考えて居るのです」
ーーー「なるほど御夫婦で食べている時に、今日のお弁当はご飯粒がよく着きますねおじいさんなんて(笑)。なるほどよく分かりました。その考え方納得です。」
相談員「ご理解いただきありがとうございます」
ーーー「それにもう一つビックリしたのが、相談室がこんな時間まで対応しているのですね。普通の企業でしたら17時まででしょう?」
相談員「弊社20時まで対応してます」
ーーー「いろいろありがとうございました。飽きない程度にまた買いに行きます」
相談員「ありがとうぞざいました」

ご飯粒を経木からはがして食べるまでが、当社のお弁当を食べていただくことですというはっきりした回答に、崎陽軒の矜持を十分感じたのです。
最近、山本一力の江戸の職人たちの時代小説を何冊も読了しておりまして、「矜持」と言う言葉にあこがれておりましたので、感激したのです。
コメント
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