一夫多妻制は女性や子供に大きなメリットをもたらす?タンザニアの部族調査で判明( IRORIO(イロリオ)の記事より)
さて、上記事のような一夫多妻制と聞いてまず初めに何を思い浮かべるでしょうか。
男性が「女を子どもを産む道具」扱いするという、男尊女卑的なイメージを持つ人が多いと思います。
しかし、一夫多妻制は男性にとっても非常に過酷です。
まず、夫にはたくさんの妻と子どもを養う経済力がないといけません。
妻を平等に扱う決まりがあるので、気力も体力も倍必要です。
そして、何より厳しいのは、結婚できない男性が大量に出るということです。
一方で、妻の方はどうでしょうか。
まず、経済的に困ることはありません。
それに子どもはいつも一緒にいるので、たいていは母親の味方になってくれます。
そして、何より結婚できず子どもを設けられない女性は少なくなります。
ですから、一夫多妻制は実は女性が「男は金を稼ぐ道具」と割り切る女尊男卑的な制度でもあります。
上記事のように、そのメリットは厳しい環境で生きる人達には特に大きいようです。
では、なぜそれが我々から見て「男尊女卑」に見えるかというと、妻側に選択権がないからです。
一夫多妻制にする・しない自由は夫側にはありますが、妻側にはありません。
妻側に選択権があったら反対するに決まっているので、制度上そうならざるを得えないにしても、です。
それから、日本の夫婦制度を見てみると、面白いことに気づきます。
「男は経済力」と割り切られている点は、一夫多妻制社会と似ています。
また、母と子の結び付きも強く、離婚しても9割は妻が子の親権を勝ち取れます。
どうも一夫多妻制のメリットだけは、日本の一夫一妻制でも健在です。
極論をすれば、家父長制のすたれた時代では、結婚は女性側にメリットが偏りやすい制度なのです。
一方、日本で男として生きていくのは、精神修行したい人には絶好の環境と言えるかもしれません。