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日々の出来事から国際情勢まで一刀両断、鋭く斬っていきます。コメントは承認制です。但し、返事は致しませんのでご了承下さい。

笑点

2006-04-06 12:35:50 | Weblog
 今朝の新聞を見ると、先週のTV(視聴率)ランキングの第一位が「笑点」とある。

 この番組、日本テレビ系列で日曜日の夕方に全国放送されている長寿番組だが、誕生したのが丁度今年で40年という「ギネスブック」の仲間入りをしそうなほど続いている人気番組であることはあまり知られていない。

 番組の目玉は、司会者の出す問題に4人か5人の解答者が「洒脱」な受け答えをする「大喜利」だ。問題は、時事から町ネタまで多岐にわたる。そして、それに即興で受け答えする解答者の「頭の回転ぶり」に毎回視聴者は舌を巻いてしまう。

 その辺りがこの番組の人気がある所以だ。だが、これには実は裏がある。皆さんの楽しみを奪って申し訳ないが、実はこれ、ほぼ全てに仕込が施されているのだ。つまり、事前に打ち合わせがあり、解答の面白さの吟味もされているのだ。

 そんなばかな、と思われる方もおられるだろうが私はそれはそれで良いと思う。その話を聞いて、この番組をもう見ないという方はほとんどいないと思われるからだ。

 その話を聞いたのが、この番組を始めた立川談志師匠だ。以前書いたことがあると思うが、私は一時期彼と交流があった。
 
 彼流の毒舌で、「あんなバカな連中に即興で気の利いた解答が出るはずないじゃない」と言い、「だからシナリオを作ったのよ」と実情を暴露してくれた。それから大分時が経過したが、関係者の話では基本的にはやり方はほとんど変わっていないそうだ。

 ただ、だからといってこの番組の価値が下がるわけではない。こういった、ものごとがアップテンポで進められる世の中にあって、笑点のような番組は貴重な存在だ。これから後何年続くか分からないが、ますます多くの人たちに観られ、日曜日の夕方にゆったりした空気を提供し続けてくれればと願うのは私だけではないはずだ。その証が高視聴率だといえる。

 ただ、願わくば今一度、いや期間限定で数ヶ月、司会の座に談志師匠が戻ってきて欲しい。円楽師匠のスロウテンポも良いが、談志師匠の舌鋒鋭いコメントで解答者や世相を切る姿を見てみたいのだ。

新人研修 その2

2006-04-06 11:54:35 | Weblog
 先ほどの記事を書いたのとほぼ入れ違いに、新入社員たちの感想が送られてきた。

 それを読むと、まあ、会社側が用意した講師に対して新人達が会社に提出するものだから「歯が浮くようなもの」がほぼ全てだとしても、「今まで自分が出会った人の中で、最もと言えるくらいスケールの大きい方で驚きの連続」とか「大きな衝撃を覚えた」「目標にしたいジャーナリスト」「聞きたいことが山ほどあった」と書かれているのを見ると「歯が浮く」どころか、「歯がボロボロ抜けて」しまったくらい嬉しくなった。

新人記者研修

2006-04-06 11:07:29 | Weblog
 昨日は日帰りで札幌に講演旅行をしてきた。北海道新聞から新人社員研修の講師として呼ばれたのだ。

 「道新」も懐が深い。私がこれだけマスコミに対して厳しい見方をしていても、会社の将来を担う新入社員研修に招いてくれる。何人かいる講師の一人かと思って出かけたのだが、外部からは私一人であった。

 担当者は、講演前の談笑時間に「豊富な取材体験から大いに刺激してやってください」と言ってくれたので、パレスチナやサラエボ取材のヴィデオを見せたり、新聞記事の読み込みなどをまじえて持ち時間の1時間半を使って目一杯刺激させていただいた。

 早速、今朝、記者職の一人から「感謝の気持ちと決意を伝えたくて」とメイルが送られてきた。事前に担当者から渡された「新入社員の素顔」と題した紹介文書を見ると、その記者は、「長年の夢であった新聞記者になれることの喜びを忘れずに日々精進したいと思います」と書いている。

 パートナーにメイルが送られてきたことを言い、(メイルを見せずに)送り主を当ててごらんと、「新入社員の素顔」を見せた。

 彼女は難なく送り主を当てた。彼に目が行った理由を聞くと、「記者への強い想い」「他人への思いやり」を挙げ、そして「学生時代、韓国、台湾、沖縄を歩き、現地の学生たちと交流」「他の企業で広報担当をしてきた」経験もポイントになったと答えた。そして、酒好きの彼女らしく、「友人達とのほろ酔い談義」を挙げることも忘れなかった。

 早速この記者に、これから彼がどのような苦難に直面するか、それを乗り越え、どんな記事を書いてくれるか楽しみにしている旨の返事を送った。私は講演の中で取材対象(協力)者との距離感、どんな状況にあっても余裕を失わないことの重要性を強調していたが、メイルの送り主は、その点をしっかり理解して答えを出してくれたことになる。

 それにしても「人との出会い」、特に「若者との出会い」には心が躍る。良い出会いに感謝!