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日々の出来事から国際情勢まで一刀両断、鋭く斬っていきます。コメントは承認制です。但し、返事は致しませんのでご了承下さい。

ACTNOW活動 最後の報告 最終回

2006-04-22 23:14:58 | Weblog
秋山砦の援農

 折を見計らって、ヴォランティア塾を提言した。それは、私が災害社会学の師とする大矢根淳によって開講されたものに始まり、日本初の宇宙飛行士であり、福島の山奥から「農の在り方」への鋭い視点を発信し続ける秋山豊寛の農場に行き、援農をしながら学ぶ「お出かけ塾」へと発展した。

 大矢根には「図上想定訓練」を指導していただいた。隆一郎と、当時大学8年生であった「ハチネンセー東」は、大矢根の研秋山はとても頭の回転が速く、時折り、自分の頭の回転速度に目が付いていかず目を回しているが(ウソですよ)、その頭の回転の速さゆえに見えるものがあるようで、彼の話を聞くものはその視点の鋭さに舌を巻く。
究室にまで足を運んで仕込まれたり、登下校の前に事務所の周りの調査をしていて不審者と間違えられたりと、苦労をしながら成長を重ねた。

 秋山豊寛の世界に多くの若者が惹きつけられた。若者達は、秋山と言えば、TVで見てきた、中には教科書の教材として触れてきた「別世界」の人、との思いがある。彼の「砦」は、阿武隈山系の山道を上り詰めたところにあるが、森を背後に田畑を前庭のようにどっしりと構えている。そこで来訪者を笑顔で迎え入れるおやじは、TVや教科書で見た「あの秋山豊寛」というよりも、そこらにいる汚い身なりの農夫だ。ズボンは泥だらけだし、手の爪は真っ黒だ。
 
 ただし、その笑顔と格好に気を許していると、秋山特有の鋭い指摘や表現が飛んでくる。秋山はとても頭の回転が速く、時折り、自分の頭の回転速度に目が付いていかず目を回しているが(ウソですよ)、その頭の回転の速さゆえに見えるものがあるようで、彼の話を聞くものはその視点の鋭さに舌を巻く。

 しかし、それは、感性の鈍い者には見えず、秋山のスルドイ視線に気付かずにいた者も少なくなかった。豊かな感性を持つ者にしか見えない、いわば、不可視光線は、それだけで若者に良い意味での刺激を与えていた。ただし、秋山の魅力は、その頭の良さだけではもちろんない。口ではけなしたり駄目押しをしながらも、温かい眼差しと言葉掛けを忘れないから否応なしに秋山に惹かれるのだ。そして、若者達はこれまでに出会ったことのないタイプの大人である秋山にはまっていった。


ACTNOWの閉幕


 一時的には、「救助隊」「帰宅難民」「図上想定」などで全国でも注目される存在になったACTNOWだが、時間の経過とともに活動が停滞していった。そして、昨年末、活動に終止符が打たれた。
 
 ACTNOWが活動停止したのは、決して金銭的な理由ではない。ACTNOWがACTNOWでなり得なくなったからだ、と私は理解している。つまり、行動の伴なわない「今こそ行動を」グループになってしまったからだ。

 それは、新潟中越地震の前から感じていたことであった。組織全体の動きが悪く、中心メンバーに重い負担がかかるようになっていた。それでも、「いざ」となれば動くのではないかとの期待があった。だが、中越地震が起きた時、残念ながらそのような淡い期待が、何の根拠も持たない「絵に描いた餅」であったことが露呈された。

 組織が「死に体」になったのは、メンバーの責任であるはずがない。もちろん私が責を負う事であった。そこで私は一昨年の末、代表の座を辞した。

 私から代表の座を譲り受けた菅隆一郎にとってはあまりに荷の重い役割であった。あのような状態で引き継がせたのは、間違いであったのではないかと今になって思う。

 ただ、隆一郎は、このままACTNOWを終わらせないと固く心に誓っているようだ。ACTNOWの10年を無駄にしないためにも活動を再興させたいと考えているのだ。彼が、東京消防庁のレスキューでこれまで学んできたことをどのような形で成果させるか、皆さんもぜひ注目していていただきたい。

 かく言う私はもうすでに動き始めている。川口市で「災害ネットワーク」作りに関わり、早ければ今年7月には旗揚げするつもりだ。また同様のネットワーク作りをさいたま市でもやりたいと考えている。皆さんの中で興味のある方はぜひ私の方までご連絡いただきたい。

 いずれにしても、どのような形であれ災害支援のための活動は欠かせない。関東大震災クラスの大地震が首都圏を、また他の地域を襲うのは間違いないのだから。皆さんも、地元でぜひ「災害に強い街づくり」を実践していただきたい。
(文中敬称を略させていただきました)

再度 ごめんなさい

2006-04-22 22:39:12 | Weblog
 「水俣フォーラム」情報で再度ミスを犯していました。

 今年の司会者は、劇作家の平田オリザさんです。私がご案内してしまった澤地久枝さんではありません。10年前の情報を使ってミスしたのに、性懲りもなくまたミスをしてしまいました。

 あ~、申し訳ないというだけでなく、恥ずかしい。本当にごめんなさい。