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小沢さんの挨拶回り

2006-04-23 11:12:14 | Weblog
 民主党の代表になった小沢さん、早速たくましいところを見せている。

 代表になった後に挨拶回りをした中に、日本遺族会や農協、それに自民党の牙城と言われて来た日本医師会や経団連などの財界のネットワークが含まれている。

 小沢氏とすれば、「いや、自民党時代からお付き合いのあった団体だから」と言うつもりだろうが、自民党にすれば心穏やかにしていられないだろう。小泉首相までもが、「小沢さんは古い自民党体質」と吼えている。

 そう。私がずっと主張し続けているが、小沢さんの恐さの一つがここにある。小沢さんは自民党の幹事長時代、上記の団体をがっちり情報面でも握り、集票や集金に協力させていたのだ。表向きには、「ご協力をお願いいたします」と深々と頭を下げていたが、票集めに乱れがあったり、カネを渋ろうものなら電話一本で幹事長室や事務所に幹部を呼び寄せ、眼光鋭く「どうされました?どうぞよろしく」とやっていたそうだ。睨み付けられた側の人間に話を聞いたことがあるが、それはそれは迫力に満ちたものであったと言う。

 それだから、経団連の奥田会長のような大御所が、代表選直後の記者会見で「民主党は党としてまとまるだろう。自民党と拮抗する勢力ができるのはよいことだ」というヨイショ発言をするのだ。

 小沢さんの挨拶回りはそれだけに終わらない。自民党とがっちりスクラムを組むかの姿勢を見せ続ける公明党の“親元”、創価学会にまで足を伸ばした。創価学会の秋谷栄之助会長に突然、会談を申し込み、押しかけたのだ。

 これに慌てたのが創価学会側で、断るわけにもいかず(秋谷会長の居場所やスケジュールは事前に小沢サイドが把握していたことは十分有り得る)、10数分だが時間を作って「挨拶回り」を受け容れた。

 小沢氏は、民主党の中でも数少ない創価学会に太いパイプを持つ政治家だ。旧新進党時代にはがっちりスクラムを組んでいた仲でもある。ただ、創価学会や公明党の中には、その時、「豪腕小沢」に辟易した連中も少なくないので、小沢氏の姿勢が今後どのような波紋を呼ぶかは定かでない。