電車のホームから公務員の男性を突き落として死なせてしまった18歳の若者の話を記事で読んで、なんとも切ない思いに駆られた。
特に、13年前の阪神大震災で家を失い、移転した先でイジメにあったという事情を考えると、言葉を失ってしまう。そんな環境にあっても、若者は頑張って卒業したばかりの府立高校では、トップクラスの成績を収めていたという。
なのに、家庭の生活状況から大学進学の夢は叶わず、仕方なく就職口を探していたらしい。
若者の両親は真面目に働き続けていたが、生活は苦しく、子供の教育費の捻出にも困るほどであったというのだ。まさに両親は「働けど働けどわが生活楽にならざり」の心境であったのではないか。
まあ、「働けど~」と書いた石川啄木は、収入のほとんどを遊興に費やしていたというから若者の両親とは事情が違うが、それにしても、一生懸命働いている人がまともに暮らせないというこの国のあり方に私は大きな疑問を抱く。また、これまでの情報が正しいのであれば、貧乏な家庭に育った子が高等教育を受けられないというのも教育の機会均等の面から見てもおかしい。
もしかしたら若者は精神的に病気であったかもしれない。だが、今までに出てきた話では、その可能性に気付いた人は皆無のようだ。ならば、思い詰める内に、ものの考え方がずれていき、今回の事件を引き起こした可能性が考えられる。若者の周りに、胸襟を開いて話し合える大人や友達がいなかったのだろうか。誰か、若者に対して見方を変えるよう導いていれば、このように多くの人たちを悲しみのどん底に突き落とすような事件は避けられたのではないか。
私も大人の一人として、これまで以上に周囲に目を配り、このような事件が起きないように注意しなければと、心を新たにした。
特に、13年前の阪神大震災で家を失い、移転した先でイジメにあったという事情を考えると、言葉を失ってしまう。そんな環境にあっても、若者は頑張って卒業したばかりの府立高校では、トップクラスの成績を収めていたという。
なのに、家庭の生活状況から大学進学の夢は叶わず、仕方なく就職口を探していたらしい。
若者の両親は真面目に働き続けていたが、生活は苦しく、子供の教育費の捻出にも困るほどであったというのだ。まさに両親は「働けど働けどわが生活楽にならざり」の心境であったのではないか。
まあ、「働けど~」と書いた石川啄木は、収入のほとんどを遊興に費やしていたというから若者の両親とは事情が違うが、それにしても、一生懸命働いている人がまともに暮らせないというこの国のあり方に私は大きな疑問を抱く。また、これまでの情報が正しいのであれば、貧乏な家庭に育った子が高等教育を受けられないというのも教育の機会均等の面から見てもおかしい。
もしかしたら若者は精神的に病気であったかもしれない。だが、今までに出てきた話では、その可能性に気付いた人は皆無のようだ。ならば、思い詰める内に、ものの考え方がずれていき、今回の事件を引き起こした可能性が考えられる。若者の周りに、胸襟を開いて話し合える大人や友達がいなかったのだろうか。誰か、若者に対して見方を変えるよう導いていれば、このように多くの人たちを悲しみのどん底に突き落とすような事件は避けられたのではないか。
私も大人の一人として、これまで以上に周囲に目を配り、このような事件が起きないように注意しなければと、心を新たにした。