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日々の出来事から国際情勢まで一刀両断、鋭く斬っていきます。コメントは承認制です。但し、返事は致しませんのでご了承下さい。

機能不全か、サイタマ県警

2005-06-02 12:51:59 | Weblog
 昨年取り組んだ「JR南浦和駅前からの露店追放」は一部改善されたものの、また元の木阿弥。たこ焼き、花屋、古雑誌、アクセサリーを売る店が大きな顔をしてのさばっている。これが、「先進国の公道か」と言ったイギリス人がいたが、ひどいものだ。近くの商店で噂されているのが、これらの店の後ろにいるテキヤやヤクザが警察の一部と結びついているというもの。事実とは信じたくないが、これほど大きな顔をして店をやっているのを見ると、あながちウソと断じることもできなくなる。ある店の主人からは、「あまり深入りしないほうがいいよ」とも言われている。
 そして今夜、新たに軽トラックを歩道に乗り上げて営業を始めたラーメン屋を発見した。ラジカセの音量を最大限にしてチャルメラの音を流しているから否が応でも通行人の気を引く。幅の広い歩道とはいえ、車両を乗り上げるとはこれまた大胆すぎる。椅子を置いてほぼ屋外店舗状態だ。通行人の邪魔になっているのは間違いない。「警察は?」と2,30メートル離れた駅前交番を見ると、警察官が3人詰めているが露店を気にする風はない。
 これまで何度も交番に談じ込んで迷惑な顔をされている私は、110番を鳴らした。すると、30回呼び出し音がしても応答がないのだ。仕方なく電話を切り、待つこと約20分。ところが、警察からの「どうしましたコール」もない。110番や119番の場合、電話をかけた側に何らかの事情が生じて電話が切れてしまう事がある。だから、必ず「電話が切れましたが、どうしましたか」と折り返し電話をすることになっているはずだ。おかしいと思い携帯電話の「送信履歴」を見てみるが、確かに「110」番に間違いはない。こんな事がありうるのか。緊急で電話をしても誰も出ない110番など洒落にならない。
 そのリダイアル装置を使ってこちらからもう一度電話をすると、今度は5回鳴ったところで当番が出た。事情を説明すると「そんなことはありえない」と言い張るのでその夜の責任者に電話口に出るよう求めた。電話に出てきた責任者Sは徹底調査を約束したのでそこから本題の露天の話に入った。
 事情を説明すると、Sは、「署員も改善努力はしているはずですが…」と言い逃れに終始する。私はこれまでのいきさつを含め説明し、「私は1年間待ちました。なのに何も変わっていない。こんなことでは誰も警察に協力しなくなりますよ」と強く言った。それに、私が埼玉県の「災害に強い街づくり条例」の策定委員であることも付け加えた。「何もしないとこちらも自分の立場を使って動くかもしれないよ」というメッセージを送ったのだ。
 Sは善処を約束。その結果を必ず後ほど報告すると言い、何時までなら電話をして良いかと聞いてきた。それに対して私は、「午前1時までは起きていますから必ず報告してください」と答えた。
 その後電話を待ち続けたがなかなか電話はならなかった。電話が来たのはナント午前1時丁度。想像するにSから現場近くの交番に「午前1時に電話するように」と伝言されたのではないだろうか。
 「ラーメン屋にチャルメラの使用は止めさせて店もたたむように注意しました。たこ焼き屋にも同様に注意しました」
 と報告する警察官に、
 「店を撤去させたのか」
 と問うと、相手は「土地の所有者がJRさんなものですから」と強制退去させる権利がないことを強調した。そして、土地所有者であるJRの駅長と相談すると約束した。
 しかし、どうもあまり結果が期待できる口調ではなかった。そこで午前中、国土交通省や警察庁に法的解釈を含めて取材してみた。そこで得られた情報では、どうやら「法改正」だけが唯一の解決策のようだ。警察の話では、現場がJRの敷地であるため道路交通法を適用する事が難しく、露店対策は「JR次第」だということだ。つまりは、道路管理責任者であるJRに露店排除の強い意思がないと、警察としては打つ手がないと言いたいのだ。
 現場は誰が見ても全国どこにでもある「駅前広場」だ。問題の歩道は、市民の目から見れば、どう見ても「天下の公道」だ。そこに、歩行者の邪魔になるようなもの(放置自転車や露店)があれば、警察が動くことは当然のように考えるのだが、そうはいかないものらしい。私はもちろん、警察が権力を振りかざして「法を曲げて」動けと言うつもりはない。警察に求めるのはあくまでも、“おまわりさん”として市民が安全に暮らせるよう動いて欲しいということだ。
 読者の中で、どなたかこのことに詳しい方や知恵をお持ちの方がおられるようであれば、私に知恵を授けてくれませんか(asaikuniomi@yahoo.co.jp)。よろしくお願いします。