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ポール・ロジャースとボーナム・ファミリーとの交流

2013年04月29日 | 英国ロック
ポール・ロジャースといえば、今やボーナム・ファミリーの後見人のようになってる感がある。

故ジョン・ヘンリー・ボーナムjrは、言うまでもなくレッド・ツェッペリンのドラマー「ボンゾ」。
ポール・ロジャースが在籍したバッド・カンパニーは、ツェッペリンのレーベル「スワンソング」から発売されてるから
ロジャースとボーナムは、いわばレーベル・メイト。



なお、スワンソングは
1973年にアトランティックとの契約終了に当たり、レッド・ツェッペリンが契約延長の代わりに、より表現面での自由を求めて自らのレーベル設立を決めた事から始まったそうで

「スワンソング・レコード」代表には、ツェッペリンのマネージャー=ピーター・グラントが就任し、「有名なレーベルとは契約できない優れたアーティスト達を救う」ことを経営理念として発足、第1弾として1974年にプリティ・シングスのアルバムが発表された。
(プリティ・シングスもストーンズのライバル扱いされつつ微妙に不遇なバンドだったもんなぁ・・・)

その後、ツェッペリン自身も6thアルバム『フィジカル・グラフィティ』をリリースし。
バッド・カンパニーは1stアルバムから所属し、シングル『Can't Get Enough』を大ヒットさせ、レーベル売上に貢献した。



ZEPのロバート・プラント(vo)は、
「イギリスには優れたバンドが沢山あったが、プロモーションの為に行われる過酷なアメリカ・ツアーで疲弊して、空中分解する悲劇のグループも多かった」
「スプーキー・トゥースなんて良いバンドだったのに、それで解散してしまった。本当に残念だよ」なんてコメントしてて
彼らは本当に そういうバンドを救いたかったんだろうなぁ・・・なんて今更思わされるもんです。

ポール・ロジャースもフリーでアメリカ公演の経験があるが、旅の疲れでフレイザー(b)やコゾフ(g)の関係悪くなった可能性も高い。

スプーキー・トゥースも、1stと2ndが業界で高い評価を受けたが、3rdの実験作も含め売上には反映せず。
起死回生の再結成盤も内容が充実していた割には売れず、米国ツアーの合間に次のアルバム製作に着手してしまってボロボロになり、再度空中分解してしまった。



ホント「You Broke My Heart so...」なんて凄く良いアルバムなんだよねぇ。
それがスワンソングから出されてたら、スプーキー・トゥースの運命も変わっていたかも知れないよねぇ。
1972年に製作に着手されたモノだから、そもそも間に合ってないんだけど・・・。

さてさて、
ロジャース先生に話を戻すとして・・・

ミュージシャンズ・ミュージシャンである彼だけに、ツェッペリンのメンバーとも尊敬し合う間柄だったでしょう。
(ジミー・ペイジとはツェッペリン解散後、一緒に「ザ・ファーム」を結成したし)

ボンゾの急死で解散したZEP、そして活動を停止した「スワンソング」だったが
レーベルメイトの絆は残ったと思われます。

そして、ジョン・ボーナムの息子はドラマーになり、1988年ジミー・ペイジのアルバム『アウトライダー』に参加。
同年5月のアトランティック・レコード40周年記念コンサートでは、Jペイジ・Rプラント・JPジョーンズとツェッペリン・ナンバーを演奏し、大きな話題となった。
(そのイベントでロジャース先生はオーチス・レディングの「ドック・オブ・ベイ」を熱唱)

ジェイソンは自身のバンド「ボーナム」を結成しアルバム2枚を発表。



解散後も様々なグループから声が掛かり、ドラマーとしてのキャリアを積んだ。

そして、ロジャースの「マディウォーター・ブルース」に全面参加したジェイソンは、ツアー後半に帯同し
何かにつけ活動を共にする事も増えた。

さらに、ボーナム・ファミリーとロジャースの交流は続き
ジョン・ボーナムの妹でヴォーカリストとなった「デボラ・ボーナム」との共演も果たしている。

~というか、今年なんて一緒にツアーまで行ってる。
甥のジェイソンがドラムやって、デボラが歌う・・・なんてステージもあったとか。

甥と叔母とはいえ、ジェイソンは1966年生れで、デボラは1962年生れ。
生まれ年は4年しか違いません。

ロジャース先生は、その頃は歌い始めてたろうから殆ど親代わり、後見人みたいです。

自分のHPでも、2011年2月に「Sad news from the Led Zeppelin camp today.」という書き出しで
「JOHN BONHAM'S MOTHER HAS PASSED」という写真入りの記事をアップした程です。

「ジェイソンのお祖母ちゃんが亡くなりました」って事です。
ボンゾ表彰で代理で授与式に参加した、その「Joan Bonham」様と、プレゼンターを務めた自分の写真をUPして、「安らかに・・・」と締めくくっておいでなのです。

夫のジョン・ヘンリー・シニアと息子ミック・ボーナム、ジョン・ヘンリー・ジュニアに先立たれたJoan Bonhamさん、ついに大往生なされた・・・というニュースです。

なお、最近の動画では、ロジャースさんとデボラさんのツーショットが見れますが
ロジャースさんが異常に若々しいから、同年代にも見えますので、フリーの「オウ・アイ・ウエプト」を歌う様なんて堂々としたもんです。
デボラさんの貫禄も中々のモノです。



デボラのスタジオ・アルバムにも、ロジャース先生は参加。
ジェイソンと共にデボラ・ボーナムを盛り立てています。

デボラさんも親父さん譲りの堂々とした体格で、ブルース・ロック系の歌唱を聴かすタイプのようです。
スティーヴ・マリオットの追悼ライヴにも参加し、ハンブル・パイの「ブラック・コーヒー」を熱唱するなど、なかなか通な雰囲気を出してます。

マギー・ベルに通じるシャウターな印象・・・。

そして、動画サイトで見つけて驚いた「Since I've Been Loving You」の歌唱・・・。
ツェッペリンの「あなたを愛し続けて」を歌い上げる様は圧巻であります。



元々ロバート・プラントはマニッシュにブルースを歌うタイプじゃないんですよね。
金切り声で叫ぶ様は、女性シンガーのジャニス・ジョップリンに近い。

だから、「あなたを愛し続けて」を女性ヴォーカルが歌うのは「あり」。
しかも、ボンゾの妹が歌うなんて「大あり」。
上記の動画なんてステージ上にZEPのフォーシンボルズのひとつが掲げられてませんか?
あれ、ボンゾのじゃないですか?

う~ん、こんなトコロに後継者がいたか・・・。
意外だが、これでジェイソンが叩けば、ますますファンの心情にはシックリ来る。

ロジャースさんも見守る気マンマンだろう。
きっと「酒は飲み過ぎるな」「タバコも過ぎちゃイカン」「クスリなんて論外だからな!」
・・・なんて

うるさい保護者になってるかも・・・なんて
ひとり思ってニヤニヤするブリティッシュロック・ファンなのであります。


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