あるBOX(改)

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ジェスレル・コラレスは負傷判定で防衛

2017年07月16日 | ボクシング
日本時間7月16日に米・カリフォルニア州イングルウッド
ザ・フォーラムで行われた「もうひとつの」世界戦。

WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦
ジェスレル・コラレス 負傷判定10R ロビンソン・カステジャノス

スーパー王者のコラレスが、ダウンを奪われるピンチを切り抜け同級10位
ロビンソン・カステジャノスから王座を守った。



内山高志から奪った王座を危うく失いかける展開。
ただし、初回の動きは絶好調に見えた。

とにかく速い。動きもパンチも反応も。
相手パンチへのリターンもキレキレ。もっと退いて戦うかと思ったが、
自ら攻めるシーンが目立った。

好調ゆえか、相手が12敗している10位という慢心があったのか、米国
進出でイイところ見せようとしたのか…。

ただし、カステジャノスには歴戦の強者の雰囲気あり。
ロッキー・フアレス(米/42戦30勝)に勝っているし、あのユリオルキス・
ガンボア(キューバ)から2度のダウンを奪いTKO勝利を収めている。

コラレスの攻勢に押されつつも反撃を忘れず、癖のあるパンチを打ち返す。
正統派を崩すのが上手いコラレスなれど、妙な角度とタイミングで打って
こられると、どうも勝手が違う。

第2Rにはカステジャノスがバッティングで額から出血。
第3Rにはローブローでコラレスはしゃがみ込む荒れた展開。再開後に
右フックを浴びるコラレス、相手の乱戦ペースに巻き込まれたか。

そして、なんと!
第4R左フックを受けた王者は両手をつくダウン!
ノーダメージのフラッシュノックダウンと思われたが、再開後ダックした
ところで右アッパーを掬い上げられ尻餅!

まさかの2度目のダウンとなった。
騒然となるなか、このラウンド終了ゴングにクリンチで逃れたコラレス、
第4Rから被弾を警戒する姿勢を取った。

第5Rにはパンチを上下に散らし、第6Rには左ストレートで倒し返す!
予想外の倒し合い!

一気に王者ペースと思われたが、中盤は主導権の取り合い。
第9Rには打ち合いも。
※ここでWOWOW解説の西岡氏はコラレスのダメージを強調。

コラレスも序盤のスピードを失い、まだまだ勝負は分からないと思われたが、
第10R、アクシデントが待っていた。

カステジャノスがバッティングで右目下を切り、出血がひどいとして試合が
呆気なくストップされたのだ。

負傷判定となったが、採点の発表までが長い。
割れてるなと思われた採点は、やはり2-0だった。
ジャッジ1人が94―94、残り2人は94―93、96―92で王者を支持。

肩車されて大喜びのコラレス。
ヒスパニック系が多い観客席からのブーイングに∨サインで応えた。
※相変わらず、ふてぶてしいねぇ…



まぁ、私も「イイ格好しようとした痩身パナメーニョが思わぬ被弾でKO負け」
という、イラリオ・サパタvsアマド・ウルスアの再現…を期待したのだが、
それはならなかった。

また「メキシカンのカステジャノスが勝ったら、内山高志との対戦も…」と、
淡い期待を抱いたりしたのだが…、それも成らなかったなぁ。

三浦隆司の米国世界挑戦は大差判定負け

2017年07月16日 | ボクシング
日本時間7月16日に米・カリフォルニア州イングルウッド
ザ・フォーラムで行われた世界戦。

WBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦
王者ミゲル・ベルチェルト(メキシコ) vs 三浦隆司(帝拳)

WOWOWが7月16日午前11時から前座試合から生中継。
試合はフルで見る事が出来た。
※長谷川穂積氏やローマン・ゴンサレスの姿も確認できましたよ。

ただし試合は、悪いパターンを脱却できずに最終ラウンド終了まで
持ち込まれた印象だ。



三浦は、“ボンバーレフト”の異名のとおり、左の豪快なパンチを
主武器とするサウスポーの元王者。

タフな打ち合いで会場を沸かせる強打者として知られるが、序盤は
固く、相手の先制を浴びる事がある。

王者は初回、そこを突いてきた。
三浦が右をダックしたところに左フックへと繋げ、ダウンを奪う。

王者のホームといえるロスのフォーラムは大歓声。
ここは強打をのぞかせて王者の追撃を凌いだ三浦だったが、前に
出ても手が出ない展開でポイントを失っていった。

三浦の強打を熟知した王者は打撃戦には乗らず。
足を使って自分の距離をキープした。

三浦がミゲール・ローマンを豪快KOで降して挑戦権を得た試合は
相手が打撃戦に応じてれたが、今回そうは行かなかった。

タフゆえに被弾を恐れず、強打を打ち込むスタイルは万国共通で
人気を得るが、反面「危うさ」も付きまとう三浦。

リードパンチと上体ムーヴを課題として今回の試合に臨み、時に
そういう動きもあったが充分ではなく、被弾と手数差を呼んだ。

特に三浦の左を警戒するベルチェルトなれど、今回は意外と三浦の
右フックがタイミング合っていた(特に序盤)。

これが当たれば…と思ったがカウンターは不発。
王者は位置取りが上手く、ジャブを中心とした手数も多い。
ポイントはワンサイド。

三浦が攻めると会場が沸く。(そりゃ激戦が見たいよな!)
足を使う王者、メキシカンじゃなかったら大ブーイングだろう。

三浦のボディ打ちが効果を上げてきたが、王者はラウンド終盤に
集中打を繰り出して来る。やはり上手い。

相手がバランス崩せば死角から攻撃するベルチェルト、一方の三浦は
棒立ちのまま相手の体勢が戻るのを待っている。
※「機を見るに…」の対応が違い過ぎだ

終盤、三浦は声を上げて強打を振る。王者は腹が効いている。
もう一攻めで逆転の展開だが、ベルチェルトの逃げ切り体勢を崩せず。

王者はクリンチも上手い。三浦の(顔面)パンチは的中率が…。
そう思ってるうちに試合は最終ラウンド終了。

判定は3-0の大差でベルチェルト。
(111-116、108-119、107-120)

一人が王者フルマークというのには驚かされた。
※ホント米国はボクシング・ポイントに偏ってると実感するよ…。

インタビュアーが三浦を「強豪」として敬意を払っているのが
救いか…。

ベルチェルトの戦績は、33戦32勝(28KO)1敗(1KO)。
三浦は、36戦31勝(24KO)4敗(2KO)となった。