「ド直球のロック」にはスウィングは邪魔なのか
・・・という事で。
ロックンロールがロックになる時、そしてR&Bやソウルが
ROCKになる時
ビートは、よりストレートになると言いますか。
そもそもチャック・ベリーの「ジョニー・B・グッド」も
オリジナルのリズム・セクションは、けっこうスウィング
してるのよね。ジャズっぽいのよね。
これが後年ジミヘンやJ・ウィンターがカバーすると、
一気にド直球ビートになる。
時代がハードを求めた結果というか。
だから
串田アキラさんの「爆発するソウル」に収録されたCCRの
「Travelin’Band」も、結構スウィングしてるから、
渋いと思う反面、時代に逆行しているようにも感じられ
ました。
1970年の「コスモス・ファクトリー」収録にされ、全米
2位のシングル・ヒットでもあった「トラベリン’バンド」も
オリジナルは相当にド直球ビートのロック・ナンバー。
プログレにはジャズ・ロックというジャンルが生きて
ましたが、もう一つの主流HRには揺らぐビートは
見当たらなくなってました。
※パープルの曲では隠し味になってましたが…
近年Youtubeでプログレ曲をチェックしてると、噂の
ザ・ピーナッツのジャケットが出て来たりして・・・。
そんで「エピタフ」の再生が始まったりして、もう
度肝を抜かされて・・・。
私がプログレッシブ・ロックにハマったキッカケに
なった名曲ですから。クリムゾンの「エピタフ」は。
キング・クリムゾンっていう凄いバンドがあると聞いて
NHK-FMの夕方番組で放送されると知って急いで学校から
帰ってエアチェックした曲が「エピタフ」だったのです。
当時も先鋭的な音楽としてショックは大きかったようで
日本の音楽界へも影響は伝わり、西城秀樹やフォー・
リーブスもカバーしたってんだから大変なモノです。
※山田五郎氏も「それぐらいプログレはメジャーだった!」
・・・と「今日は1日プログレ三昧」で語っておいででした。
ピーナッツもライブで取り上げ、オリジナルの雰囲気を
残した演奏で歌っておいでだ。
そもそもハモらないし。原曲と同じティンパニや
メロトロンまで使用。
おどろおどろしささえ感じさせる演奏・歌唱は圧巻です。
この辺、クリムゾンはジャズ・ロックのテイストあるので
「昭和のリズムセクション」もイキイキと刻まれております。
アレンジ、編曲は宮川泰さん。
日本歌謡(ポップス)の大御所、宮川さんはプログレ好き
だったという事で。
宇宙戦艦ヤマトのOP曲もELPの「悪の教典」に
インスパイアされた・・・と
息子の宮川彬良さんが雑誌で語ってらしたってのは
拙ブログで既に語ってますが。
娘分ともいえるザ・ピーナッツは海外公演も多かったせいか
洋楽カバーも多く、キャロル・キングやオールディーズの
ナンバーも取り上げてるそうで。
なんと、ユーライア・ヒープの「対自核」も
ライブ・アルバムでカバーしてるんですよね。
ただし、原曲はゴリゴリのハードロック。
どうしてもスウィングしてしまうリズムセクションが
HRと合わなく感じてしまう。
この辺が限界なんでしょうねぇ。
いや、ダメだとかじゃなくて。合う・合わないの話で。
ギタリスト直居隆雄さんによると、
「スタジオ・ミュージシャン」と言いつつツアーに同行し
有名歌手のバックを務めていたそうですから
※しかも実力あるから肩で風切って歩き、ファッションも
凄かったから皆が避けてた・・・という話も。
ジャズ・ミュージシャン時代の横分けスーツから、
ペイズリー柄シャツにラッパズボンてな格好とかに
なられたのかなぁ?
「昭和のリズムセクションが活かされた楽曲を探す」
~と言う意味で、昭和歌謡(ポップス)のライヴ・
アルバムは、まだまだ発掘の楽しみがありそうです。
弘田三枝子さんのライブも
弘田三枝子/石川晶とR&Bオールスターズ 「ミコR&Bを歌う」
なんて物凄そうなアルバムがありますので
※佐藤允彦/鈴木宏昌/荒川康男らの編曲、
石川晶/佐藤允彦/稲垣次郎/鈴木弘/江藤勲/川原正美他の
「R&Bオールスターズ」による熱い演奏の1969年傑作LIVE
アルバムだそうで。
こりゃ探す価値おおあり・・・って感じですねぇ。