あるBOX(改)

ボクシング、70年代ロック、ヲタ系、日々の出来事などをウダウダと・・・

英国ロックの深い森Ⅱ

2004年02月10日 | 英国ロック
―――で、ひと通り聴いて。
ハード・ロックならユーライア・ヒープなど聴いて一段落するワケだが。

「UFO」や「シン・リジィ」聴いたり、プログレならクリムゾン系の
「マクドナルド&ジャイルズ」とか聴いたりして。「もうイイかな?」
…なんて。

今まで聴いて来たのが「歌よし演奏よし」の、言わば一種のスーパー・
グループばっかりだから。
色々聴いて行く内に「このバンドはヴォーカルが弱い」「ギターがイマイチ」
なんて生意気なコト言いながら中古盤屋に売っ払らったりして・・・。

でも、英国ロックへの愛着は抜けないから、ガイド本とか買ったりして。

―――で、
深民淳さんの名著「ルーツ・オブ・ブリティッシュ・ロック」なんて買ったり
して人生が狂ってしまう。



中古盤屋で「このアルバム、あの本にあった」なんて「クォーターマス」なんて
買った日にゃ。
「へぇ~『ブラック・シープ・オブ・ファミリー』ってレインボウのオリジナル
じゃ無かったんだ(同郷のよしみでリッチーがカヴァー)!
しかも、こっちの方がイキが良くてカッコイイじゃん!キーボード・トリオでも
ELPと違う魅力あるし!」なんて感じで。

「英国ロック、有名バンドの駄作よりもB級バンドの代表作が面白い!」
・・・・なんて深みに嵌ってしまうワケなんですねぇ~。

―――で、アラン・ホールズワースのハードロック・ギターも麗しく、P・
ウィリアムスのダミ声ヴォーカルもグッドな「テンペスト」や

オリー・ハルソールのギターが味出し過ぎ、マイク・パトゥの塩辛い声も
ナイスな「パトゥ」。

職人集団のスリリングな演奏が聴ける「コロシアム」。
嵌れば深いカンタベリー系の「ソフト・マシーン」「ゴング」「キャラバン」
「エッグ」・・・。

無性に懐かしい音の「インディアン・サマー」。キーボード、メロトロンの音が
魅惑的な「グレイシャス」「クリシダ」・・・。

もう、「探す楽しさ」に のめり込み。
常に新機軸を模索するのが60~70年代の英国ロックだから、アルバム毎に
変化あるし。「2ndは嵌らなかったが3rdは凄い!」みたいな気に入り方も
出て来て、深みは果てしなく。

「ソフト・マシーン」も、フリー・ジャズっぽいのは嵌っていないが、サイケ
ポップありジャズっぽさも有りで万華鏡的な「セカンド」は大好きだし。

「エッグ」も、セカンドでの魔法のようなキーボードの音色が堪らんし。

「ゴング」も「YOU」でのスペース感覚は最高だし(良くぞ70年代に
あそこまでやったモンだ)。

気が付けば、ヒザまでドップリ浸かっていて。英国ロックの深い森で彷徨って
いるのでした。人生狂いましたよ。

自分では「美しい狂い」だと思ってますがね。



――そして「Spring」。
スプーキィ・トゥースのマイク・ハリソンを思わせ、時にグレッグ・レイク的
でもあるヴォーカル。
そしてメロトロン・サウンド。目立たないがツボを押さえたギター。

良いです!
こんな掘り出し物があるから、私ゃ英国ロック愛好が止まらないんです。

英国ロックの深い森

2004年02月10日 | 英国ロック
・・・なんてタイトルのガイド本もあったが。いや~。
ホント深いですよ。

何気に中古盤で見つけては購入している不届きファンではありますが。
いま、聴いてるのが「Spring」。

71年に伝説のNeonレーベルから発売されたレアなアルバム。
そんなアルバムがCD化されてドンドン入手できるのだから有り難いものだ。
なぜかドイツの「Repertoire」なんてレーベルが、この辺の権利を取得し、
次々と発売してくれているワケなんだが。

「レパトア」とも「レパートア」とも言われる、このレーベル。
本当に有り難いとしか言い様がないです。
まぁ、英国のプログレは本国よりもドイツやオランダなど欧州での方が時代を超えて
愛好されているみたいだし。

日本にも愛好家は存在するワケだが。
大槻ケンヂ言うトコロ「絶滅寸前、しかもモテない」と自虐的な存在なワケで(笑)。
いや、昔の英国ロックは、すべからくプログレッシヴだったのだ。
ツェッペリンもプログレだったのだ。

だってメロトロンを使っているから。
*メロトロンとは、サンプリングの元祖のような楽器で、鍵盤1個に付きストリング
 サウンドのテープ再生マシーンが設置されてあって、多重録音すればオーケストラ的な
 サウンドが録音できるのだ。

―――で。
「ヘヴィ・ロックの元祖」と言われるスプーキー・トゥースなんかもメロトロンを
バリバリ使ってたりしてるし。

今日聴いてる「Spring」も、昔は「必殺のトリプル・メロトロン!」なんて
フカシ文句も使われていたマニアなバンドなのだ。
そして例によってアルバム一枚で消えた謎のバンドなのだった。

要するに英国ロック聴いてて、結構最後の方に辿りつくバンドなんだな。

英国ロックと言えば(ビートルズを除く)
パープル/ツェッペリン→B・サバス/クリーム→P・フロイド/K・クリムゾン→J・ベック/
R・スチュワート→イエス/ELP・・・と王道を聴いて。

フリー/バッド・カンパニーでシンプル方面に回帰。
ザ・フー/キンクス・・・で原点回帰。
スモール・フェイセズ/ゾンビーズ・・・で60年代回帰。
ハンブル・パイ/ストーンズ・・・でルーツ・ロックに目覚め。
ゼム/スペンサー・デイビス・グループ・・・で「著名バンド以外もイイなぁ」なんて感心。
トラフィック/スプーキー・トゥース・・・で深みに嵌り。
ジェネシス/ヴァンダー・グラフ・ジェネレイターでプログレ四天王以外も凄いと気付き。
もっともっと深い森に入り込んで行ってしまうのだ。

・・・その先に「Spring」もあったワケね。

―――以下、次回。