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映画、読書などのメモ

ミックマック

2020-08-08 | chinema(欧米系映画)

 

★ミックマック
英題:MICMACSA TIRE-LARIGOT
監督:ジャン=ピエール・ジュネ
撮影:テツオ・ナガタ
2009フランス

棲み分けがはっきりしているので、分かりやすい人物群だけど、
いかにもフランスらしいシニカルな感覚が小憎い。
誰の対場に立つか、はっきりしている。
そういう意味では、誰にでも分かりやすいい寓話的、童話的絵本世界である。
しかも徹底的に可笑しくシンプルに
そして時に強烈なブラックをユーモアたっぷりと描く。
思わず笑う声を出して笑うシーンがいくつもあり、
フランスはジョークで生きているのかと想う。
リアルとフィクションが混濁し、
《ジャン=ピエール・ジュネワールド》を堪能する。

 


劇場をでたとき、外を歩く人間たちは奇妙な両生類に生みえた。
しばらくこの感覚は抜けなかった。
撮影がテツオ・ナガタ。
初めて聞く日本名である。
調べてみると、フランスでキャリアを持つカメラマン。
この作品は広角レンズを使って下から移すシーンが多い。
ネコやイヌから観た視線である。
彼らからみると、人間はこのような不思議な生き物に見えるのだろうか。

 

 


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