有田芳生の『酔醒漫録』

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「20世紀少年」最終章へ

2006-12-01 08:52:55 | 読書

 11月30日(木)12月1日、関西テレビの「ムハハnoたかじん」(午後7時29分から)で先日の収録が放送される。その紹介がホームページに出ていた。「ジャーナリスト、タレント」との紹介に苦笑する。安東仁兵衛さんから「テレビに出ているとタレント化するぞ。君には合わない」と忠告されたことが蘇り、心に突き刺さる。存命なら何と言われるだろうか。辺見庸さんのように「あなたの顔に気持ちが出ているからいいんだよ」とは言わないだろうな。今日は忘年会のひどい二日酔いにまいった。地下鉄に乗っているとき、極度の不快感だけでなく脂汗のようなものが吹き出してきた。こんなときふとガルシア・マルケスの小説の一節を思い出した。「年というのはとるものではなく、感じるものなんだよ」(木村榮一訳)。昼過ぎまで回復しないとは!新橋駅の構内にある立ち食いそば店で「天玉うどん」を注文、温かい出し汁を胃に流し込んでホッとする。「ザ・ワイド」の控室で最終準備をしているころ、ようやく身体がもとに戻ってきた。番組が終わり、急いで地下鉄へ。表参道で降りて歩いているときに気付いた。ジムは定期的な休みの日だった。ドリンクの胃薬を飲み渋谷へ。JRで品川。駅構内の書店で創刊された幻冬舎新書を見る。手嶋龍一さんと佐藤優さんの対論をまとめた『インテリジェンス 武器なき戦争』を入手。コミックのコーナーでは浦沢直樹さんの『20世紀少年』22巻があった。待ちに待っていたのは、その混乱し、中だるみ気分あふれた展開をどのように建て直し、最終章に向っていくのかという関心にある。映画化が決まったという。

061130_17280001_1  パシフィックホテル東京のロビーに着くと約束の時間までまだ1時間あった。イルミネーションで飾られた庭園を見ながら手嶋さんと佐藤さんの新書を読みはじめる。面白い。情報とはインフォメーションでなくインテリジェンスだとは山川暁夫さんからいつも教えられていたこと。それを現代の国際政治を素材に語っているからとても刺激的だ。「秘密情報の九八%は公開情報を再整理することによって得られるという」(佐藤優)。この指摘は、まさにそのとおり。ポイントは情報の案内をするのが誰かという問題だ。そこでインテリジェンス(=知性)が発揮される。午後6時半から「楼蘭」。舟木稔さん、文藝春秋の松井清人さん、森正明さんと会食。『私の家は山の向こう』文庫化の打ち合わせ。テレビ朝日のドラマは1月中旬から2月中旬まで撮影される。台湾撮影を見に行くことになった。撮影フィルムの編集に1か月はかけるというから、放送は春になるのだろう。バーに移動して雑談。文庫の解説を書いてくれる三浦しをんさんは、直木賞を取ってから超多忙で、原稿を依頼しても3年待ち、4年待ちだそうだ。三浦さんがテレサ・テンをどう見ているかを書いてくれることで、若い世代に彼女の歌声が少しでも広がって行ってくれればいい。深夜帰宅。あと数日でアメリカへ向う長女は今晩もまた送別会で不在。眠る前に『20世紀少年』を読みはじめる。