この季節、近所の庭や玄関で南天の赤い実がやけに眼につく。
もともとは庭木として中国原産で渡来し、種が鳥に運ばれて野生化したものもある。
「難を転ずる」として縁起のよい木とされ、家の鬼門に植える風習がある。京都の鬼門は比叡山の見える北東なので、その方角の庭の隅に植える家が多い。葉っぱを病気全快祝いの赤飯にのせ、悪夢を良夢に転じてと枕の下に敷き、安産を願って床の下に枝葉を置いたりする。
ちなみに、南天の花言葉は「機知に富む」「福をなす」「良い家庭」「愛は増す」など、いい事づくめだが、初夏の頃に咲く白い小さな花は地味なものだ 。
口切や南天の実の赤き頃 漱石
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