アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

「ワルトシュタイン」「熱情」と後期ソナタ

2018年07月02日 | ピアノ
現代ピアノは豊かな音量を持っているけれど、ベートーベンさんの時代のピアノは発展途上、ピアノといってもだいぶ華奢なものでした。

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ベートーベンが難聴に苦しんでいたとき、力強く響くエラールのピアノを得て最初はとても嬉しかったらしく、
「エラールを得て書かれたソナタ、「ワルトシュタイン」「熱情」を弾いてみると、「聴こえる!」「ピアノを鳴らせる!」そんな感覚を強く感じる。」(おゆき先生)

しかしそれから数年経つと、ベートーベンはエラールのピアノに飽きてしまい、繊細なタッチを反映してくれてかつ音量の大きいピアノを求めるようになりました。それに応えたのがシュトライヒャーというピアノ製作者で、ようやくベートーベンもピアノソナタの作曲を再開します。

さらにブロードウッドという英国製のピアノがあって、それで最後の3つのソナタが作曲されました。まさに、ピアノの発展とともにベトソナあり。

昨日のコンサートは、おゆき先生によるベートーベン後期ソナタ、30番と31番、それから六つのバガテルというプログラムでした。

「ワルトシュタイン」「熱情」がどっと迫力なのと比べると、このへんのソナタはもっと繊細というか、美しく複雑な感じがします。めっちゃ好みです(^^)


昨日は、受付係を任命されて早めに会場到着し、受付係特権として「どこでも好きな席を確保してよい」とのことでしたので、最前列のピアノに向かって左。おゆき先生の手がいちばんばっちり見えるかぶりつき席に陣取りました。

美しいメロディーがいくらでも湧き出てくるタイプというと、シューベルトとかシューマンとかが浮かびます。ベートーベンは、ひとつのモチーフをしゃぶりつくして精緻な構造を作っていくイメージで、あんまりメロディーメーカーという感じはしませんが、いやいやいや、30番を聞くとやっぱりその面でもすごいなと。

30番というと変奏曲、
31番というとフーガ、

どちらも難物でこの二曲のソナタ全曲を並べるってのは弾くほうにとっちゃ難儀な話だと思いますが(^^;;
聞く方にとっちゃ贅沢な時間です。

この二曲は何度もいろんなピアニストの演奏で聞いた曲ですが…

六つのバガテルop126は初めてまとめて聞きました。

それぞれは短くて
でも変化に富んでいて

ベト様やればできるじゃん!!(短い曲を書くこと)

「バガテル」というのは「つまらないもの」というような意味だそうですがとんでもない…

そういえば、かの「エリーゼのために」も「バガテル」なんだそうですね、知らなかった。
ただし六つのバガテルop126はもっと晩年の作品です。細かく工夫を凝らした様子は段違い。

全部合わせても演奏時間的にはそんなに長くないコンサートだったんだと思いますが
(合間あいまにshigさんのレクチャーが入ってますが)
こってりたっぷりの内容でした。

ところで「ワルトシュタイン」「熱情」ですが…これもおゆき先生の演奏を聞いてみたいって気が…
ということでリクエストしてみた!!
やるならあんまり年取らないうちとかいってた

* * *

さてその「たっぷり」をガン見席で鑑賞して帰ったらば
どうすれば弾けるか見通しが立ってなかった「アレルヤの季節(吉松隆)」の
幅広い(そのままではつかめない)和音をずらして弾くところ…(しょうがないから音を削ろうかなという計画だった)

なぜかすんなりいって(ゆっくりめで弾いたけど)

あれ? これイケルじゃん??

おゆき先生の演奏みてたらなんとなく「最短距離をすっと横移動」で解決しそうな気がしたの。


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コメント (4)
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