アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

そして小さなベートーベンソナタに出会う

2011年12月31日 | ピアノ
熱情ソナタ第三楽章は、数ヶ月格闘した末、とても「弾けた」というレベルではなくて終わったが、私にとってはたくさんの発見があったし、楽しかった。

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そんな感じに、正しい意味で(?)弾ける曲がなくても、いくつか弾いてみたらまたおもしろいんじゃないかと思って、あの分厚い楽譜(熱情ソナタ含むベトソナ集最終巻)をめくってみた。片っ端から冒頭を弾いてみて、あーなるほどこの曲か…って、熱情くらいの「弾け方」でいいっていうんならそれはいろいろ弾いてみることはできるんではないかと。

思っていたところ、突然こんな曲が。

おぉー、と思って弾いてみる。というか、弾いてみる、ことができる曲がこの一冊に載ってるってところがまずすごい。そして短い。3ページで一楽章が終わっている。長さが難しさだというつもりはないが、少なくともあらかたのベトソナの「長さ」は、初心者を阻むひとつの壁であることは確か。

簡単ではあるけれど、けっこう凝った変化が施されていて、おしゃれ。そして二楽章はこんな。

かわいい!!(^-^) これ好き!! それで、二楽章でおしまい。お手ごろ。タイトルに「LEICHTE SONATE」とあるけど、要するにいわゆるソナチネと思えばいいのかな?? このOpus49は二曲セットになっていて、もう一曲はこれ:

あーこれは昔、とっても耳タコで(つまり、私の母のところにくる生徒がやたら弾いてたという意味)、私はそそられない。

このかわいらしいピアノソナタについて、あの分厚い本「ベートーヴェンを"読む"」ではなんて書いてあるんだろうと思って開くと。
「ベートーヴェンはこれらを出版するつもりはなかった。彼の預かり知らないところで、弟が印刷所に送稿していたのだ。」だって。弟ぐっじょぶ!!

「2つとも、未熟なピアニストのためのやさしい2楽章からなる作品で…」そうそう、それがいいんだけれども。「にもかかわらず、最初のト短調ソナタは、愛情豊かで特徴的な作品である。」とあり、私が「凝ったつくり」と感じた部分について、具体的にかなり詳細な解説がされている。

もっとも、その解説なるものは「このようにして、ある単純な2部形式が別の2部形式を内包するとともに、前者自体もト長調の開始主題に内包されていることになる。その後、あたかもソナタの提示部の後半部分かのように変ロ長調の部分がト長調になって現れるため、これはより複雑になる。」ってな具合で、確かに日本語に翻訳されてはいるのだが、私にとって意味不明なことに変わりはないというか…(^^;;

ま、それはともかく。

この曲、弾きたい!! でも、さしあたってはプロコをどうにかしないといけないし、実は二月本番に弾く曲を探してはいるんだけど、有名どころ、かつシンプルな曲なんて怖くて人前で弾けないしねぇ。でもレッスンにもいかないし人前でも弾かないとなるとやっぱりどうしても真剣味に欠けるというか。どうしようかな。

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私の「ベートーヴェンを"読む"-32のピアノソナタ」

2011年12月28日 | ピアノ
分厚くて、堅くて(中身もカタいがどっしりハードカバー)、私が買いそうな本ではまったくない、「ベートーヴェンを"読む"-32のピアノソナタ」(チャールズ・ローゼン著、道出版)。

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それをつい、クリックしてしまったのは、もちろんこの間、訳者のshukuさんの、妙~に説得力のある演奏を聞いてしまったからではあるのだけど、もうひとつの理由は、ずいぶん前に聞いた講演で、ベートーベンの話が非常におもしろかったから。

話をしていたのは、ぴあのピアの監修をしていた西原氏。講演タイトルによれば、ベートーベンとショパンの話がある予定だったらしいのだが、実際に話し出したら止まらない止まらない、ベートーベンだけでも収まらないのではないかという勢いだった。私は、こういうオタクっぽい人の話が好き(^^) いやもう、(ピアノが、音楽が)好きなんだなぁ、かわいいなぁ、という…

ベートーベンが生きた時代は、どんどんピアノ製作の技術が発展した時代でもあって、彼がピアノソナタを書いている間にも鍵盤の幅が少しずつ広くなっていった。そして、ベートーベンは常にその限界をしゃぶりつくし、生かしつくして曲を作っていったのだ。音が、だーっと下降または上昇するとき、彼の心の中にはその流れについて必然性があるわけだけれども、実際の鍵盤の物理的な限界というものがそれを許さない、ことがある。

ベートーベンは、あるときはその限界が納得いかないというように、自筆譜にぐちゃぐちゃと憤懣をぶつけたり、あるときは、オクターブで降りていくところ、鍵盤がなくなった分は単音にしたりしてしのいだ。西原氏は、そういう、ベートーベンの心の中のドラマと、実際に作曲されたピアノソナタの変遷、そこに表れているピアノの歴史をとっても生き生きと語ってくれた。

私はベートーベンファンではない。なにしろ、小学校三年生のときに「エリーゼのために」を弾いたあとは、大人になってピアノを再開してからも、ショパン、ラベル、ラフマニノフ、ブラームス、バッハ、グラナドス、ファリャ、グリーグ、シベリウス、何を弾いたってベートーベンは弾いてなかったくらいだ。嫌いなわけではなくて、単に(音階とかが)弾けないだけなんだけど。

でも、私は「ピアノ(という楽器)」好きなので、こんなにピアノの発展をなめるようにしゃぶりつくした、ベートーベン、あるいは、ベートーベンのピアノソナタというものを、避けて通るわけにはいかない(?)ような気もしていたのだ。

それで今回、この超とっつきにくそうな本を思い切って買ってみて、まず開いたのは「第一部 伝統」の中の「ペダル、トリル、鍵盤の拡大」という項目のところである。

ざっと読んでみると、西原氏は主にベートーベンとピアノにまつわるドラマについて(素人向けに)語っていたわけだが、一方この本では、ベートーベン当時の(時代的・個人的)事情に踏み込みつつ、そこを手がかりにして、演奏上の課題を解き明かしていこうとしているらしい。考えてみれば、西原氏は別に演奏家ではないし、一方、この本の著者はベートーベン全曲演奏などもした演奏家であるようなので、当然ながら視点が違うものになるだろう。

鍵盤の拡大に関する演奏上の課題はといえば、ベートーベンは当時のピアノでベストを尽くしたのだろうけれども、さて、現代のピアノではどう弾くべきなのかということである。つまり、たとえば、オクターブが欠けて単音になってるところは自主的に補ってしまっていいだろうか?? 鍵盤が足りなくて折り返しているようなところは??

答えは単純ではなくて、なんでも楽譜どおりに弾けば「正解」というわけでもなし、かといって勝手に拡大して弾いてよいものでもない。著者は、具体例を挙げて判断の難しさ(迷う余地)について述べつつ、この問題が難しい理由は
「多くの場合、鍵盤の幅が拡大することによる利点と、原典に従う利点がいずれも用意には甲乙付けがたいところにある」と書いている。

同様の問題は、ペダルなどについてもいえる。ピアノが違うので、「正解」のペダリングだって違うはずだけれども、以下同様、ということになる。

そう考えていくと、ただ「楽譜どおり弾く」ということはちっとも一筋縄でいくことではなく、いつでもパズルを解くようなスリリングな展開になってしまうわけで、現代には現代のドラマが新たに生じるといってもいい。

と思うとなかなかおもしろい本だ。熱情、悲愴など、知っている曲のあたりからもぱらぱらと読んでみたけれど、ぶっちゃけ私がベートーベンのソナタについて知っていることは少なすぎる。これじゃ、いくらいい本だって猫に小判だよね。

そう思って、今度はピアノソナタの楽譜(こないだ熱情の三楽章に無謀な挑戦をしたときの)自体をめくってみたところ…(つづく)

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エックレスの指使い、私流カスタマイズ

2011年12月27日 | バイオリン
ホーマンの二巻、今回の宿題は173,174ってことで二重奏は無し。

   にほんブログ村 クラシックブログ ヴァイオリンへ←エックレス、いい曲ですよ。気に入りました。

これじゃつまらないからさっさと終わらせようってんで(?)私にしてはめずらしくまじめに練習していきましたよ(前日のみだけど)。「あ、いいですね」と、サクッとマルもらって終了。

今日はやることたくさんあるからそんなんでちょうどいい。年内最終レッスンだから、正月休みに練習する分の中身を詰めとかないとね。

バッハのドッペルにはやる気持ちを抑えて(^^;; やっぱりまずはエックレスをどうにかしないと。一月にはこまたろう母さんの伴奏と合わせて練習、二月が本番なんだから。もうあんまり余裕こいてる場合じゃない。

エックレスの一楽章は、ゆったりした曲だけあって、楽譜には(私にとって)複雑な指使いが書かれている。よく響くように、滑らかにつながるように、当然っちゃ当然なんだけれども、ポジション移動に依然として自信が持てない私としては、あんまり積極的な気持ちにはなれない(^^;;

そこで、まずはベタに1ポジで弾けるところは弾いてしまい、どうしても何か理由があるところだけ移動を検討する作戦でいく。


冒頭、たぶん、長い音にきれいにビブかけるためのポジ移動指定。「これは1ポジでぜんぜんかまいません」と先生。まるっと同意。


ここも、先生は「1ポジでOK」を出してくれたんだけれども、やってみるとこれがまた、別の意味でたいへんで。つまり「レラ-ド」の移弦がどうにもこうにもつながんないんだわ。それで、「どっちみち難しいんだったら、(よりきれいな)フラジオのほうにします」と白旗(?)揚げて、そっちで練習してみることにする。


どのみち3ポジに移動しないと音自体出ない部分(最高音レ)は、移動するには違いないが、より移動しやすい場所で移る(赤字の1が書いてあるレ)。

それはいいとして、最後のトリルのところ、「小指でトリルはないよね」という趣旨から、先生は強力に「ここだけはぜひ移動」を主張してたんだけど、私は「小指でトリル、ぜんぜん違和感ないです」と主張して1ポジに戻す。

まぁこんな具合で…

四楽章のほうは、テンポが速く(今はまったくもって速くないけど、ある程度は速くしないと何をしてるんだかわからない)、移弦の嵐なのだが、ポジ移動は多くない。トリルの関係でどうしてものところと、あと一個所くらい。指使いについてはわりとあっさり解決。あとは練習する、だけ(^^;;

さてそれで。四楽章のほうは全貌が見えるほど弾けないんでどうでもいいとして、一楽章のほうを現時点で聞くと、先生も私も思うことは「いいバイオリンだな」ってことで。つまり、楽器の「地」の部分がよくって、こういうゆったりした曲はとてもよく響くのである。ベースの音色としてはとてもいい感じだと思う(私ががりっとかやらない瞬間は)。

ただ、ビブかけてないとそれだけにまぬけな感じ。それで、かけられるところだけ(つまり、長いところだけ)とりあえずかけて弾く「実験」をしたところ、私自身の感想としては「かかってるとまではいえない」。しかし先生は「かけ方はそれでよいです」ってな大胆なことをおっしゃり、しかし「長いところはそれでいいので、でも響きやすい音にビブラートがかかって、より響きにくい音にはかけてないとバランスが悪いんです。だから『レシーラシラシファソ』の『ソ』にかけるなら次に『ド』とか『ファ#』にもかけないと」だって。あれれ。先は長い。

とにかく、次のレッスンまでにやるべきことはたんと用意できましたんでよしとしましょう。

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怒涛の三連休のあとはつかの間の休息

2011年12月26日 | 生活
この三連休、どうせいろいろごたごたして忙しいに決まってるんだから、出かける用事は極力入れないようにして、中川先生のコンサートだけにしてあったんだ。

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まぁそれは正解でしたね。はなひめは23日、24日と連続でテストがあったので、テスト前の詰め込みやらテスト直しやら、そしてスキー教室の荷造り。ジャンバーや指定のニット帽に名前縫い付けたり、調査票に記入して、写真がないとかいって撮って、不足物品の買い足し…

それから、年賀状印刷や、年賀状書き。名簿は、年賀状ソフトに入力してあるものを、喪中とか引越しとか追加して使い、あとはプリンターにお任せなのになぜかトラブる。基本的な誤りは、はがきを差す向きを間違えて、絵に重ねて住所を刷ってしまうとか、上下を逆に刷ってしまうとかそういうのがありがち(^^;;

それと、おとといだったか、年賀状ソフトのバグ(たぶん)により、同じあて先が複数枚印刷され、代わりにどれかが出てこない(!)というトラブルが多発したときは、全部チェックしなきゃいけないわ、年賀はがきは足りなくなるわで最悪だったな。

その他、パソコンの問題だかプリンターの問題だかわからないけど、プリントジョブが詰まるとか、そういうトラブルも過去にはあった。

今回は、そういったもろもろのトラブルを事前に回避するべく、ソフトはバージョンアップしてあるし、年賀状の10~20枚ごとにプリントジョブを分割して、万全。紙の向きは指差し確認して、一度も間違えなかった。

ということで、今回は完璧!! と思ってコメント書きにいそしんでいたところ、こじろうから「○○さん(保育園の幼馴染女子)宛てがない」と指摘があり。。えー。

それで、どれが足りないのかって騒ぎになって、またソフトのバグ関連で任意のものが欠けてるとやばいので、一覧表を出してチェックする羽目になった。これだけはやりたくなかった…

しかも、一覧表の印刷を慌てて押したら、なぜかはがきのトレイから印刷され(一覧表をはがきに打つやつがいるかよ!!なんでそっちがデフォルトなの!?)がっかり感に拍車をかける。



そして、結局調べがついてわかったことには。賢明な読者諸君はあらかためぼしがついていると思うんですけど、もちろんですが10~20枚ごとに分割するときに私が間違えて飛ばしたんです。

あーもーやだー。

そんなこんなでバタバタと三連休は暮れて、っていうか、年末のごたごたがどうしてもある中で、大掃除まで年末にやろうって人のことを心から尊敬します。

でも今日から二泊で冬スキー教室(こじろう、はなひめ)。つかの間の平和が訪れます。

---
今朝、二人が出て行ったあと、床をみると、こじろうのハイネックTシャツ(ウェアの下に着るやつ)がひとつ、はなひめの靴下一足が落ちてた。これ、入れなくてよかったのかな~と思いつつ…まー、なんとかなるでしょ。

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CABLEというピアノ

2011年12月24日 | ピアノ
昨日の、中川先生コンサートのつづき。

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代官山の道はこんな感じ。

クリスマスの雰囲気たっぷり(^-^)

それで、店内にあるピアノはこのように:


ね? 小さくて、かわいいでしょ。とっても、このお店に似合っています。オーナー(ご主人)は、実はこのスペースにグランドピアノを置きたいという夢をお持ちだそうで、そりゃ相当お好きなんですね。でもね~ここにグランドピアノ置いたら狭いし、雰囲気違うと思うの。

それで、このピアノ、予算的にもスペース的にもこじんまりしているとのことで、もちろん迫力のサウンドというわけにはいかないんだけど、その範囲内で考えると、とても味のある音がします。なんというか、レトロな音。ちゃんといろんな表情があって。

もちろん、ピアノの能力がばーんと出てこないとつまらない曲、というのはいくらでもあるわけなので、そこはピアノも選んだ中川先生のだんなさんが、このピアノにしっくりくるような曲を選んで弾いているわけです。

リストの愛の夢はなるほどと思う選曲でした。

…それで、コンサートで音を聞いてると、もううずうずしちゃって…
もちろん、このピアノを触りたくってしょうがないわけです。

コンサートが終わって、にぎやかに雑談モードになったときに、弾かせてもらいました。

こういうとき、残念だな~と思うのが、「なーんにも、暗譜してる曲がないこと」。

しかたなく、これしか弾けないバッハ平均律の最初のプレリュード(ドミソドミソドミ、です)を弾いて、物足りないのでバッハのインベンションの一番も思い出しつつ弾く。弾いてみてわかったのですが、バッハのインベンションの一番だったら、くまなく覚えてます。音はね。

でも、スムーズに弾けなかったりするのは、指使いがわからないから、ということがわかりました。手ぶらでさっと弾ける曲を用意するなら、こうやって音はすべてわかっている曲を選び、指使いのポイントだけたまにおさらいしてメンテナンスしとけばよさそうです。とはいえ、今のところこれ以外の候補を思いつかないくらい「音はすべてわかってる曲」なんてないんですけどね。

ま、弾ける弾けないはともかくとして、このCABLEの音色は、高級感はないけどなんか落ち着く、気持ちいい音でした。サイズがちょっと違う点も、思ったほど障害にならず(といっても、難しい曲を弾いてないからわかりませんが)、手におさまる感じが心地よい。


末永くかわいがってもらえるといいね。

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