以前 このブログ「タハリールの素敵な友人」で書いたTomokoさんと再会。
FBフレンドのAzizさんともお会い出来た。仕事の合間に会いに来て下さって、ありがとう。
その後、Tomokoさんのご招待で、ハンハリーリにあるウィカーラトルゴーリーを訪れた。
その目的はタンヌーラ(スーフィーダンス)を観ること。
タンヌーラとは30分以上回転し続け、苦しみの向こう、ランナーズハイのような神と一体化したようなゾーンに達するというダンス。
元はスーフィズムの修行者の行った荒行から伝承された伝統芸能とのこと。
(スーフィズムとは→イスラム教・9世紀に流行した、踊りや神への賛美を唱えることで神との一体感を求める信仰)
ショーの舞台となるこの建物のアンティーク感がまた素晴らしい。
1504年頃にスルタン・ゴーリーによって建築されたウィカーラ(隊商宿)で約500年前の建物だといわれている。
舞台の前にある噴水址のタイルに直接座るのが、タンヌーラを観る特等席だとTomokoさんに教えてもらって、そこに陣取る。
きっとお尻が痛くなるだろう。
と、そこに知り合いの日本女性を発見!なんという偶然。
彼女達は、それぞれの仕事を意欲的にこなし、大好きなエジプトで暮らしている。
サガート(金のカスタネット)を打ち鳴らし、ダンスが始まる。
会場が湧く。タンヌーラに詳しいTomokoさんが、このユーモアを交えて踊る年輩ダンサーは有名な人だと教えてくれる。
隊商宿だった多くの部屋の扉の前でアラブ楽器を奏でる演出も心憎い。
音楽を聴きながら、当時のこの宿の様子を想像する。人々が忙しく行きかう、もしくは旅の疲れをゆっくり癒すさまが蘇る。
いよいよタンヌーラダンサーが登場。
たっぷりとした、大きなスカートが美しい生き物のように回転、舞い続ける。
10分、20分、、、、舞い続ける、ひたすら回転する。
ダンサーの表情に変化が現れる。
もう、神と一体化したのかもしれない。
驚愕の回転!人間のなせる技とは思えない。
30分は回り続けているのではないだろうか。
本音をいえば、1時間半ほどのショー、回転ばかりのダンス、途中で退屈になるのではないかと思っていた。
とんでもない!予想を裏切り、不思議なほど飽きることなく、ダンサーとスカートの柔らかな、しかしスピードのある心地良い動きを見つめ続けていた。
次に登場したのは、若い3人のダンサー達。
先程の老熟したダンスとは、別の魅力があり、動きが若々しくエネルギッシュで、これまた美しい。
スカートを持ち上げ、ダンスに変化をつける。お見事!
身体を傾けて、回転する。
写真なので、柄が止まったようにみえるが、独楽のように色が混じり溶け込み美しい。
ダンサー達の演技が終わって、スタンディングオベーション、ブラボーの声と拍手が巻き起こった。
いやー、素晴らしいショーだった!
この感動と興奮は、実際に観て頂かないと伝えることができない。
今になって、タイルに座り続けていたお尻が痛いことに気付いた。
演者の方々とお知り合いが多いTomokoさんのお陰で、記念の写真に納まることが出来た。
私服に着替えた皆さんは、舞台でのあの激しいダンスを演じたとは思えないほど表情も柔らかく、優しいナイスガイなエジプトの方々だった。
次回からのエジプトツアーには、ウィカーラトルゴーリーのタンヌーラは外せない!
タンヌーラにもう 夢中。