『知の巨人』と呼ばれ、1974年に「田中角栄研究ーその金脈と人脈」で、政界のタブーに挑戦し、時の首相を失脚させた 日本を筆一本で変えることができると証明してくれた 大きな人 立花隆氏が亡くなった!
まだ80歳だったという! ルポライターではなく、ジャーナリスト ですね。
その死に対して、同世代で活躍したルポライターとして 鎌田慧氏が、求めに応じて各新聞にコメントをされてます・・・。「立花隆氏は、大勢の取材者を使って調査・資料を集める。それをまとめ考え発表する。雑誌ジャーナリストとして、大きな頂点に立った人だった」 と言われてます。鎌田氏とは、立ち位置が若干違ったのでしょうか?
さて、私が読んだ本は「鉄鋼王国の崩壊」(ルポルタージュ・新日鉄釜石)鎌田慧 現在83歳。青森県出身。解説は、佐木隆三(2015年に78歳での死去)。 1980年発行。もう40年以上前の・・・。この本は、「ガリバーの足跡」を改題されたもので、私が読んだのは、1987年の文庫版。
2019年11月に、読書会の秋の旅で、豊後高田市の昭和の町を訪れました。
それこそ、無人に近いひっそりとした町の通りに、小さく古い洋館がありました。そこの室内の籠の中に「お好きな本をどうぞ」と書かれた紙切れと20冊ばかりの本が置いてありました。で、1冊頂いたのが、(懐かしい・・)と思った鎌田慧氏の「鉄鋼王国の崩壊」です。
丁度、その時の我ら読書会の作品は、「孤愁」(新田次郎・藤原正彦親子)でした・・・。
今、コロナ下で 一人「鉄鋼王国の崩壊」を読みながら、ひとりサウダーデですわ・・・。 かっては、こんなに良質なルポルタージュ作品が、たくさん生まれていたんですよ! 社会の矛盾、巨悪をただす人達が労を惜しまず いた・・・。
読みながら、フーン 鈴木東民(釜石製鉄所と対立した釜石市長)と宮沢賢治が1歳違いで一緒に東京で働いていたなんて・・・初めて知りました。
1896年(明治28年)6月には、三陸沿岸は、 地震と豪雨で大被害にもあったんですね・・。
豊かな漁場だった海は、国策会社・日鉄のものになった1942年から、埋められていったということですが、鐘崎の大観音は、腕の中に魚を抱いてる釜石大観音のこと? 今もあるようで・・・。観たいわー。
「鉄の消費量は、文化のバロメーター」と言われてましたが、「八幡製鉄」は、2020年に「日本製鉄・九州製鉄所」に八幡、大分で変わりましたね。
また、今朝、NHK地域局発「鉄の街-呉・製鉄所閉鎖の波紋」を見ました。
まるで鎌田慧の釜石ルポを映像で見ているようでした・・・・。 親子何代もの工員一家、下請けの戸惑い、そして鉄の街・呉への愛着・・・。2023年で鉄づくりの終焉。 何故、全面閉鎖になるのか? それは、世界の鉄の半分を作るようになった中国の台頭。 日本人 口あんぐり。どんどん追い越されていくね・・
墨田の花火。華麗な紫陽花だね。
時代、時代が急激に変わっていく・・・。こんなコロナの時代に、いろんな方が この世から去られました。
個性的なイラストで、ちょっと乙女チックな西村玲子さん。エッセーも好きでした。78歳。
細身の優し気な方でしたね。
「エレキの神様」寺内タケシさん。82歳。ご自分の大型バスを駆使しての全国行脚。我が町で聴かせていただきましたよ。5年ぐらい前でした。CD買ったよ! テケテケテー、お話も上手で、素敵な方でしたあ。
グリーンピア八女の明治館で出会い、額絵を購入した 靑沼青雲さん。86歳。
画家・葉祥明さんの お兄さん?
皆さんが、それぞれ ひとかどの方々で、私の人生を 膨らませ 喜ばせて下さいましたよ。有難うございました💛
「まだ咲いてたよ」 とGIが、裏から切ってきてくれました。
「鉄鋼王国の崩壊」は、このカバーを付けて企業戦士の息子へ。
父も母も、君たちの幸福だけを願いながら、毎日 野菜と花で遊んでいるよ💛