Schreib mal wieder!

自分の感じるままに...それがクレームと言われても

自分が築いてきたもの

2007-05-31 23:31:28 | Weblog

昨日は今日のことを考えると気が重く、風呂も入らずに寝入ってしまったくらいだったが、正直びっくりした。こんなにすんなりと認められるとは思ってもみなかった。

朝からライン上の上司のところへ。彼にはそれとなく話してあったので、「留めようもないね」「誰にどう引き継ぐ?」という実務的な話をして、これから誰が何て言うんだろね、と話しながら彼の部屋を後にした。

支店長にはさすがに言い出しづらかったので、昼に誘って、お茶を飲みながら切り出した。「遅かれ早かれだと思ってたけど、仕方ないな...」「最後まで残しておくわけにもいかないし」と言ってくれた。さすがにここまでお世話になったこの人のいいオヤジに、今このタイミングで切り出すのは辛かった。今まで本当にいろいろと教えてもらったこと、一緒にやらせてもらったことに感謝していますとだけ伝えた。彼も最大限認めてくれて、あえて何も言わなかったようだ。

次は在日代表。朝上司に伝えた後に、ひょっこり僕のOfficeにやってきたのを他愛もない話をして追い返してしまっていたから、
Let me apologize that I did not tell you this morning when you came to my office, as I needed to tell Branch Manager first... と言うと、いきなり...Are you sure? と言う。Yes, I am sure. と言うと、
「そうか、本当に残念だ。お前にはいろんなチャンスをやろうとしていたけど、もっともっと話をすればよかったなぁ...本当に残念だ」
「いや俺もこれから一緒に仕事ができないと思うと本当に残念に思う。お前には心から感謝してるよ、こうやってずっと目をかけてくれて...」
「前も飯を食いながら話をしたとおり、俺はできたらコミュニケーションやらインターパーソナルスキルやらコーチングとかで食いたいと思ってる。でも、まだまだ勉強しないととてもそれでは食えない。ここでもいろいろやろうと思ったけれど、結局力不足ですべてを変えることはできなかった。今回行く先は、組織をあげてそういうものにフォーカスしてる。だからそういう環境でもっと自分を磨きたいと思って決断したんだ」
「どこへ行くんだ? 言いたくないか?」「○○だ」「おめでとう」「契約を知ってるだろう。俺も文句を言おうと思えばいろいろいえるけど、言いはしないよ。だから心配するな。香港の連中がその契約をたてにがたがた言ったとしても、俺ができる限り止める。ところで何年居たんだ、結局?」
「戻って3年半。トータルで7年だ」
「I will try to arrange big celeblation for you. I am serious.」

はっきり言って拍子抜けだったが、今のこの状況やこれからのことを考えて、彼も最大限僕を尊重してくれたんだろう。他の誰がなんと言おうと、これは僕と彼との信頼関係の証であり、僕にとっては何よりかけがえのないものだと誇りに思う。

最後にほとんど「形式的に」というつもりで人事部長のところに行って「もうお聞きになっていらっしゃいますか? まだですか?」と切り出すと、「あっ、まさかあなたのことだっただなんて! 今HRのConference Callで日本で一つ大きなResignationが出たって言ってたのよ...」と目を白黒させて、「どうして?? ほんとに困ります。会社に来る楽しみがなくなっちゃうじゃないの!」「もうサインしたの? してないんでしょ? それってまだ残るかもしれないっていう気持ちがあるからでしょ?」「何をしたら残るの?」「ご本人の耳にはあんまり入ってないかもしれないけど、いろんなところで評価する声があって...」「こういうところで外に行ってくればValueも上がるし...」「何でみんな引き留めないのかしら」「みんなで一丸となって留めれば、多少でも怯むでしょ...」
ドラマで「別れよう」と言われた女性がそれを受け入れられずになりふり構わずとにかくしゃべりまくる、まるでそんなシーンを見るようにいきなり矢継ぎ早にいろいろと言われて少々面食らった。もちろん僕よりもずっと上の人だ。でも、どこまでいってもやっぱり女性なんだなと失礼ながらかわいらしく思えるの半分、それでも彼女なりにそんな風に言ってくれることが嬉しかった。「あんまりここにいると、感化されちゃいそうなので」と永遠に続きそうな引き留め話をいいところで切り上げさせてもらったが、「私は承りましたが、認めてはいませんからね」と言いながら、その後も早速他のマネジメントに相当突っ込んだらしい。

Officeに戻ると、海外のBossのアシスタントからVoiceメールが。とりあえずメールを出して、電話すると言ったきり、行き違いになって話ができなかった。電話すると、電話中とのこと。しばらくすると彼からかかってきた。正直、彼はさすがにいろいろ言うだろうと思っていたが、こちらも「そうか。よくよく考えた末の話だろうから、留めはしないよ。来週か再来週にはそちらに行くから、そのときにまた今後の話をしよう」「いや、いろいろ考えてくれていたことには感謝しているし、この時期に申し訳ないと思う」というと「そんな風に思うことはないよ」とさっぱりしたものだった。

夕方支店長から「ちょっと来れるか」と言われていってみると支店のマネジメントが集まっていて、被告席よろしく「お前はここに座れ」と言われ、組織図を見ながら誰に何を引き継ごうかという話を大筋で決めることに。実際どうなるかはともかく、ほぼ目処がついた格好だ。

これからどんな話になるんだろうと思っていたのはまったくの杞憂に終わり、これで数ヵ月後の転職、僕の5回目の転職がほぼ決まった。

拍子抜け...ではあるけど、それは僕が僕なりに作ってきた信頼関係、人間関係の結果なんだなと、ひとりひとりの言葉、Resonseをありがたく、そして素直に胸に刻もうと思う。僕は幸せ者だと思う...ほんとうに。