Schreib mal wieder!

自分の感じるままに...それがクレームと言われても

あっという間の出来事

2007-05-14 11:23:00 | Weblog

朝、出血があったから病院へ行こうかしら、と言い起き出した。痛いの?というとそうでもないようなので、まだ今日じゃないなと思ったが、妻は飄々と身支度を始めだした。まだ6時半にもなってない。自分も起き出して朝食を用意していると、雰囲気を察してか子供が起きてきた。7時くらいの話。
今日じゃないんでしょ?というと、そんなことないよ、という。しかし、5年前とはえらく違って落ち着いている。自分も。少し時間をみて、幼稚園、病院に電話して、車で家を出る。子供を幼稚園に早めに預け、その足で病院へ。8時過ぎには着いていただろうか。
そのまま簡単に検査して、しばらくすると相当痛い様子で、このまま産まれそうな勢い。

実は今日の昼間は、重要なInterviewがあった。

最初の子のときは、ちょうど財務省のヒアリングがあって、妻を病院に届けた足で、霞ヶ関まで行き、ヒアリングを済ませてそのまま病院に戻ったが、それでもしばらく産まれなかった。起こされたのは早朝だったが、痛いのは夜からだったと言っていた。その感覚なら、大手町への往復もできるかなと思っていたが、今度はどうも様子が違う。電話して事情を話し、リスケしてもらった。

チャンスは逃げるまい。こっちもすぐに辞められる状況ではないから、それもありかなと思いながら部屋に戻る。

「(子供の)迎えはどうする?」というので「どんな感じなの?」というと「わかるわけないでしょ!」と逆ギレ?!される。最初はいいと言っていたのが、さすがに我慢ならずさすってくれと言い出すだけあって、相当痛そうだ。助産師さんがなんとかのツボを押せというので、押しながらさすってやりながら、いつまで続くんだろうと、自分の体力と相談を始める。

そうこうしているうちに、分娩室へ案内される。前の病院とはえらい違いで、なんか病室にそのまま分娩台がある感じで、まったくもって手術室という雰囲気はない。

さて、お産の準備ができて、あとは自然と時間との闘いという矢先、胎児の心拍数が下がり出した。慌しく医師がやってきて看護師2名を要求したりと緊迫した状況になり、やっぱり立ち会っててよかったと思う。自分の役割はより客観的に物事を見ることだとわきまえて、点滴を入れた時間、看護師の数、表情、取られた措置を、手を握りながら、いつでも思い出せるようにと眺めていた。

初めて顔を見た医師はこのまま引くか、少し待つかの判断を迫られていた。プロがあらゆる状況を考慮に入れ、真剣に考える瞬間。その間にも体勢を変えさせてみたりと、解を探る...結局その体勢を変えるという判断が当たり、心音の戻りもあって、自然に任せて待つことに。医療用とある派手なストラップのついた携帯と大事そうな手帳をまたポケットに収め、外来へと戻っていった。これがおそらく11時ごろのこと。

さぁまたしばらくすると心音が下がり出した。助産師がモニターをにらんで一瞬考えるが、今度は迷わずすぐに医師を呼んだ。ほどなくまた慌しく医師と看護師が、さっきよりも明らかに速く集まってきた。その数総勢5名。今度はもうかなり出てきているからと、医師は少し引きながら出そうと判断。そのままいきんで、取りあげることに。

えっ、もう?

そう思っているうちに、頭が出てきて、続いて手が見えて、足が見えて、医師の手に小さな赤ん坊が取り上げられた。助産師がざーっと拭いてやると、この病院ではすぐに母親に抱かせてくれた。

無事を見届けると一度外へ出されて、しばらくして戻るともう母親の元で寝ていた。施術中、先生やら看護師が電気や酸素やいろんなコードやらを跨いで歩いたり、今さらながらライトの位置を指示したりしている様子を見て、ちゃんと整理しとけよ(笑)って思えるところはあったが、概していい病院じゃないの?っという印象。

整理のことを除けば、前のところよりも、より人間的かな。もっともあれから5年も経ってるからこの業界全体に変わっているのかもしれない...

しかし、あっという間の出来事だった。11時23分。Interviewが始まる時間よりも早かった。リスケで正解だったなと一人苦笑い。

産まれる前に休みを取っても仕方ないと思って、次の週から2週間の休暇の予定を組んでいたが、1週間早まってしまった。今日は休ませてもらったが、明日出て様子をみるか...。

そんなことを考えながら、廊下の長椅子で待っていると、メッセージを書いてくださいとカードを渡された。きれいなカードだが、誰に書くのかが判然としない。もう一度通りかかる看護師をつかまえて「誰あて?」と訊くと、奥様でもお子様でもどちらでもという。
どちらでもと言われても、まだ名もない子供にメッセージなど書くのなどしゃらくさい。

元気なTの面倒を見ながら、よくがばってくれたね。ありがとう!
そして大仕事、おつかれさま。

とだけ書いて、返した。

...予定日よりも3日早い、5月14日の話。