みぞれ混じりの雨が2日続き、予想以上の寒さに
買い物にも出られないでいた。
冷蔵庫の食材も寂しくなってくるし、畑の大根やかぶやほうれん草
ばかりでは、料理のレシピも無くなってきた。
一人ならお茶漬けでもいいのだが、父の食事は、そう言う訳にはいかない。
雲のわずかな切れ目から陽が差し始めてきた時間を見て、
スーパーに自転車で走った。
ニット帽にダウンコート
目の下までストールでグルグル巻きに。
それでも、風は差すように冷たい。
冷たいはずだ。
目の前に見える“お越っさん”もそれに連なる山々も、
うっすらと雪を被っている。
田舎の、人一人が通るだけしかない歩道を、
自転車で走る横をスイスイと自動車が走って行く。
こんな日に、こんな格好で自転車を漕ぐおばちゃんの姿は、
自動車を運転している人には、どんな風に見えるのだろうか?
哀れに、可愛そうに、それとも滑稽に見えるのだろうか?
あいにく途中から、またみぞれが降ってきた。
ますます、可愛そう・・・・に。
ふきすさぶ 北風に飛ばされぬよう とばぬよう
凍えた両手に息をふきかけて、しばれた体をあたためて~~
生きることが辛いとか 苦しいだとか言う前に~~
私以外に歩道を歩く人も、自転車で走る人もいないのを良い事に、
鼻歌??
いや、むしろ、やけくそに大声で歌って、ペダルを漕いだ。