5~6年着ていた白いジャケットを染め替えてみよう。
そんな軽い思い付きで、染める事にしたが、これが大変だった。
ジャケットは、襟と裾と袖のカウス部分が綿で、見頃はポリエステルのメッシュになっている。
綿はスレン染料で染まるが、ポリエステルは染まらないので、
スレン染料のダークブルーで染めれば、綿の部分だけが染まるだろう。
・・・と思って染め始めたら、
染まらないはずのメッシュの部分に色が被った。
それも、淡いブルーなら良かったが、薄汚れたようなグレーに・・・・(涙)
急遽、汚染されたメッシュ部分を、ポリエステル染料のブルーで染める事にした。
ポリエステル染料は、ポリエステルは染まるが、綿は染まらない。
汚染された色がきれいなブルーに染まった。・・・(ホッ)
ポリエステル染料は、布に余分に付着した染料を取り除く為の、還元洗浄処理と言う面倒な工程が有る。
還元洗浄液を作り、布を浸すと褐色になるはずの液が、ダークブルーになり始めた。
何?何?何?
先に染めたスレン染料が、還元洗浄液の中に溶け出してきているようだ。
何てことか・・・引き上げると、随分、色落ちしている。
結局、もう一度スレン染料で染め直すことになった。
初めてのスレン染料とポリエステル染料の併用は、
予期せぬことばかりで、新しい難題を抱える結果となった。
それに懲りず、5月の染色教室で染めかけていたTシャツを、ついでに染めて仕上げる事にした。
“夢の途中”なんてきれいな言葉で表現したものの、
夢の途中で、悪夢にうなされ、道に迷い、行く先を見失い、
へとへとになってたどり着いた物は、最初に頭に描いたものとは、ほど遠い物になってしまった。
違うよ!違う!
私が染めたかったのとは違う染め上がりに、ガッカリした。
それでも、好きな色に染まったから、まぁ~~~イイか!
何年やっても、染色の神様は降りて来てくれないなぁ~~~~。