きのねの本音

染色や木彫り そして気の合う仲間たち
大好きなものに囲まれ シニアライフを楽しんでいます
時には 愚痴や本音もポロリ

父の居ない家で迎える正月

2018-12-31 20:06:54 | 田舎日記
2018年も、残すところ数時間

新しい年が始まる。

皆さんは、どこで、どんな思いで、
この瞬間を、迎えているのでしょうか?

私は、今朝、高速バスに乗って、
父の居ない実家に帰ってきた。

2年前まで、
毎月、父の介護のため、
このバスに乗り、この道を通った。

それが4年半…続いた。

住む主の居ない家に、
正月を迎えるため、

神棚を掃除して、しめ縄を飾った。

父が亡くなる前の年の暮れに、
二人で神棚に、しめ縄を飾った。

その20日後に…父が亡くなった…。

「お父さん、これでいいかな?」…と、問いかけたが…。

几帳面で真面目で、何事も、きっちりとしていた父だった。

大雑把な私は、よく注意されたが、
それも、懐かしい…

「そうじゃないやろ!」…
もう、叱っても貰えないね。


正月を迎えてすぐ、父の3回忌の法要を営む。

それが済むと、
この家をどうするか?…兄弟で相談する。

父と母が建てた家だ。
建設するときは、
長男が帰って来てくれるのを、
母は、望んでいた。

申し訳ない

この家を処分しようと話し合っていることを、
知ったら、
どう思うだろうか?

大事な家を守ることも出来ない、
不甲斐ない子供達を、
どんな目で見ているのだろうか?

そんな事を、
胸にヒシヒシと感じながら、
念入りに掃除をした。🧹🧤

この家が愛おしかった。

父と母の背中をさするように、
私は、何度も、床を拭いた。


父の庭の金柑が、今年も沢山の実を付けていた。
誰の為でも無く…







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私の平成史

2018-12-29 19:23:01 | 日記
昨日は私の住む町にも初雪が降った。

朝、今年最後のゴミ収集日だったので、
ゴミ袋を持って外に出ると、
みぞれ混じりの空気が、肌を刺すように痛かった。

一日中、冷たい風が吹き、
時々、雪が散らつき、あられも降った。

今日も、雪は降らなかったが、
昨日と同じ様に寒い。

言い訳程度の大掃除と、
帰省のための荷造り…

それだけを済ますと、ほぼコタツの中で過ごした。

今年も後2日…

そして、もうすぐ終わろうとする平成…
私にとっての平成は…

平成の30年間…

人生の折り返し地点を、平成の始まりと一緒に折り返し、
人生の往路を平成の年号で走ってきた。

振り返れば、決して平坦な道では無かったなぁ〜

順調に勤務していた会社は、
平成7年の震災で倒壊した。

会社の勤務先が変わった。

倒産した会社から、拾ってやったと言わんばかりの、
冷たい待遇を受けた。
先輩社員にいじめられた。

それでも、子供の大学の授業料を稼ぐため、
15年間働いた。

家族との辛い別れもあった。

母も父も見送った。

4年半の父の介護…
私の生き甲斐だったが、
父が亡くなった後は、目標を失い、落ち込んだ。

良いこともあった。

子供たちは結婚し、孫が5人も増えた。

終の住処も、自分で購入した。

今、この歳になって、やっと自分の好きな様に、
生きられるようになった。

やっと、穏やかな青空の下の道に立っていられる…
この幸せに…

感謝!感謝!

平成の30年間…

色々あったが

終わりよければ、全て良し…










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老人クラブ手芸のサンプル

2018-12-27 16:34:23 | 染色
今年最後の染色は、
老人クラブの手芸のサンプル作り

来年1月の老人クラブの手芸で、
みんなと一緒に染める。

今年の1月から、
何となく(よく分からないままに…)
手芸の指導をする事になったが…

施設の関係や、2時間という時間の制約や、
費用の事など、
沢山の問題があり、
作るものも限られていた。

会員さんの中から、
費用を出してもいい…
2時間で出来なくても、2回に分けて仕上げてもいい…
との提案があった。

それでも、施設では火が使えないので、
染色は、難しい…

色々考えて、
損得抜きのボランティア精神で…

我が家で染色をしてもらう事にした。

トートバックの木葉抜染染め






第1回目は、リアック染料でぶっかけ染め

第2回目は、施設で、
1回目に地染めしたバックを、
木葉を使って抜染する。

抜染には、抜染糊を使い蒸しをして、
抜染するのだが、
これも蒸しが出来ないので、

バインダーを使う事にした。
これなら、蒸気アイロンで抜染ができる。

ワークショップ的な染色は、
色々な制約との戦いだ。

その戦いから、アイデアも浮かぶ。

戦いは他にもある。

参加してくれる皆んなに満足してもらえるか?

これは、私と私の戦いだ。

いくらボランティアのワークショップだと言っても、
手抜きはしたくない。

自分では、万全だと思っても、
人は、性格も好みも違うわけで…

全ての人に満足してもらうのは、
ムリかも…と、
最初から諦めてしまう。

諦めてしまうと、
解決はできない。

満足してもらえないのは、
私の力不足…
ここで勉強しなくては…

それでアイデアが浮かぶ。
力が生まれる。

"日々 学ぶことがある"

私のモットーとしている言葉…

来年も老人クラブの会員さんに手芸を楽しんでもらえるかな?

そして私も、楽しめるかな?

来年も、頑張ります。









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12月の100円映画

2018-12-26 17:56:16 | 映画
朝から、空も海も、そして遠くの景色までも、灰色…☁️

傘が要るか?要らないか?…の様な細かい雨…☂️

お昼から、また映画を観に行くため、
早めの昼食をとり、
自転車で出掛けた。🚲

今月の100円映画は、
樹木希林さんの追悼映画「あん」
2015年の映画


樹木希林さん、最後の主演映画だ。

樹木希林さんが、亡くなって、
立て続けに、追悼映画を観た。

2日前に観た「モリのいる場所」は、
私には映画の根底にあるメッセージが、
読み取れなかったが、

今日の「あん」は、
最初から、ハンセン病…差別と生きる…を、
テーマにしているので、分かりやすかった。

国の誤った政策により、
ハンセン病は、感染する病気とされ、
その患者は、強制隔離された。

一度ここに入ると、外の世界には、出られない…

家族からも見捨てられ、偽名を使ったり…
患者は頭の上から消毒剤をかけられ、
歩いた後から消毒剤が撒かれ、
患者の持ち物は、焼き捨てられ、
畳、1畳の空間に、押し込まれた。

平成8年に、「らい予防法」が廃止されるまで、
50年も、60年も、
差別と偏見の過酷な生活を
余儀なくさせられた。

この映画で、
樹木希林さんは、隔離施設で暮らす元ハンセン病患者を演じている。

どら焼き「どら春」に、アルバイトで雇ってもらう。
徳江(樹木希林)の作る粒あんが美味しくて、
店は繁盛するが、
徳江の指が変形している事から、
「らい病だ」
と、噂が広がる。
風評被害により、店に客が来なくなった。

無知は差別を生む…

「こちらに非が無いつもりで生きていても、
世間の無理解で押しつぶされてしまう事もある」

徳江の悲しい言葉…

満開の桜のシーンから、紅葉のシーン、
そして満開の桜で映画は終わる。

綺麗な映像だった。

樹木希林さんの、自然体の演技が光る、
素晴らしい映画だった。

私は、「モリのいる場所」より、
断然「あん」の方が好き…

最後にこの映画のテーマとなる言葉

「この世界を見るために、聞くために生まれて来た命、
…だとすれば、何かになれなかったとしても、
生きる意味がある」


















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樹木希林さん追悼上映 「モリのいる場所」

2018-12-24 22:40:54 | 映画
今日は、友人に誘われて映画を観に行って来た。

樹木希林さんが亡くなって3ヶ月
今日の映画は、
追悼上映「モリのいる場所」
2018年 5月19日公開


昭和49年の東京、
30年間自宅の庭から、
外に一歩も出ることもせず、

自宅の庭を日がな一日探検し、
草花や生き物を観察し共に生きた、
画家のモリ(山崎努)94歳と、
その妻秀子(樹木希林)76歳の
夫婦の日常を描いている。

画家であるが、絵を描くシーンは出てこない⁇…

やたらと、人の出入りの多い家で、
見知らぬ人まで上り込む…⁇

しょっちゅう表札が盗まれる…⁇

食事中、突然タライが落ちてくる…⁇

なぜか、頭に明かりをつけた宇宙人のような人が現れ…⁇

⁇…と、思わせるシーンや、
クスッと、笑わせるシーンは、

ゆったり過ぎる流れの、
絶妙なスパイスになっている。


主人公のモリは、

庭に寝そべったり…
ジーと石を眺め、何時間も動かなかったり…

石の上を歩くアリの行列を見つめ
「最近気づいたのだが、アリは左の二番目の足から歩き出すんだよ」と、言ったり…

自由気ままに生きている。

映画の物語に、事件も無く、涙も無い。
(泣く準備をしていたのに…)

モリの日課とも言える庭の観察と発見の日々を、
ゆったりと淡々と描いている。
(眠くなって)

ラストシーンで、ビルの上からモリの家が
映し出されたが、

大きな森のように思っていた庭は、
意外にも小さかった。

この小さな庭には、
モリが30年間、
そこに生きる生物に注いだ大きな愛があり、
モリの94年の人生の重みや歴史があった。
それが、
この小さな庭を、大きく感じさせたのだろう…か?

映画を見終えて、「よう分からんかった」との声が、
周りから聞こえて来た。

私も、よう分からんかった…⁇

樹木希林さんが出演する映画だから、
一度観ただけでは、読み取れない哲学めいた
メッセージがあるのだろうか?

映画はよく分からなかったが、
山崎努さんと、樹木希林さんの
演じていても、
演じていないように見える…名演技に感服。

いかにも、52年連れ添った本物の老夫婦が
そこに居るような会話や風景が、
とても良かった。

もう2度と、
樹木希林さんの名演技を見る事ができないのは、
とても、残念で…
余りにも早い死が悔やまれてならない。

この映画の主人公モリは、
実在の人物
画家の熊谷守一氏だと、
後から知った。
(勉強不足だ…)






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