昨日、札幌市民ホールで開催された「泊原発廃炉訴訟提訴記念講演会」に参加しました。
大きな会場でしたがほぼ7割の聴衆で埋まり、静かな決意に満ちたすばらしい集会でした。
始めに、芥川賞作家の池澤夏樹氏が登壇し、原子力は桁違いのエネルギーを持つ。その違いは、7桁なのだ。160トンの燃料を積んで地球の裏側まで飛ぶ飛行機があるが、仮に、これをウランに置き換えると10グラムで済むほどの違いなのだ。
これを人間の手で制御できるはずはないし、副産物としての放射性物質の処理方法がない不完全なエネルギーだ。こんなものを許容できるはずがない。いつの日か、「かって、泊にも原発というものがあった」と言えるようにしようと訴え、共感の拍手に包まれました。
次に、北大大学院の小野有五教授が、地勢学者の立場から、泊原発の持つ危険性について、スライドも使って易しく解き明かしました。
第二部は、弁護団長の市川守弘氏が、何を理由に泊原発を廃炉にせよと提訴したのかについて語りました。つまり、憲法で保証された我々の安心、安全に暮す権利が損なわれる恐れがあるから廃炉にすべきという論拠と裁判の見通しについて説明、会場からは賛同の大きな拍手がありました。また、裁判の賛同者は1,800名、原告団は612名にのぼるとの報告がありました。
続いて、この訴訟の呼びかけ人や賛同者代表の方々の決意表明などがあって、静かな中にも長期の裁判を闘う決意に満ちた集会となりました。