愛国者の邪論

日々の生活のなかで、アレ?と思うことを書いていきます。おじさんも居ても立っても居られんと小さき声を今あげんとす

ウクライナ問題で輝く憲法平和主義と平和外交!集団的自衛権行使論の破綻明白に!黙殺するマスコミに大渇!

2014-03-20 | ウクライナ問題

ロシアのクリミア併合は、プーチン演説によれば、一見すると民族自治権を尊重したように思われますが、ウクライナ共和国の一つの自治共和国であるクリミア自治共和国との位置づけを無視したものです。それは「ウクライナ憲法に明記されている「第10章クリミア自治共和国」を見れば明瞭です。同時に、クリミア自治共和国の独立を主張するのであれば、「第3章選挙、国民投票」の手続きを踏まえるべきです。

もう一つは、プーチン大統領の主張する「ウクライナで憲法違反のクーデター」として、今回の編入を正当化しています。しかも、「権力を掌握したのは国粋主義者やネオナチたち。彼らは国をコントロールできていない」としています。そうであるならば、「第3章選挙、国民投票」にもとづいてウクライナ国民の国民主権を尊重すべきです。ウクライナの前政権が「第2章     国民の権利、自由及び義務」を尊重した政治を行なっていたか、検証すべきです。同時に暫定政権が、ウクライナ国民の人権を尊重した政治運営を行なうかどうか、支援すべきです。

EU諸国とアメリカ、中国とロシアの利権の狭間にあって、ウクライナ国民、ウクライナに住む諸民族の命と生活が、全面的に保障されるためには何が必要か、侵略戦争の反省を踏まえて制定された憲法平和主義を国家原理とする日本の、まさに出番と言えます。しかし、集団的自衛権行使論を突破口に憲法平和主義を否定する安倍政権と亜流政党では、こうした立場に立つことは出来ないことは明らかです。平和を求める国民の世論と運動が、今こそ求められている時はないでしょう。

すでに対中包囲網策の一環として臨んできた対ロシア外交の破綻は、日に日に明らかになってきました。それは、昨日の共産党の紙智子議員の質疑でも明らかになりました。「北方領土」問題でも、そのやる気のなさが明らかになりました。しかし、日本のマスコミは、このやりとりを黙殺しました。こうした事実をみるにつけ、安倍政権の応援団化したマスコミ、憲法平和主義の具体化をサボるマスコミの姿が浮き彫りになると思うのは愛国者の邪論だけでしょうか。

もう一つは、ウクライナの暫定政権の一翼を担うネオナチの評価の問題です。これについては、国際社会においては結論の出ている問題です。しかし、ウクライナにおける各国の利権を全面にするが故のネオナチに対する評価の甘さが引き起こす災厄は、ウクライナ国民自身の利益にならないことを自覚すべきです。日本のマスコミが、この勢力に対する報道を手控えていることが、ロシアの軍事介入に対する安倍政権の曖昧な外交政策の応援となっていることを指摘しておかなければなりません。

もう一つは、民族問題です。民族紛争の加害と被害の歴史、その歴史の繰り返しから生まれる「怨念」でしょうか。アジアに侵略し諸民族を抑圧した加害国の国民である日本国民は、このことをもう一度捉えなおすべきではないでしょうか。被害受けた民族のこころ、そのための報復による加害と被害の繰り返しです。戦後レジームは、このことを踏まえて構築されたものですが、今、それを否定しようとしている安倍首相を支持する国民に、訴えたいと思います。

さて、それでは日本がとるべきことは何かです。昨日も記事にしましたが、憲法の前文に明記されている国民主権・民族自決主義・国際協調主義、平和主義をウクライナ国民に当てはめていくことです。この普遍的原理にもとづく外交政策を、各国に要請することです。これこそが憲法平和主義を活かした積極的平和主義というものです。

以下、ご覧ください。マスコミが黙殺する視点です。世界の警察官としてのアメリカの弱さを指摘する声がありますが、アメリカ弱体論の最大のポイントは、軍事力に依存する国際秩序の破綻、アメリカ国民の税金を軍事力に使ってアメリカを疲弊させてきたことの何よりの証拠が、ここにあります。世界の指導者、安倍政権と日本国民は、このアメリカの実態から学ぶべきです。アメリカの戦後の対外政策の破綻は、良い教材です。同時に、その対極にあるのが、憲法の平和主義と言えます。

「軍事栄えて命奪い暮らし滅びる」のではなく「軍事滅びて命育み暮らし栄える」との声を世界に広げるべきです。その理念は、「国際紛争を解決する手段」は国家による「戦争」でもなく、「武力行使」でもなく、更には軍事抑止力=威嚇=脅し=脅威論でもないことを高らかに謳った憲法第九条なのです。これは空想的議論でも何でもありません。最近自衛隊の「戦力」を使って平和を構築することこそが「リアリズム」などという論者がいるようですが、これこそが国際政治のリアリズムと言えます。このことを、声を大にして言っておきます。

日本政府はロシアへの正面からの批判を/志位氏指摘

軍事介入 撤回求めよ/クリミア問題 紙議員、政府に迫る

プーチンを強め、米国を弱めるウクライナ騒動 - 田中宇の国際ニュース解説 2014年3月9日

「固有の領土」強調=プーチン氏、50分の大演説-クリミア編入 (2014/03/19-00:15)

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_date2&k=2014031900006

8日、モスクワで演説し、クリミア半島編入の正当性を訴えるプーチン大統領(AFP=時事)

 【モスクワ時事】「編入要請は無視できない」。ロシアのプーチン大統領は18日の演説で、ウクライナ南部クリミア半島を「ロシア固有の領土」と強調。民族共通の「歴史観」を前面に出し、編入の正当化を図った。プーチン大統領はクレムリンに上下両院議員を集め、前列にはクリミア自治共和国のアクショノフ首相らの姿も。「愛国主義」の雰囲気の中、大統領はスタンディングオベーションを受けた後、まず水を口に含み、50分の大演説を始めた。演説は、ロシアによる18世紀のクリミア併合にさかのぼり、先住民クリミア・タタール人の強制移住にも触れた。「1954年のロシアからウクライナへのクリミア移管決定は違法」と決め付け、ロシアの潜在的領有権を主張した。欧米からの批判に関しては「衝突も死者もなく、侵略ではない」「対ロ制裁には報復せざるを得ない」と一蹴。ウクライナ新政権を「ネオナチ」と断じながらも「対ウクライナ関係は最も重要」と述べ、対話への含みを残した。(引用ここまで

赤旗20日付 6面 プーチン大統領の演説 要旨

【モスクワ=時事】 ロシアのプーチン大統領が18日、上下両院議員を前に行った演説の要旨は次の通り。

1.圧倒的多数がロシア編入に賛成票を投じたクリミア住民投票は、民主的手続きと国際法に完全に合致したもので、歴史的に重要。

1.ロシアとクリミアには共通の歴史がある。クリミアはロシアの不可分の領土。

1.先住民クリミア・タタール人には苦難の歴史があったが、ソ連時代のロシア人も同じ。ロシア語、ウクライナ語、タタール語を公用語にするのが望ましい。

1.1954年にロシアからウクライナに移管したソ連指導部の決定は違法。

1.ウクライナとの関係は今後も重要であり続ける。

1.ウクライナで憲法違反のクーデターがあった。権力を掌握したのは国粋主義者やネオナチたち。彼らは国をコントロールできていない。

1.クリミア半島からの編入要請を無視するわけにはいかない。

1.これ以上ウクライナの分裂は望まない。

1.ロシアは対ウクライナ軍事行動を決定したが、権利は行使していない。ロシア軍は協定で定められた2万5000人を超えていない。

1.自警団は治安維持に成功し、一つの衝突も一人の死者も出ていない。歴史上これを軍事介入や侵略と呼ばない。

1.欧州はユーゴスラビア、アフガニスタン、イラクなどに国連安保理決議なしで軍事介入した。欧米が支援したカラー革命は失敗し、アラブの春は冬に変わった。

1.欧米はヒステリーをやめてほしい。ドイツは、ソ連がドイツ統一を支持したようにロシアを支持してほしい。

1.中国の強調に感謝するとともに、インドの自制を評価する。

1.北大西洋条約機構(NATO)と協力の用意はあるが、クリミアに侵入してはいけない。

1.欧米の制裁には報復せざるを得ない。友好関係は望むが、ロシアの国益は守る。

1.クリミアの編入は大多数の9割のロシア国民が支持している。クリミアのロシア編入条件の批准を求める。(引用ここまで

赤旗20日 6面 クリミアのロシア編入条約要旨

モスクワ=時事 18日に署名されたクリミアのロシア編入条約の要旨は次の通り。

1.署名の日程をもってクリミア共和国をロシアに編入する。

1.ロシアに2連邦構成体(クリミア共和国、セバストポリ連邦市)を新設する。

1.クリミア共和国の国語はロシア語、ウクライナ語、クリミア・タタール語とする。

1.1ヶ月以内にウクライナ国籍保持を表明しない限り、住民はロシア国民となる。

1.2015年1月1日までを移行期間とする。

1.条約は署名をもって仮発効し、議会の批准で本発効する。(引用ここまで

クリミア編入認めず=ウクライナ外務省(2014/03/19-01:04)

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_date2&k=2014031800977

【モスクワ時事】ウクライナ外務省報道官は18日、南部クリミア半島のロシア編入条約署名に強く反発した。インタファクス通信によると「クリミアの独立もロシアへの編入も認めない」と語った。これより先、ウクライナ外務省は声明を出し、ロシアのプーチン大統領が17日に署名したクリミアの独立を承認する大統領令について「断固たる抗議の意を表明する」と批判していた。(引用ここまで

戦勝さながら官製集会=「領土復帰」で愛国心鼓舞-ロ大統領(2014/03/19-18:05)

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_date2&k=2014031900802

18日、モスクワの「赤の広場」で、クリミア半島のロシア編入を祝う集会でスピーチするプーチン大統領=ロシア通信提供(AFP=時事)

 【モスクワ時事】ロシアのプーチン大統領は18日夜、ウクライナ南部クリミア半島の編入条約に署名後、モスクワ中心部「赤の広場」で行われた「固有の領土」復帰を祝う官製集会に出席した。大統領はマイクを手に「(ロシア系住民は)数十年間、祖国ロシアへの愛情を失わなかった」と称賛し、国民の愛国心を鼓舞した。
 タス通信によると、集会には警察発表で11万人以上が参加し、クリミア自治共和国のアクショノフ首相らも登壇。参加者はソ連・ロシアで対ファシスト戦(第2次大戦の独ソ戦)勝利の象徴とされる黒とオレンジの「ゲオルギーのリボン」を身に着け、「勝利」に酔いしれた。
 プーチン大統領は2分余りのスピーチで、1954年にソ連の政治決定でロシアからウクライナに帰属替えされたクリミアの歴史を船に例え、「長く苦しい航海を終え、母港ロシアに帰って来た」と歓迎した。
 プーチン大統領はこれより先、編入条約署名前のクレムリンでの演説で、1日に軍事作戦を決定したものの正規軍は派兵せず、衝突も死者もなかったと主張し「無血の戦勝」であることを誇示。クリミアのロシア系住民を脅かすウクライナ新政権は「国粋主義者やネオナチだ」と断じた。(引用ここまで

ロ大統領に一定の理解=クリミア編入、批判せず-中国 (2014/03/19-18:40)http://www.jiji.com/jc/c?g=int_date2&k=2014031900848

【北京時事】中国外務省の洪磊・副報道局長は19日の定例記者会見で、ロシアのプーチン大統領がウクライナ南部クリミアの編入を決定したことについて「クリミア問題には歴史的経緯と現実的な複雑さがあり、処理する際には全面的な比較判断と考慮が必要だ」と述べ、同大統領に対する批判を避け、一定の理解を示した。ただ洪副局長は「中国は公正かつ客観的な立場を一貫して有している」と語り、中立の姿勢であることも強調。その上で関係各国に対して「緊張のエスカレートを回避し、問題を政治的に解決しなければならない」と呼び掛けた。(引用ここまで

クリミア編入条約「合憲」=手続き完了へ一歩-ロシア憲法裁 (2014/03/19-20:37)

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_date2&k=2014031900838

【モスクワ時事】サンクトペテルブルクにあるロシア憲法裁判所は19日、ウクライナ南部クリミア半島の編入条約を「合憲」と判断した。これでクリミア編入の手続きが一歩進んだ。タス通信などが伝えた。プーチン大統領は18日、クリミア自治共和国のアクショノフ首相らと「国家間」の編入条約に署名した。マトビエンコ上院議長らによると、憲法裁の判断を受けて20日に下院、21日に上院で批准され、手続きが完了する見通しだ。(引用ここまで

クリミア「復帰」を祝福=東西に鉄のカーテン-ロシア各紙(2014/03/19-21:44)

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_date2&k=2014031901003

【モスクワ時事】19日付のロシア各紙は、ウクライナ南部クリミア半島のロシア編入決定とプーチン大統領演説を1面トップで伝えた。政府系紙は「(編入条約の)歴史的な署名」(イズベスチヤ)、「(クリミア)再統合」(ロシア新聞)との見出しで、ロシアが固有の領土とみなすクリミアの「復帰」を祝福した。有力紙・独立新聞は、欧米に妥協しないプーチン大統領の演説をチャーチル元英首相による1946年の「鉄のカーテン」演説と重ね合わせ、「東西世界に再び鉄のカーテンが下りた」と評した。(引用ここまで


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