心にうつりゆくよしなしごと / 小嶋基弘建築アトリエ

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天井点検口(UB下部用)

2013年09月30日 | 日記・エッセイ・コラム
N邸は2階にユニットバス設置。

床下点検口同様、維持管理・メンテナンスの容易性を追求した設計を行っています。
建築本体に比べ、設備関係はおよそ10年もすれば、かなりガタが来るからです。

UB下部がどうなっているかは、どんな建て主さんでも興味が無いでしょうけれど (^_^;)
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専用の吊り架台で2階に設置したユニットバスの下部です。配管いろいろ♪


点検口の設置もさることながら、天井仕上げ材も化粧ビスで施工。脱着を容易にしています。Casio_031

点検口を開けた画像。化粧ビスが実は良い意匠効果を発揮しています。
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縦配管PSも天井同様、この後、仕上げ材を化粧ビスで施工します。
万が一の重大トラブル発生時には、1枚目の画像状態にビスを外せばすぐに戻せる設計です。

段取りが良いでしょ


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床下点検口(断熱タイプ)

2013年09月29日 | 日記・エッセイ・コラム
N邸では、設備関係各種の整合性を考慮して、維持管理・メンテナンスの容易性を追求。

『住宅の品質確保の促進等に関する法律』による日本住宅性能表示制度の
【維持管理への配慮】等級2、等級3(最上級)をクリアする設計です。

床下配管の大動脈を目視出来る位置にある床下点検口は、樹脂製高断熱高気密タイプ。
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床仕上げ材は、節有り桧無垢フローリング(桧縁甲板)。

点検口の蓋を外すと、断熱材が設置されています。
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断熱性能は次世代省エネ基準のⅠ・Ⅱ地域(北海道や東北・信州地方等寒冷地)対応。
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気密性能は、JIS A 4706(サッシ)の気密性等級「A-4(最上級)」対応。
参考資料。
Jis_a_4706

断熱材がかなりしっかりはめ込んであり、不快なきしみやガタつきの無い点検口です。


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階段下収納

2013年09月28日 | 日記・エッセイ・コラム

デザイン階段の下は収納。
1坪÷2=0.5坪ずつに分割して、別々のアプローチで使用します。

居室側。
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ダイライトは5倍耐力壁の内側部分。
セルローズファイバー断熱材をサンドイッチしているわけです。


床仕上げ材は、調湿性能最優先の設計で、桐の無垢フローリング(桐縁甲板)。
言わずと知れた『桐箪笥』の、”あの” 桐。吸放湿性能1番の樹種(なのではないか)。
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それにしても美しい桐フローリング。
設計は桐B級材の指定が、請負工務店さんのご配慮により、A級材を納入して頂きました。
セルローズファイバー壁の丸穴は、法令で義務付けられている24時間換気設備(排気)用。


居室側収納内から玄関側収納を見る。
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階段1段目迄フルに収納として活用します。


収納内の間仕切り部。
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デザイン階段の裏側もデザイン階段(笑)。化粧階段裏になります。
クオリティにうるさい設計者の私が感心する程、裏側なのに丁寧で綺麗な施工です。


玄関ホールから玄関側階段収納内の床仕上げ材を見る。
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床仕上げ材は、美しい桐の無垢フローリング(桐縁甲板)。調湿性能最優先の設計。


ちなみに、キンチョールは蚊が多い現場の為。(>_<)

 

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デザイン階段の施工5

2013年09月27日 | 日記・エッセイ・コラム
杉柾目接ぎ(はぎ)板集成のN邸階段。茨城県産八溝材の天然乾燥材の杉。

真壁階段の製作施工は、極めて高い技能が要求されます。

製作施工は塚田大工さん。
筑波大学教授・安藤邦廣先生設計の仕事もされた事のある、腕の良い方です。

階段柱部のアップ。
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ダイライトマン、笑えます


階段柱部、廻り段から踊り場部のディテール。
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『ピタっ』と、大変高い精度で施工されている事がわかる画像。
階段材と階段柱はどちらも杉。木目の違いにも目を向けて欲しい。


階段柱廻りの俯瞰。
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やわらかな印象を醸し出していると思います。( 設計者自画自賛(^^;) )
素足で歩きたくなりませんか?


階段柱部、踊り場から直線部のディテール。階段柱の面の大きさに注目。
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大きな面なのです。やわらかな建築を目指した設計。
そのややこしさにもかかわらず、塚田大工さんが腕を振るってくれました。
Bravo!


2階からの俯瞰。
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※参考画像。設計者CAD図面【階段詳細図】by JW-cad。
Photo
JW-cadは手描きキャド。ボタンを押せば作図出来る全自動ではなく、製図板と同じ。


※参考画像。設計者CAD図面【階段室展開図】by JW-cad。
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著作権や企業秘密?により、文字・数字の判読が出来ない迄画質を落としています。



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デザイン階段の施工4

2013年09月26日 | 日記・エッセイ・コラム
杉柾目接ぎ(はぎ)板集成の階段。茨城県産八溝材の天然乾燥材の杉。

2階からの俯瞰。やわらかな印象を漂わせる質感だと思いませんか?
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蹴込板の施工前なので、向こう側が見えています。
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踊り場と廻り段部。
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廻り段部。踊り場と廻り段部には蹴込板が施工されています。
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廻り段部から直線部に至り、1階に。
今は向こう側が見えるのでストリップ階段の様ですが、この後、蹴込板を施工します。
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階段下は、収納になります。


ご覧の様に、真壁階段。
製作・施工には、高度な技能が要求されます。

形式はひな壇形式。ささら板形式の斜め材が発生しない、シンプルさ優先の設計。
美しい木目と色彩の階段材なので、シンプルに徹し、階段巾木無しで施工をお願いしました。

画像ではなく、是非ご自分の眼で、実物を見て頂きたい階段です。


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デザイン階段の施工3

2013年09月25日 | 日記・エッセイ・コラム
N邸階段は、階段材の製作から大工の手仕事による手作り。
杉無垢材の素材から加工して階段材を作り出し、現場で施工しています。

バックナンバー【2013/8/10階段材の製作、大工の手仕事。参考。

製作は塚田大工さんです。
画像の方は息子さん。手押し鉋盤で材の直角出しを行っている所です。
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塚田大工さん。
廻り段部の形状墨付けに、ベニヤではなく無垢板で三角形定規を作成・使用されています。プレカット階段全盛時代の今、こうして手作り階段を製作してくれる腕の良い貴重な大工さんです。
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腕の良い大工さんに腕を振るって貰える仕事で良かったと、設計者ながら思います。
人間性もとても穏やかで、好々爺の風格のある方です。


塚田大工さんの作業場は画像の通り、材料置き場になっていません。
整理整頓がなされ、仕事の質、丁寧さを物語っています。
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良い家を作って頂く為に、設計者の私からは決して仕事を急がせる要求は申していません。
『職人の仕事を急がせると、必ず雑な仕事になってしまう』と、建て主さんも了承してくれています。


プレカット階段では扱えない質。
構造材プレカットと同じで、手仕事にしか出来ないクオリティは、こうして確かにあるのです。
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巷では注文住宅といえどもカタログから選ぶだけ。N邸は本当の意味での完全注文住宅であり、アトリエ一級建築士として、ディテール迄含めて、全てをデザイン(空気の流れも)しています。


杉の柾目板の調達は、茨城県石岡市の渡辺木材㈱さんです。


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デザイン階段の施工2

2013年09月24日 | 日記・エッセイ・コラム
N邸階段材は、杉柾目接ぎ(はぎ)板集成。茨城県産八溝材の天然乾燥材の杉。
杉の柾目、しかも源平(赤と白の混合)の、とても美しい質感・テクスチャーです。美しい
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段板の凹加工の中に入っているメチ材は、ケヤキ(赤身)。
奥のガッツポーズ・ダイライトマンが良い味出してます(^_^;)

段鼻(段板の蹴込板からの出)を1cmと短くして、昇降時のつまずきを発生させない安全設計。
段板の凹加工に、蹴込板が木組みされます。
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廻り段部。
蹴込板も杉柾目接ぎ(はぎ)板集成。茨城県産八溝材の天然乾燥材の杉。
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階段全体側面。
廻り段部の壁は吹き抜け。
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建て主さんの要望である『明るくて広い玄関ホール』の為に、玄関ホールと階段を併設。
階段室上部にある2箇所の窓からの光が玄関ホールに届く様に、採光の設計をしています。


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うるうる(´;ω;`) ⑤ CDデビュー

2013年09月23日 | 日記・エッセイ・コラム
2013年秋分の日。

元気印の我が家の3人の子供たち。
全員歌う♪のが大好き。風呂で、トイレで、自動車内でと、何処でもお構いなしにsinging♪。

元気いっぱいの絵で入選した小3の娘が、今度は元気いっぱいの合唱♪でCDデビューしました。 
( 親ばかです(^^;) )

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うた:ケロポンズ+藤本ともひこ / コーラス:狭山台児童館合唱団

狭山台児童館合唱団を指導してくれる星野美保先生から娘にお声が掛かり、【ケロポンズ+藤本ともひこ】さん達と共にレコーディング。画像はお礼に頂いたレコーディングCDです。

元気印を気に入られた娘による『ソロ』もあってか、今、3人兄弟は、ますます所構わずsinging♪。

元気な歌声が天に届いたかな(^O^)


デザイン階段の施工1

2013年09月21日 | 日記・エッセイ・コラム
N邸、階段の施工。バックナンバー【2013/8/10階段材の製作、大工の手仕事。の続編。

形状は1坪の廻り階段。階段下は収納になります。
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蹴上及び踏面は2階リビングを考慮して、特に蹴上の寸法を小さく設計。

階段勾配(蹴上/踏面)は、『品確法』による等級4・等級5(最上級)の【6/7以下】をクリア。
(一般住宅は等級2の【22/21以下】。)

また、蹴上と踏面の基準値 
踏面19.5cm以上、《55cm≦蹴上×2+踏面≦65cm》 も余裕でクリア。

『住宅の品質確保の促進等に関する法律』、並びに住宅金融支援機構フラット35S[特に優良な住宅基準]におけるバリアフリー性に関する基準【高齢者等配慮対策等級4以上】の昇降しやすさを追求して設計しています。

しかも蹴込み板から段板の先端(段鼻)の出を1cmで設計(一般住宅は3cm)。
昇降時、出っ張りが原因のつまずきを無くす為の、安全配慮です。
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昇降に際し、安全で、とても歩き易い寸法で設計した階段です。
(但し、踊り場と廻り部分の位置関係は直下の収納の使い勝手により、逆に。)

手摺りも安全配慮で、両側に設計しています(画像はまだ)。


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内部間仕切り壁

2013年09月20日 | 日記・エッセイ・コラム
N邸内部の間仕切り壁の施工も着々と進行しています。1階部。
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内部耐力壁も筋違いは使用せず、構造用面材で設計。壁倍率5倍耐力壁。1階部。
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N邸は地震に対してとても強い間取り。

通常1階に大きなリビングを置くのに対し、N邸ではリビングの大空間を2階に。
1階の間仕切り壁(壁量)が大変多く、耐力壁線による部屋の囲いが狭いので、耐震性が向上。

2階部大空間リビング。差し鴨居による伝統構法採用により、間仕切り壁がほとんど無し。
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2階部サービス系諸室。使い勝手上、こちらはこれから間仕切り壁が施工されます。
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巾木(はばき)フラッシュサーフェス

2013年09月19日 | 日記・エッセイ・コラム
巾木とは、壁と床の取り合い部に設ける部材。N邸では杉の無垢材を使用。

外壁部。柱は桧無垢の通し柱、埼玉県産飯能の西川材。床材は桧無垢材。
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外壁入隅部。床材は桧無垢材。
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外壁部。柱は杉無垢の管柱、埼玉県産飯能の西川材。床材は桧無垢材。
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内壁部。
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内壁と外壁とで柱の面の大きさを変えて設計しているので、いずれも巾木施工後のボード施工。

自動車デザインの『フラッシュサーフェス』をN邸のインテリアデザインに採用しました。


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桧無垢フローリングの節穴補修

2013年09月18日 | 日記・エッセイ・コラム
N邸床仕上げ材【桧無垢フローリング(桧縁甲板)】の節穴補修。
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綺麗な補修。フローリングメーカーの木工職人による手仕事。
但し、フローリングメーカーの超仕上げ鉋の『刃こぼれ』はいただけません
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無節材よりも却って素材感や本物感があって(無節だと今は【ベニヤ+突き板貼り】だと思ってしまう)、こちらの方が良い風情かも知れません。

もちろん無節材の方が高価で、節穴補修品の方が廉価。
どちらも本物の桧無垢材である事に変わりません。

年月が経っても表面が剥がれる事はありません
家族と共に歴史を刻み込んでゆく自然素材です。


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木組み模型の取材と撮影がありました

2013年09月17日 | 日記・エッセイ・コラム

2013年9月17日(火) ㈱学研パブリッシング【ドゥーパ!】誌の取材を受けました。

 

【ドゥーパ!】のホームページはこちら

私が行った、

釘を使わない大工さんの木組み展・伊豆高原

釘を使わない大工さんの木組み展・東京六本木で展示した51種類の木組み模型の、

プロカメラマンによる撮影風景です。
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眼鏡をかけた方が編集長の脇野修平さん。さすが編集長、異色の経歴をお持ちです。

フォトグラファーの佐藤弘樹さん。サンフレッチェ広島のストライカー佐藤寿人選手にそっくり。
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何点か組立てと解体に強敵がいて、『うーん』とうなりながらも、楽しく撮影は進みました。
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今回取材を受けた記事掲載の発売日は、11月8日だそうです。

私のHP『大工の手仕事では10点しか掲載していないので、

興味のある方は【ドゥーパ!】誌を購入してみてはいかがですか?
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床仕上げ材は桧無垢フローリング

2013年09月15日 | 日記・エッセイ・コラム
N邸の床仕上げ材は、桧無垢フローリング(桧縁甲板)。
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桧舞台です。香りが良い感じで、アロマテラピー効果を実感します。

気になる部材価格ですが、桧とはいえ、無節ではなく、幅と厚みも手頃な寸法にとどめたタイプなので、一般の方が思っている程高価ではありません。

N邸は杉と桧の家。やわらかな建築を目指して。
優しく柔らかい印象の部屋の表情を醸し出す為の設計デザイン。


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玄関の式台(しきだい)

2013年09月14日 | 日記・エッセイ・コラム
N邸では、可能な限り、床の段差解消に努めています。

玄関土間から床へ上がる際、バリアフリー設計の理念により、式台を設置。

とても歩きやすい設計です。
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『住宅の品質確保の促進等に関する法律』による日本住宅性能表示制度の【高齢者等への配慮】又は【長寿社会対応設計指針】で記載されている数値をクリア。

つまり、『品確法』の床バリアフリー性に関する基準で、【高齢者等配慮対策等級4および5(最上級)】に該当する段差。


玄関上がり框は桧、式台は杉、共に無垢材、国産材。
塚田大工さんによる仕上げ(手鉋等)により、光沢が出ていて、とても綺麗です。
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材は茨城県石岡市の渡辺木材㈱の社長さんが調達してくれました。

色の対比が美しい。やわらかな印象の配色。
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施工も微妙な面の段差や取り合いに配慮してくれていて、とても丁寧。
正に『玄妙に入る関所』、玄関にふさわしい仕事です。

寒い冬、杉は素足でも足裏が冷たくなりません。(桧は少々ひんやりする)

柔らかい材なので落下物等の傷が付き易いけれど、補修方法を建て主さんに伝えてあるので、安心して貰っています。

これらの画像を見た私の妻が『綺麗ねぇ~』と言ってました。


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