心にうつりゆくよしなしごと / 小嶋基弘建築アトリエ

山あれば山を観る 雨の日は雨を聴く 春夏秋冬 あしたもよろし ゆうべもよろし

柱は長枘込栓

2013年05月31日 | 日記・エッセイ・コラム
手加工併用プレカット工場による特殊加工のひとつ、柱の枘(ほぞ)の【長枘】。
画像の柱は埼玉県産西川材の天然乾燥の桧。
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枘長さは9cm。6mの通し柱が枘だけで自立します。
手加工を併用しない全自動プレカットでは4.5cm程度の短枘。通し柱は自立しません。

つまり、耐震性は長枘の方が勝ります。(但し、部位に応じた枘穴の断面欠損は考慮必要。)

上棟後、化粧込み栓を大工さんに打って貰います。※画像は【大工の手仕事】HPより。
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ちなみに、高温乾燥材ではないので、内部のX割れがありません。込み栓も確実に効きます。



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手加工併用プレカット工場

2013年05月30日 | 日記・エッセイ・コラム
N邸構造材の加工は、手加工併用プレカット工場で行いました。貴重な存在です。
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建て主さんと工務店社長と。構造材加工打ち合わせ&工場見学にて。
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化粧隅木の墨付けが出来る高度な技能を保持された大工さんが、手加工を担当されています。
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設計士の私からのかなり難しい(…というか、ややこしい(+o+)…)注文に見事に答えてくれて、とても素晴らしい仕事をして頂きました。工場の皆様に感謝申し上げます。



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東日本大震災被災地支援

2013年05月29日 | 日記・エッセイ・コラム
N邸使用材。仮筋違いや間柱等の羽柄材や補足材も国産材。
岩手県陸前高田市気仙木材加工協同組合連合会による杉。美しいですネ。

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請負工務店である茨木県石岡市柿岡のフォレストブレスさんによる、東日本大震災被災地支援。
建て主さんに説明したところ、たいへん共感されていました。



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土台用アンカーボルト

2013年05月28日 | 日記・エッセイ・コラム
㈱タナカ製の【Sアンカーボルト+スクリュー座金Ⅱ】の組み合わせ。
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鎌継手上木(オス木)に正確に配置。

設計士として、土台伏図とアンカーボルト位置図を描きました。その図面に基づく施工を、請負工務店を介して、基礎業者と構造材プレカット業者に施工して貰いました。

土台は、和歌山県産紀州材の桧の天然乾燥材。

私が今迄見てきた埼玉県産材の桧とは趣が少々異なり、とてもクリーミーな色艶。きめ細かい肌身が大変美しい。白太と赤身の境界がはっきり分かれていなくて、一見するとどこが白太でどこが赤身かが解りにくい感じ。

何といっても天然乾燥材なので、内部のX割れは無し。そして骨粗しょう症の様な、鑿を入れるとパサパサした感じも全く無し。これこそ正真正銘の桧と言えます。

斜めの材は杉の仮筋違い。岩手の気仙木材加工(協)産。



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祝上棟

2013年05月27日 | 日記・エッセイ・コラム
2013年5月25日(土)~26日(日)。N邸の上棟が行われました。

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私も設計の出来る大工・大工の出来る設計士として参加したのですが、
何と、建て主さんも建前に参加しました。

建て主さんにとって、設計から建前まで参加した上に、上棟日に贔屓のサッカーチームがヨーロッパチャンピオンズリーグで優勝したのですから、生涯忘れられない日になったのだと思います。



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全て天然乾燥材。杉と桧の家

2013年05月23日 | 日記・エッセイ・コラム
N邸構造材は、調達を全て担っていただいた茨城県石岡市柿岡のフォレストブレス渡辺木材㈱さんの格段のご配慮で、全て天然乾燥材を調達して頂きました。感謝申し上げます。

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横架材は杉で、茨城県産八溝材の天然乾燥材。

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土台は桧で、和歌山県産紀州材の天然乾燥材。大引きも桧で福島県産八溝材の天然乾燥材。
土台、大引き共にほぼ赤身。フォレストブレス渡辺木材㈱さんの在庫品とのこと。
柱は、杉・桧共、埼玉県産飯能の天然乾燥西川材(飯能の大河原木材さんから渡辺木材さんが調達とのこと)。


また、木材の目利きであるフォレストブレス渡辺木材㈱の社長さんに、肌見をして貰いました。
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高温乾燥材ではありません。
乙女のやわ肌の様な、優しく柔らかい印象の部屋の表情がこれから醸し出されます。



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ちなみに、一般ベタ基礎

2013年05月22日 | 日記・エッセイ・コラム
ベース部分と立ち上がり部分は、同時一体打設しません。5
ベース部分のコンクリート打設時にはまだ土台用アンカーボルト、ホールダウン用アンカーボルト共施工しません。

下の画像が後日、立ち上がり部分を打設した基礎工事完了の写真。
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ベース部と立ち上がり部にコンクリート打継ぎの線が横に見られます。

ホールダウンアンカーボルトも丸鋼ですね。GL+400の基礎天端ではセルフレベリング材10mm厚を含めた埋め込み長さが最大で350mm(コンクリートだけだと340mm)。

よって、公庫仕様規定の柱脚部の短期許容耐力とアンカーボルトのコンクリート基礎への定着長さの関係で、25kN以下が360mm、25kNを超え35.5kN以下で510mmの規定が満たせていない事になります。

構造計算で確認しているのかな?それともGL+370mmにして公庫仕様規定をクリアしているのかな?

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異型ホールダウンアンカーボルト

2013年05月21日 | 日記・エッセイ・コラム
N邸基礎で設計施工した異型ホールダウン用アンカーボルト。

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凸凹があるので、一般に用いられている丸鋼よりもコンクリート付着強度が格段に向上。
36kNの引き抜き強度を得る為の基礎埋め込み長さが200mmでOKになります。

N邸基礎はベース+立ち上がり一体打設コンクリート。

ベースと立上がりを別々に打設する一般のベタ基礎では難しい50kN用引き寄せ金物の施工も、
コンクリート一体打設工法では余裕で可能。

告示1460号第二号(ぬ)引き寄せ金物15kN用×2本の発生箇所も、
これを使えば35kN用引き寄せ金物1本でOK

もちろん、位置は原寸図で指示し、施工は取り付け金具で固定しました。

高性能・高品質しか、私は手がけません。

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